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2018年6月21日 (木)

緊縮財政から得るものは何もない

18日朝に大阪府北部で最大震度6弱の強い地震が発生し、死者5名・負傷者370名以上もの被害が起きた。

中でも、高槻市にある寿栄小学校のプールを囲うブロック塀が倒れて4年生の女児が亡くなるという大変痛ましい被害があり、亡くなられた方やご遺族に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われた方々にはお見舞いを申し上げます。

今回の地震では、幼気な女児の命を奪ったブロック塀が建築基準法違反であることが判明し、強い批判が沸き起こっている。
だが、それが教育現場に対する八つ当たりにも似た局所的な憂さ晴らしになってはならない。

昨年4月時点で、全国の公立小中学校約11万6千棟の建物のうち98.8%が耐震化され、講堂などの「つり天井」の落下防止対策も97.1%完了していたにもかかわらず、ブロック塀の調査は対象外だったようだ。

学校には、塀やバックネット、サッカーゴール、用具収納倉庫など、自身の際に凶器となりうる構築物があり、それらを含めた耐震化が求められるべきだが、20年もの間緊縮予算が続く中、校舎や体育館など使用頻度の高い建物から優先的に工事を進めざるを得なかったことは想像に難くない。

消防庁の資料によると平成28年度末時点の防災拠点となる公共施設等の耐震化率は92.2%だそうだが、地域によりバラツキがあり、東京都98.8%・静岡県97.1%・愛知県97.1%などの上位県と比べて、広島県81.0%・長崎県84.8%・北海道85.1%といった下位県の進捗が遅れている。

今回事故が起きた文教施設の耐震化率は全国平均で98.1%と最も進んでいるにもかかわらず、実際に不幸な事故が起きている以上、社会福祉施設86.5%・庁舎81.3%・公民館等80.7%といった耐震化が遅れている施設の補修は急務だろう。

自身や自然災害による被害を食い止めるためには、バカなマスコミみたいに現場を管理する学校や自治体にヒステリックなクレームをつけても何も始まらない。

マスコミの連中は、役所や学校を叩く暇があるなら、人命軽視の緊縮予算を押し付ける財務当局を強く批判し、早急かつ網羅的な耐震化を実現させるための予算をきちんとつけるよう政府・国会に強く要求すべきだ。

世界中で起きたマグニチュード5.0の地震の10%、6.0以上の地震の20%が日本周辺で発生し、1979~2008年の間に世界で起きた地震による災害被害額の10%(約20兆円)を占め、明治以降に発生した大地震による死者行方不明者数が17.5万人にも上るという世界一の地震大国たる我が国で、祈祷や自己責任論、薄っぺらな根性論の類いはまったく通用しない。

地震や津波対策に十分な予算を投じ、「カネとコンクリと鉄筋」を注ぎ込まぬ限り、無表情に牙を剥いて襲い掛かってくる災害に太刀打ちすることなど不可能だ。

最近、土木學會から、南海トラフ地震や首都直下型地震による巨額の被害予想が公表されたにもかかわらず、具体的な対策に向けて予算増額を求める声がほとんど上がってこないのは本当に腹立たしい。

それどころか、有識者を気取る守銭奴の連中は、国民の生命・財産に対する甚大なリスクよりも、“財政再建の遅れ”を懸念する声の方が遥かに大きい。


『国民的議論のチャンスを奪った「ぬるい」新財政健全化計画の罪』(6/18 DIAMOND online 森信茂樹 東京財団政策研究所研究主幹 中央大学法科大学院特任教授)
https://diamond.jp/articles/-/172603

「6月15日、「骨太方針2018」とともに、新たな財政健全化計画が公表された。これまでの計画の頓挫が明らかになり見直されたものだが、経済政策の検証を踏まえて策定されたというより、甘い経済見通しを前提にして、目標をさらに5年間先延ばした、「ぬるい」内容だ。(略)
 団塊の世代がすべて後期高齢者になる2025年というのは大きな節目である。それを前に、社会保障の在り方やそのための負担をどうするのか、国民的な議論にしていく絶好の機会を失った(失わせた)といえよう。」

森信氏は天下り組の元財務官労らしく、自らの厚遇は棚に上げ、国民にはひたすら負担を強いる典型的な緊縮主義者だ。

筆者には、相変わらずPB黒字化に固執する骨太の方針なんて、経済成長する気のない逆噴射政策にしか見えぬが、森信氏の眼には「緊縮と絶望が足りないバラマキ案」に映るらしい。

彼は、アベノミクスが上手く行かなかったがゆえに二度にわたる消費増税延期やバラマキ補正予算が行われた挙句に、骨太の方針2018には、その反省がなく、またもや幼児教育無償化や高等教育無償化といったバラマキメニューが躍っていると批判する。

地震が起きようが、国民が経済的困窮に苦しもうが、そんなことはお構いなしに歳出カットと増税しか言わぬ緊縮バカは、現実がまったく見えていない。

アベノミクスが上手く行かなかったのは、イノベーション不足や社会保障改革の未達のせいではなく、不況の原因たる需要不足を埋めるための財政出動に消極的だったからに過ぎないが、そんな簡単なことを頑なに認めようとしないのが、緊縮主義者の愚かしいところだ。

2018年度の一般会計予算は、“過去最大”だの“医療・年金の膨張を放置したバラマキ型”だのと揶揄されるが、政策経費(国債費を除く)ベースでは74.4兆円と、2014年度/76.4兆円や2015年度/76.7兆円(いずれも補正予算込)辺りの水準にすら達しない「超緊縮予算」でしかない。

こんな及び腰な予算で日本経済を力強く回復させられる訳がなかろう。

アベノミクスが不発に終わり、いつまで経っても景気が良くならないのは、緊縮主義者の連中や、それを支持する勉強不足の国民が、“慎重さ(消極財政)と辛抱(増税等の負担増)重視”の根性論に固執するあまり、実際に経済を動かし国民所得向上に直結するカネ(積極財政が生み出す売上や所得)を蔑視し、その役割を過小評価し過ぎたせいであることは明白だ。

緊縮主義者は、とかく、PB黒字化や歳入・歳出のバランスを取ることに目を奪われ、国家財政の帳尻を合わせることから経済論議をスタートしたがるが、経済活動の主役は国民や企業といった民間経済主体なのだから、資金の出し手&所得の再配分の役割を担うだけの国家財政なんて後回しでよいし、そもそも、通貨発行権という大権を持つ国家に財政問題など存在しない。

国家財政の既存を恐れて、重税や社会保険負担増を課し、民間経済の消費・投資意欲を冷え込ませるなど本末転倒の悪手でしかない。

緊縮主義者の連中は、リアルな経済活動に関する勉強量や理解力が絶対的に不足している。
ご高説を垂れる前にラーメン屋やスーパーでレジ打ちのバイトでも経験し、実体経済がどうやって動いているのか、身を持って修得させる必要があるのではないか。

2018年6月18日 (月)

役立たずのクズほど移民を入れたがる

『企業の49.2%が正社員不足、4月では過去最高』(5/24 帝国データバンク)
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p180505.pdf
「正社員が不足している企業は49.2%で1年前(2017年4月)から5.5ポイント増加し、4月として過去最高を更新。例年、4月は人手不足が緩和する傾向がみられる一方、企業の人手不足感は継続している。業種別ではソフト受託開発などの「情報サービス」が69.2%でトップ。以下、「運輸・倉庫」や「建設」「飲食店」など6業種が6割台となった。(調査結果より抜粋)」

帝国データバンクの調査によると、従業員(正社員)不足を訴える企業の割合は、リーマンショック後の2009年(12.9%)をボトムに年々上昇しており、これは大企業だけでなく、中小零細企業にも共通している。

こうした人手不足を背景に、政官財の連中は、「国内には(奴隷労働を我慢して)働ける人はこれ以上いません」と大ウソをつき、骨太の方針に外国人労働者(※中身は単なる移民)50万人超の受け入れ増を謳ったわけだ。

筆者は、この手の人手不足話を聞くたびに、“では、人手不足解消のために企業サイドはどんな努力を払うつもりか”をチェックするのだが、これまで一度も気の利いた回答を聞いたことがない。

今回の帝国データバンクのリポートにも、「人口減少と景気回復を背景に人手不足が深刻化するなかで、人材確保難とともに人件費の上昇などが中小企業の収益に影響を及ぼす可能性は高い」などと具体的な対策に触れぬままお茶を濁している。

いま起きている人手不足は、人口ボリュームの多い退職世代とボリュームの少ない若者世代との人口ギャップ、いわゆる、人口動態変化によるものであり、一部の安倍信者が主張する景気回復を原因とするものではない。(=単なる“エア・人手不足”というのが実状)

よって、多くの企業が、若者不足や生産年齢世代不足に悩まされながら、最も効果的な「給与水準引き上げ・職場環境改善・福利厚生改善」という三点セットに着手できずにいる。
それを証拠に、消費者物価指数の変動を加味した新規学卒者の初任給は2000年以降、ほとんど横這いでしかない。
【参照先】http://www.garbagenews.net/archives/2308473.html

本来、人手が足りぬなら、好条件を呈示して自社をアピールするのが当然だが、既存社員とのバランスを考慮すると、新卒者や中途採用者だけを好待遇で迎えるわけには行かず、社員全体の給与水準を引き上げる必要が生じる。

アベノミクス効果が本物なら、訳もなくそれを成し得るはずだが、多くの中小零細企業はそれすらできず、人件費のわずかな引き上げですらアップアップの状態であり、高給呈示による人材引き抜き競争になど興じる余裕はない。

本来なら、度重なる減税と労働分配率の引き下げにより潤沢な手元流動資金を持つ大手企業が、下請けへの支払い条件改善や従業員の給与引き上げで応じれば済む話なのだが、人手不足解消に絶対的な効き目を持つ“給与水準引き上げ”だけは絶対に避けたいというのが彼らの本音だから、人手不足に困惑したフリをし、“働ける日本人はもういないから、(低賃金労働を厭わぬ)外国人を入れてくれ”と政府に泣きついているだけのことだ。

結局、人手不足で大騒ぎする連中は、
①日本人の労働人材掘り起こしにはまったく無関心で、
②日本人の労働条件改善を毛嫌いし、
③外国移民の受け入れで低賃金&劣悪労働の永続化を図り、
④“文句を言わず働くベトナム人や中国人を見習え”と国内求職人材を脅しつける
女衒のような売国奴に過ぎない。

どこぞの自称経済学絶対主義者のバカも、“農業・介護・建設・宿泊・造船のみならず、トラックやタクシーのドライバー、コンビニエンスストアも人手不足だ。政府の移民政策は当然だ”と嘯いているようだが、いずれも生産性や給与水準が低く、雇用環境のブラック化が指摘される劣悪な業種ばかりで、応募者が集まらないのは当然だろう。

本当に人手が欲しいなら、「給与水準引き上げ・職場環境改善・福利厚生改善」の三点セットに着手すべきだが、それをしたくないがゆえに外国移民という“麻薬”で誤魔化そうとしているだけではないか。

きちんと積極的な財政支出で実体経済に資金注入し、必要な規制強化で事業環境を保護してやれば、農業・介護・建設・宿泊・造船などの業界でも、人手不足対策として給料アップを実行できる体力をつけることができる。
そうした努力を放棄しておいて、「日本人に給料は払いたくない。安く働いてくれる移民を入れろ」なんてワガママを言わせてはならない。

それにしても、最近、人手不足の波は教育現場にも及んでいるようで、特に、小中学校では現場の教員不足が深刻化しているようだ。
【参照先】https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2018/03/0302.html

一方、プライドばかり高くて質の高い授業ができないポンコツ教師が多い高校(特にFラン高)では、人手不足ならぬ、“人材不足”が生じているらしい。
【参照先】https://paruru236.hatenablog.com/entry/2017/11/13/_%E9%AB%98%E6%A0%A1%E6%95%99%E5%93%A1%E3%81%8C%E4%BA%BA%E6%9D%90%E4%B8%8D%E8%B6%B3%E3%80%82%E3%81%9D%E3%81%93%E3%81%AE%E5%90%9B%E3%80%81%E5%A4%A7%E6%89%8B%E4%BC%81%E6%A5%AD%E3%82%84%E9%8A%80%E8%A1%8C

世の中には、過労死寸前になりながらも現場で奮闘する真面目で真摯な教員がいる一方で、一年近くも休職を続けながらネットでインチキ経済論をまき散らしバカンスを楽しむエセ教師もおり、その不公平感たるや直視するに堪えない。

教育現場で人手不足が生じているのなら、移民に賛成する休職教師から先に解雇して、本人のご希望どおり、日本語の堪能なベトナム人にでも教職の座を譲らせてはどうか?

2018年6月13日 (水)

新たな悲劇を防ぐために

9日夜に発生した新幹線3人死傷事件では、一人の身勝手な男が刃物を振り回して車内にいた女性2名を襲い、彼女らの命を救おうと犯人を止めに入った勇敢な男性の尊い命が奪われるというまことに痛ましい結果となった。

被害に遭われた梅田さんは、外資系大手化学メーカーの大阪オフィスに勤務し、出張先の横浜からの帰りに乗り合わせた列車内で偶然起きた凶行に巻き込まれた。

出張用務を終え心地よい疲れとホッとした気持ちで、大切な妻の待つ自宅へ向かう途中、いきなり自席の近くで見知らぬクズ野郎が鉈を振り回し暴れ始めるなんて、まったく想像できなかっただろう。

報道によると、犯人の隣席にいた女性たちが襲われ、隣の車両に逃げ込んだ女性たちをさらに追いかけようとした犯人を見て、梅田さんは、彼女たちを庇おうと、自らの命も顧みず咄嗟に犯人に組み付いたようだ。

事件の結果だけを見て、後講釈で「刃物を持って暴れる相手に素手で立ち向かうのは危険だ」、「相手は刃物を持っており、躊躇なく逃げるべきだった」と訳知り顔でコメントする者もいるが、その場に居合わせ、突然の凶行を目の当たりにし、理性的に判断する余裕すら与えられなかった梅田さんとしては、襲われた女性たちを何とか助けなければという必死な想いで身体が突き動かされたのではと想像する。

梅田さんのご自宅で、休日で深夜に及ぶ出張に出かけたご主人の帰りを待っておられた奥様のご心痛を思うと、かけるべき言葉すら見つからぬ。

ご遺族の方には迷惑なだけかもしれぬが、梅田さんの勇敢で正義感に満ちた行動に敬意を払い、公的な立場から哀悼の意を表しつつ表彰するような制度がないものかと思う。

最近、これ以外にも、新潟女児連れ去り殺害事件、目黒女児虐待死事件、静岡女性拉致殺害事件などといった陰惨な事件が続いており、暗澹たる気分に襲われるとともに、残虐非道な事件を起こした畜生どもは絶対に許せないという堪え切れないほど強い怒りが湧いてくる。

今回の事件を起こした犯人は、厚かましくも、自身の発達障害をネタに情状酌量を狙う気のようだが、自分勝手な理由で他人の命を奪った畜生風情の発育環境や発達障害云々などまったく言い訳にはなるまい。

犯人の事情など、被害者とはまったく関連も関係もない以上、事件の責任を負い、罪を被るのは100%犯人自身でなければならない。

残虐非道な事件を惹き起こした鬼畜どもには、何ら酌量の余地はなく、更生の可能性を検討するなど以ての外だ。
くだらない永山基準など持ち出す必要もない。間髪入れず極刑に処すべきだ。

それにしても、10年前に起きた秋葉原大量殺人事件にしても、新幹線車内の事件にしても、刃物の殺傷力の高さを改めて思い知らされる。

いずれの犯人も、捕まえてみれば、イキった兄ちゃんに恐喝されてそうな体格も風貌も弱々しい連中なのに、いざ刃物を手に振り回すと、周囲の誰も止められず実際に多くの犠牲者を出してしまう。

筆者も今回の事件の報を聞いて、自分が同じ現場に居合わせたら、梅田さんのように勇気を持って即行動に移せるだろうかと自問してみたが、頭では、目の前に被害者がいる以上、犯人を取り押さえるべきだと解っていても、凶器を手にした狂人にどう立ち向かうべきか、悶々と悩んでしまう。

無関係な他人にケガを負わせ傍若無人に暴れる犯人への怒り、負傷した被害者を一刻も早く救護せねばという焦り、自身がケガを負い命を落とすかもしれないという恐怖、そういった複数の感情が一気に脳内を支配し、身体が硬直するような感覚になる。

突然の凶行に対して咄嗟に勇気ある行動を取った梅田さんの足元にも及ばない。

ネットでは、事件の起きた車内にいた他の乗客の行動を巡り論争が起きている。

『ツイッター女子「新幹線殺傷事件でなぜ他の男は誰も梅田耕太郎さんを助けなかったの?」の声に批判殺到』
https://matomame.jp/user/yonepo665/b941d532cad80324eb7e?page=1

論争のきっかけは、とある女性が自身のTwitterで、事件の起きた車内にいた(と思われる)他の男性が、梅田さんの加勢もせず事態の推移を傍観していたのかと不満を述べたことに対して、男性サイドから、“女は逃げ回るだけで、男は犠牲になってもいいのか?”、“男性差別じゃないか”と強い非難の声が上がっている、というものだ。

Twitter主に賛同する意見は、
「テレビ見てて思ったんやけどさ、新幹線でナタ?振り回してた人おったやん?それに立ち向かった男の人すごいと思うけど、周りに他に男の人とかいたはずだし数人で取り押さえれば立ち向かった男の人は死なずに済んだのかもしれないと思う… あの場にいたら動けないのも分かるけどね…」

「新幹線の殺傷事件、勇敢に立ち向かい亡くなってしまった男性に哀悼の意を表します。しかし周りに居た他の成人男性は逃げるか見ていただけなのかね?あと2人いたら制圧出来たと思うのは私だけ?インタビューであーだこーだ応えていた男性とか。いざという時に戦えない男達って何だろう?」
といった具合に、凶器を手にする犯人に勇気を持って立ち向かった梅田さんに加勢の手が差し伸べられなかったことを悔やみ、非難している。

一方、反対意見には、
「新幹線テロで他にも誰か加勢してやれよってツイみてちょっとモヤモヤ。
乗ればわかると思うけど、あんな狭い車内で男がナタ持ってたら誰もが足竦むし、他人どころじゃないと思う。自分の身守るので精一杯だよ。」

「例の新幹線の事件、女性を助けて命を落とした男性の勇気を讃えるのは普通なことだし俺もそういう人間でありたいとは思うけど、だからと言って「他の男たちは何してたんだ」と言う連中は何か違う、安全圏からそういう事言うなよ、並みの神経してたら普通は逃げるかビビって動けないかのどっちかだろ」
と、殺傷力の高い凶器に身が竦むのは自然なことで、周囲が加勢できなかったのも仕方ないと擁護するものが目立つ。

実際にナイフや鉈、斧といった刃物を使った事件で多数の死傷者が出ている以上、筆者も、事件のあった号車に乗り合わせ、何の加勢もできなかった男性たちがいたとしても、彼らを一方的に責める気にはなれない。

事件報道を受けて世の中に梅田さんの勇気を称える声が高まるにつれ、傍観せざるを得なかった人々の中には、「俺が勇気を振り絞っていれば梅田さんを死なせずに済んだはず」、「俺が意気地なしだったせいで梅田さんが命を落とし、ご遺族につらい思いをさせてしまったのでは」と悶々と悩み苦しんでいる方もいるだろう。

事件が起きた同じ列車に乗り合わせたという偶然のせいで、本来なら犯人が一身に抱え込むべき後悔や自責の念を背負わされる不幸な人々に、心の重荷をこれ以上課したくはない。

だが、例のTwitterのリツイートを追うと、
「人間怖けりゃ逃げるし命はみんな大事なんだから守ろうとするでしょ。なんだよ他の男はなぜ助けに入らなかったのかってさ。男は肉壁じゃねーぞ。」

「新幹線の死傷事件、犯人が馬乗りになってる間に他の男が集団で取り押さえろとか言ってる奴いたけどな、それ最悪死体増えるだけだかんな。」

「1:1交換で他の個体を救う行為に意味があるとは思えず、「男性」が「女性」を守ったことが賞賛されているのか?」

「新幹線の事件で「男は女性を守るべき、他の乗客の男は何やってたんだ」って性役割押し付け言説がワラワラ湧き出してるのほんと笑える」
といった具合に、男性差別云々を盾にし、手足を動かそうとせぬ見苦しい声が並んでいる。

さすがに、こうした意見を目にすると、無辜の他人に刃を向ける狂人を前に、足を竦ませ、何とか自分だけは助かろうと言い訳がましい屁理屈をこね回すのがバカバカしくなってきた。

非力な身ではあるが、身を屈めて凶行を見過ごして延々と自責の念に苛まれるよりも、乏しい勇気を振りしぼるよりほかないと心が固まってくる。

2018年6月11日 (月)

イノベーションを育てるにも順序がある

『ついに"マイナス成長"に落ちた日本の景気』(5/28 PRESIDENT Online 真壁昭夫/法政大学大学院教授)
http://president.jp/articles/-/25251
「5月16日、内閣府が発表した1~3月期の実質GDP(国内総生産)成長率の1次速報値は、前期比年率換算ベースでマイナス0.6%だった。マイナス成長は9四半期ぶりだ。(略)
中長期的な景気安定のためには、構造改革を進め、国内経済の実力(潜在成長率)を高めることが欠かせない。(略)」

真壁氏は、GDPマイナス成長の要因を「天候不順」と「企業部門の設備投資減少」の二点にあると説明したうえで、
①天候不順の影響は一時的にすぎぬから景気は今後回復に向かう
②設備投資を促すイノベーションを活性化させるため、発展性がある分野にヒト・モノ・カネを再配分し、構造改革と規制緩和に邁進せよ
と主張する。

まず指摘しておきたいのは、「天候不順」を景気停滞の言い訳にするバカは単なるジャンクでしかないということだ。

気象庁のデータを見ても、毎年のように日本のあちこちで天候不順が確認されてきたことをしっかり頭に入れてもらいたい。
【参照先】http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/longfcst/extreme_japan/index.html

真壁氏は、「天気が良いと、行楽地を訪れたり、家族で外食に出かけたりすることが増える。しかし、大雪となればそうはいかない。家で過ごすことが増える。外出が減れば、個人の消費は減る。」なんて言ってるが、個人所得の伸びが本当に堅調なら、寒波が来れば防寒用品が売れるはずだし、外出が減ってもネット消費が増えるはずだ。

天候くらいで消費が落ち込むのは、アベノミクス効果とやらが張子の虎で、単に個人所得が落ち込んでいるだけのことだ。

「構造改革・規制緩和・選択と集中」…この辺の陳腐なキーワードは、小泉バカ政権による構造改悪以降、散々聞かされてきたが、それから現在に至るまで、我が国イノベーションは隆盛を誇るどころか停滞の一途を辿ってきた。

真壁氏みたいに頭の悪い構造改革主義者たちは、積極財政に基づく実体経済への資金供給の裏付けなしに、改革や規制緩和にさえ取り組めば、アニマルスピリッツや需要が刺激され、生産性も上がるかのように騙ってきたが、開業率・GDP・労働生産性の何れを見ても、ほとんど向上の兆しも確認できず、彼らの主張は質の悪い妄想でしかないことが露呈している。

構造改革主義者お得意の“選択と集中戦略”に乗せられた企業は、大手電機業界や百貨店業界の惨状によく表れているとおり、あちこちで事業が座礁し、単なる縮小均衡と同義語に落ちぶれてしまった。

真壁氏は、「(国内の需要を高めるには)金融・財政政策が限界に直面する中、政府は構造改革を推進しなければならない。それは、社会の変化に応じて、規制の緩和や制度の改変などを行うことだ。(略)
構造改革は、民間企業の“アニマルスピリッツ(成長、利益などを追求する血気)”を高め、新規事業への進出などを促進するために不可欠だ。具体的には、ロボットやネットワークテクノロジーなど発展性がある分野にヒト・モノ・カネを再配分し、新しいヒット商品などの創出を目指すことが求められる。
官民が連携して構造改革を進め、社会全体でイノベーションが進めば、景況感も随分と違ってくるだろう。」と懲りもせずに構造改革主義のポンコツエンジンを吹かそうと懸命だ。

しかし、彼のように、イノベーションが自律的に社会全体の需要を創出させると勘違いしたままでは、失われた20年と同じ失敗の轍を踏み続けることになる。
イノベーションは、所得ピラミッドの土台を支える低中所得者層や生産性の低いゾンビ企業が闊歩する“淀んだオールドエコノミー”が生み出す需要により支えられて初めて独り立ちできるか弱い存在であることを自覚せねばならない。

真壁氏はイノベーションの代表例として、iPhoneやNetflix、Amazonなどを挙げ手放しで誉めているが、そうした機器やサービスが巨大な存在に成長し得たのは誰のおかげかと言えば、世界中にウヨウヨいるオールドエコノミーが買い支えてくれたからとしか言えない。
Appleが年商20兆円企業になり得たのも、年収200万円の非正規社員や土建屋の兄ちゃんがiPhoneを買ってくれたおかげなのだ。

イノベーションの興隆は全要素生産性(TFP)で測るのが一般的だろうが、吉川洋立正大教授の資料によると、TFPの伸び率は、構造改革の嵐が吹き荒れた2001年以降よりも、公共投資が盛んな土建国家時代(1985~1995年辺り)の方が圧倒的に高く、イノベーションの成長に及ぼす“買い手側”の存在の大きさを改めて裏付ける結果となった。
【参照先】https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/00report/inv2017/inv2017_report01.pdf

真壁氏ご推薦の“ロボットやネットワークテクノロジー”にしても、それに対価を支払う需要家の懐が潤沢でなければ、ロボットは単なる倉庫警備員と化し、ネットワークテクノロジーは電子廃線と化す運命にある。

イノベーション至上主義者の連中は、経済を語るに当たり、もっと大人にならねばならない。
技術革新やイノベーションの存在が需要を創造するのではなく、既存のオールドエコノミーの懐具合に余裕があり、そのお眼鏡に適ったものが、たまたま対価を与えられるだけに過ぎないという厳しい現実を直視すべきだ。

積極的かつ長期的な財政支出により実体経済に潤沢な資金(売上や所得に直結するカネ)をバラまいておけば、イノベーションなど幾らでも生みだせる。
なにせ、日本人の創造意欲や技術革新への努力は、決して他国に引けを取らないのだから…

2018年6月 8日 (金)

強靭化の否定こそ次世代へのツケ回し

『南海トラフ経済被害1410兆円』(6/7 NHK NEWS WEB)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20180607/2040000137.html
「南海トラフの巨大地震が発生してから20年間の経済的な被害が、最悪の場合、1410兆円にのぼるおそれがあるという報告書を土木学会が新たにまとめました。
被害を軽減するために、耐震化などの対策を進めるよう国などに提言しています。(略)
 報告書では、巨大地震が国民生活を低迷させる「国難」になると指摘する一方、道路や海岸施設の耐震化などを進めることで長期的な被害は4割ほど軽減できるとも試算しています。
そのうえで、地震の発生確率などを考慮して今後15年以内を目標に必要な対策を進めるよう国などに提言しています。(略)
土木学会の大石久和会長は、「これだけの経済被害が生じるとは予想もしておらず、驚きだ。いまのまま巨大災害が起きたら想像もつかないようなことになる。日本が東アジアにおける小国、最貧国の一つになりかねないと考えている」と強い危機感を抱いていることを明らかにしました。(略)」

公益社団法人土木學會が取りまとめた『「国難」をもたらす巨大災害対策についての技術検討報告書』は非常に適切かつインパクトのある内容だ。
【参照先】http://committees.jsce.or.jp/chair/node/21

何より、阪神・淡路大震災や東日本大震災による甚大なる被害と深刻なる絶望をすっかり忘れ、時代錯誤の公共インフラ不要論に興じてきた国民に対して、“国難”、“小国”、“最貧国”という強い言葉で警告を発した点は本当に評価できる。

長期不況というぬるま湯に浸かり脳内が弛緩し切った連中は、「不況ったってネットもあるし、百均でモノも買えるし、昔より便利だろ? 公共投資なんて無駄・無駄」と妄言を吐くが、「いまのまま巨大災害が起きたら想像もつかないようなことになる。日本が東アジアにおける小国、最貧国の一つになりかねない」という大石会長のコメントをよく噛み締めるがよい。

社会機構の基本的な仕組みを理解できぬバカに限って、何の努力も投資もせずとも、いまの生活が永遠に保障されると思い込みがちだ。
しかし、もはや“先進国”という地位から片足を踏み外しかけるほど落ちぶれた日本とて、個々人の懸命なる経済活動の結果と少なからぬ投資により、何とか現状を維持できているのだ。

土木学会が危惧する南海トラフ地震や首都直下地震による被害は、日本の心臓部や大動脈たる三大都市圏に集中することが危惧され、ひとたび発生してしまえば、個人や企業の資産や生命に対する甚大な被害だけでなく、生産拠点や物流拠点が壊滅的な被害を受け、サプライチェーンや交通・通信・医療などのネットワークもズタズタに寸断されてしまう。

そうなると、ネットはおろか電話も不通、百均やコンビニの棚も空っぽというカオスな状態になり、不況礼賛主義者の連中も、ぬるま湯から寒風吹きすさぶ荒野に放り出されることになる。

土木学会の報告書では、南海トラフ地震の被害総額(20年累計)を経済被害1240兆円+資産被害170兆円=1410兆円・死者32万人、首都直下型地震の被害総額を731兆円+資産被害47兆円=778兆円・死者2.3万人と見積もったうえで、今後15年以内に南海トラフで38兆円以上、首都直下型で10兆円以上の事業費を投じて公共インフラの整備・増強を行えば、南海トラフ509兆円(減災率41%)・死者23万人、首都直下型247兆円(減災率34%)・死者3千人の減災につながると強調している。

政府や行政だけでなく、国民は、こうした貴重な提言を敬虔な態度で受け入れ、真摯な姿勢で実行に移すべきだ。

わずか数十兆円の投資、しかも誰の負債にもならぬ通貨発行で調達できる財源で、何物にも代え難い貴重な人命が救われ、数百兆円もの財産や資産が護られるのなら安いものではないか。
悲惨な災害で人生を狂わされる人を一人でも減らすことができるのなら、十兆円単位のカネなど何も惜しくはない。

報告書の試算では、南海トラフ地震対策で40兆円近いインフラ強靭化投資を行ってもなお、900兆円もの経済・資産被害を免れないが、そうした莫大な被害の復旧・復興には、大量の物資を運び、受け入れるための港湾施設が欠かせない。

だが、報告書によると、南海トラフ地震により関東から九州にかけて640か所もの港湾被害が予想されており、復興に必要な物資を受け取れないリスクを抱えている。

現在、国内の国際戦略港湾(パナマ運河を通行できるパナマックス船が貨物を満載状態で接岸できる水深14mより深い大水深埠頭を整備した港)は、東京港・横浜港・川崎港・大阪港・神戸港の5港のみで、いずれも南海トラフや首都直下型地震の被害をまともに喰らう地域ばかりだ。

こうした重要な戦略港湾のバックアップ機能をきちんと整備しないと、巨大地震が太平洋岸に壊滅的な被害を与えた際の輸送機能が麻痺してしまう。

報告書でも、港湾破壊による1年間の被害額を19.2兆円、交通遮断による累積被害額を192兆円と見積もっている。

こうした被害を最小限に抑えるためにも、例えば、秋田・新潟・鳥取あたりの日本海側にも3拠点程度は国際戦略港湾レベルの物流基地を整備しておく必要があるだろう。

また、現在、三大都市圏には全人口の半分を超える6600万人もの人口が集中しており、著大地震により被害を増幅させる一因にもなっている。

歪すぎる人口偏在を是正し、自然災害による被害を軽減させるためにも、地方への人口分散は欠かせない。

だが、疎開を強制するわけには行かぬから、行政機関や省庁、研究機関、大手企業の本社機能などの地方分散を進め、自然な形で人口偏在を解消する必要がある。

少なくとも、1000~1500万人程度が三大都市圏以外の地域に分散するよう、本社機能の地方移転に伴う思い切った減税や費用補助制度を検討すべきだ。(※移転距離や移転先の人口規模に応じて減税率や補助率を引上げ)

さて、世間には莫大な公共インフラ投資と聞くだけで、「建設コストが急騰する」、「ただでさえ人手不足なのに、移民でも入れるつもりか?」、「資源を大切にしろ(???)」といったレベルの低い非難や迷言を口にするバカ者や小人も多い。

しかし、インフラ投資の過熱は、建設・土木業界にとって干天の雨となり、雇用条件改善の財源をもたらすから、わざわざ質の悪い移民など入れなくとも、野に埋もれた国内人材の掘り起こしにつながるだろうし、将来を見据えた技術の継承や高度化もスムーズに行われ、我が国のレジリエンス力強化につながる。

人手不足など、移民促進による低賃金労働の固定化を狙う売国奴の戯言に過ぎない些末な問題であり、人手不足の解消には、巨額の財出による積極的な投資が生み出す雇用条件の改善こそが、最速かつ効果的なのだ。

日本人は、何か事故や事件を起きるたびに、「行政は悲惨な事件を未然に防ぐことはできなかったのか」と非難の声を上げるが、それならば、土木学会の提言に対して最大限の賛意を示し、諸手を挙げて賛同すべきだろう。

何しろ、今回の報告書の内容は、数十万人もの人命と一千兆円を超える莫大な被害を未然に防ぐための貴重な提言なのだから…

自然災害というものは、いつやってくるか予測がつかないうえに、永遠に起き続けるという非常に厄介な代物だ。
それゆえに、世界一の自然災害大国である我が国は、災害に強い国(=レジリエンス力に優れた国)であり続けなければならない。

そうした強靭さを維持向上させ、次世代にきちんと手渡すことこそが「次世代への最高のプレゼント」なのではないか。

2018年6月 7日 (木)

安倍晋三を本当にちゃんと批判しろ

『安倍晋三をちゃんと批判しろ』(5/23 ホウドウキョク)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180523-00031525-houdouk-soci
「安倍政権の内閣支持率が下げ止まったらしい。理由は、モリカケにも飽きた、安倍首相のことは好きじゃないけど、それ以上に野党がダメ、北朝鮮情勢への対応など安倍さんでないと心配、など。(略)自民党の人たちはドヤ顔で、「ほら見ろ。だらしない野党に比べればわれら自民党の方がいいだろ?」と威張っているが、そうじゃないんだよな。
安倍さんのことを気に入らない人は多い。
だけどやることはきちんとやってるのでそれは認めざるを得ない。それに野党に政権担当能力があるとは思えない。だから自民党に投票してるだけなんです。(略)
だから自民党の総裁候補の人たちに言いたい。早く安倍首相との違いを見せてください。
財政再建でも、少子化でも、地方創生でもなんでもいいから。俺は、私は、ここが安倍と違う、という選択肢を有権者に見せてくれ。(略)」

この記事を書いたポンコツ記者のように、一見、安倍批判の態を装いつつ、攻撃のポイントがズレまくっていたり、批判のつもりが逆にフォローしてしまったりするアホが多くてうんざりする。

安倍ちゃんは“やることはきちんとやってる”らしいが、財政再建に固執し、消費増税を断行して日本の実質所得を下げ続け、日本の不利益にしかならないTPP法案を強行し、媚中・従米外交を旨とし、外国移民を積極的に招き入れて国民所得の上昇を邪魔するような逆噴射政策しか採らぬ売国奴っぷりを見るにつけ、“やってはならぬことを強引にやっている”としか言えぬはず。

彼の脱線ぶりを批判せず、やるべきことをやっているなんて甘っちょろいことを言うから、安倍ちゃんや自民党の連中がつけあがるのだ。

世論調査のたびに多くの国民は、「景気を上げろ」、「医療や年金負担を下げろ」、「給料を増やせ」と声を上げるが、安倍首相の政策は、そういった声のいずれにも応えようとしないものばかりではないか。

件の記事では、自民党総裁候補者に、「財政再建でも、少子化でも、地方創生でもなんでもいいから。俺は、私は、ここが安倍と違う、という選択肢を有権者に見せてくれ」とハッパをかけているが、そもそも、そうした選択肢のいの一番に『財政再建』の文字を掲げること自体、記者の不勉強ぶりやが露呈している。

財政再建は、安倍政権が目指す政策の一丁目一番地であることを知らぬのか?

巷には、アベノミクスはバラマキ政策だとものすごい勘違いをしているバカも多いが、たまには経済財政諮問会議のペーパーにでも目を通してみることだ。

経済財政諮問会議という名称を筆者なりに解釈すると、「経済の落ち込みを最小限に止めて国民の批判を躱しつつ、財政再建を最優先に掲げる政策を議論するための会議」だと理解している。

事実、会議資料のあちこちに「聖域なき歳出改革」、「財政健全化」、「社会保障改革」、「地方行財政改革」といった文字ばかりが踊り、財出をいかに抑えるかという議論に終始しているではないか。

5年も前から財政再建にひた走ってきた安倍首相を批判しようとする総裁候補者らが、後から財政再建を旗印に戦っても勝ち目はあるまい。

この記者には、「いったい、お前は安倍ちゃんの何を見てきたのか?」と問いつめたい。

安倍政権を批判するのは大いに結構だが、総裁候補者と目される連中や野党のバカどもは、揃いも揃って緊縮主義者ばかりで、財政再建や改革ごっこが好きな者同士による実りのない“緊縮合戦”や“売国自慢”と化すのは目に見えている。

安倍ちゃんとの違いをアピールするのなら、堂々と積極財政による所得拡大政策を掲げて欲しいし、国民もそれを応援すべきだ。
自分たちの財布を膨らませ、希望の明かりを灯す政策は他にないのだから。

(5/24著)

2018年6月 4日 (月)

財政政策と金融政策の違いも解らぬバカは経済を騙るな!

言論プラットフォーム『アゴラ』(http://agora-web.jp/)の経済コラムは、元々緊縮主義者の巣窟なのだが、執筆者の時代錯誤ぶりや経済無知ぶりには目に余るものがある。

『誰も信じない財政金融政策の目標:いい加減な財政論者たち』(5/18 中村仁/ジャーナリスト・元読売新聞記者)
http://agora-web.jp/archives/2032698.html
「国家経済の基本は、しっかりした財政金融政策にあります。そのまた基本である財政健全化計画も、日銀の物価目標も、ほとんど信頼されなくなりました。(略)
 「財政支出を増やして、成長率を上げ、税収を増やし、財政を健全化させることは不可能。発行した国債を回収できるほどの税収が上がらない」というのがまともな経済学者の主張です。(略)
 政権は支持率目当て、選挙目当てに財政資金をばらまきたいのです。与野党問わず、財政健全化は票にならないと思っています。(略)」

今回の中村氏の緊縮礼賛コラムは、いつにも増して論理破綻や勘違いが酷く、天下の読売新聞といえども、新聞屋の知識や見識なんて所詮この程度かと苦笑を禁じ得ない。

実社会の苦労を知らず、高給の座に胡坐をかきカネの心配をせぬまま天下国家を論じてきた年老いた赤ん坊に、経済の理を悟るのは難しかったようだ。

中村氏は、コラムの冒頭から政府・日銀の異次元金融緩和政策の失敗を厳しく批判し、「450兆円もの国債を買った日銀の財務状況は先進国最悪の深刻さ」だと文句をタレつつ、安倍政権がPB黒字化目標を2020年から5年先送りするのはケシカランと、話の結論をなぜか財政政策批判にもって行こうとする。

この5年余りの間に日銀が断行してきたのは、あくまで“異次元金融緩和(財出抜き)”であり、それを応援するリフレ派の連中が主張してきたのも、財政政策を無視した金融緩和政策万能論や金融政策一本足打法なのであって、金融政策至上主義者の幼稚な失敗や責任を、無関係な財政政策に押し付けられても困る。

要は、中村氏の経済認識は、そこいらのインチキ論者やちょっとだけ経済を齧った素人ブロガーレベルでしかないのだ。
日銀の金融緩和政策と、経済政策の王道である『積極的な財政金融政策』とを混同するようでは、経済コラムを書く資格などない。

彼は、450兆円に達する国債保有が日銀の財務悪化につながると怯えているが、最強の信用力を誇る日本国債をリスク視すること自体がどうかしている。
元々、日銀は政府の一機関に過ぎないから、国債は基本的に満期保有していればよいし、そもそも国債の所有権が民間から日銀に移った時点で国債の負債性は消失する。

だいたい、日銀は政府と一体的な組織として実質的に統合政府とみなされる存在であり、通貨発行権という大権を有する政府と同一である以上、その財務云々を語ることはほとんど無意味だ。

金利UPにより保有国債の評価額が下落して日銀の資本が毀損されるのが心配なら、政府が通貨発行益により、その分だけ出資してやればよいだけではないか。

彼は、まともな経済学者は財出増による成長率UPや税収増なんて不可能だと主張していると自信満々だが、その手のバカげた夢想論が我が国の経済を『失われた20年』に陥れた事実を忘れたのか。

橋本・小泉のバカコンビに端を発する緊縮財政を賛美し、財政政策を敵視した結果が、世界経済史上稀に見る大停滞を惹き起こし、自殺者の増加や雇用の不安定化、所得縮減、科学技術の停滞、少子化社会など様々な弊害を生み、日本社会にとって重い足枷となっている。

財出は経済成長に寄与しないとか、経済学にはGDPを増やす方法はない、といった愚論や珍説の類を信じる周回遅れのチンパンジーは、“経済”の意味や仕組みを一から勉強し直して来いと言っておく。

中村氏のような緊縮絶対論者の濁りきった眼には、安倍政権は支持率目当てに財政資金をばらまき、与野党問わず財政健全化は票にならないと映るらしいが、いったい何を見て発言しているのかと呆れ返る。
元新聞記者のくせに、経済記事や各党のマニフェストに目も通していないのか。

安倍ちゃんが、いつ巨額の財政支出をバラまいたのか?
その通りなら、不況なんてとっくに脱しているはずだが…

与野党のマニフェストは、何処も聖域なき歳出削減や公共投資の縮減を謳うものばかりだが、財政健全化が票にならないなんて、どこの誰が言ったのか?
国の借金恐怖症だらけの日本国民相手に財政健全化を訴えるのは確実に票になるから、不勉強なアホ政治家どもが、選挙のたびに「国民の皆さまは子孫のために(死ぬまで)痛みを堪えてください‼」と大声を張り上げるのだ。

前頭葉が腐りかけた緊縮論者は、事実を捻じ曲げ、自分に都合のよい妄想に浸っていたいのだろうが、質の悪い虚言を騙るのは居酒屋トークだけにしておけ、とクギを刺しておきたい。

緊縮主義者のバカどもは、財政健全化とか、PB黒字化とか、国家の財布ばかりを心配し、国の礎たる国民生活の窮乏には非常に冷淡な態度を示すのが常だ。

彼らが絶賛する財出削減や増税の向こう側で、多くの国民が収入減と負担増に首を絞められ、苦しめられることなんて歯牙にも掛けようとしない。

中村氏のコラムだけに止まらず、緊縮主義者の主張やブログに目を通せば、そこには国民のリアルな窮乏を解決したいという想いや意志は微塵も見当たらない。
彼らは、財政健全化という誰にとっても腹の足しにもならぬ美辞麗句に酔いしれるだけのケダモノでしかないのだ。

2018年5月31日 (木)

詭弁は続くよいつまでも

『「デフレ経済」が江戸幕府の崩壊を招いた~慢性的な「デフレ・レジーム」の愚』(5/16 上念司 PRESIDENT Online)
http://president.jp/articles/-/25019
「(江戸幕府の)破綻がいよいよ目前に迫り「いよいよもうダメだ」となったとき、奇跡の金融政策通が現れます――勘定奉行・荻原重秀。彼は、純度86%の慶長小判から純度57%の元禄小判を造る「元禄の改鋳」(1695)を行ったのです。
慶長小判2枚から元禄小判3枚が出来、かつ新旧小判の交換レートは1対1。貨幣量は1.5倍に増え、増加分は幕庫に入ります。幕府の財政は瞬く間に改善し、500万両もの黒字に転じました。いわゆる「通貨発行益」の“発明”により、江戸幕府はその後の200年を乗り切ったと言っても過言ではありません。(略)
幕藩体制は「石高制」で、武士は給料として受け取った米を市場で売って現金に替えていた。新田開発や農機具・肥料の改良で米価は安定していたが、その他の商品作物は値上がり傾向で金銀銭は流出の一途。財政が限界に達すると改鋳を行って金銀銭の価値を下げ(米の価値を上げる)だが、守旧派による揺り戻しがあってデフレ経済に逆戻り。この慢性的な「デフレ・レジーム」が幕藩体制の崩壊を招いたとも言える。」

潤沢な資産を抱えてスタートした江戸幕府も、3代将軍家光や5代将軍家綱らの度重なる寺社建立や東照宮参詣など大型出費により、江戸城の御金蔵は底を尽きかけていた。

幕府創建後80年ほどは大名の改易やお家騒動などが相次ぎ、徳川家による支配体制は決して万全とは言えず、ここで家綱政権が中央政府の資金不足を理由に全国の大名に厳しい取り立てを命じていたら、外様を中心に諸大名の不満が爆発して各地で反乱が起き、幕府は瓦解し、世は再び戦国時代に逆戻りしていただろう。

それを見事に救ったのが、勘定奉行の荻原重秀らの献策による史上初の貨幣改鋳であり、改鋳による出目(貨幣発行益)を財源とする大規模な財政支出が江戸の町だけでなく、全国に華やかな元禄文化を波及させ、庶民の経済・文化水準を大幅に引き上げることに成功した。

上念氏は、元禄の改鋳に端を発する江戸時代の貨幣改鋳策が、江戸時代の経済を何度もデフレ不況の危機から救い、長期に亘る平和で安定した世界を創り出す礎となったことを紹介している。

リフレ系詭弁師として有名な上念氏が、珍しくまともな記事を書いていると思ったら、やはり詭弁師の馬脚を露す記述を見つけた。

それは、コラムの中の「吉宗は20年もあの手この手で財政健全化を図るのですがうまくいかず、万策尽きて大岡忠相(大岡越前)の忠告を聞き入れて「元文の改鋳」(1736)を行います。金融緩和の効果は絶大でした。あっという間に財政が改善し、景気が好転したのです」の部分であり、財政政策の功績を金融政策の手柄にすり替えようとする意図が明白だ。

貨幣改鋳は、実質金銀本位制に縛られていた江戸時代にあって、幕府(政府)が直接的な消費や投資を通じて実体経済に投じる貨幣量を増やす政策であり、360度どこから見ても『積極的な財政政策』であろう。

幕府が貨幣改鋳で創造し市中経済に投じたカネは、物品を納入し寺社建設を請け負う商工業者らにとっては直接的に所得や売上に化ける性格のモノであり、借りるカネしか増やせない金融政策とは大違いだ。

貨幣改鋳という財政政策のお手本のような好手の成功秘話に、こっそりタダ乗りするほどリフレ派は落ちぶれたのか?

やはり、詭弁師の薄汚い性根は一生治らない。

リフレ派の連中は、アベノミクスのスタート時に「金融政策の限界はない」、「財政政策なんてナマ保の集り屋と土建屋を喜ばせるだけの愚策」、「金融政策だけで景気回復は可能」と散々威張り腐っていた。

しかし、量的金融緩和政策やインフレターゲット政策が一向に効果を発揮できず方々から批判を浴びせられることに焦ったのか、最近になって、財政政策を擁護する発言をし、自分たちは財政政策を否定してはいないなどと恥ずかしい言い訳をし始める始末だ。

新たに日銀副総裁に就任した若田部昌澄氏は、リフレ派の理論的支柱として、口先では財政政策も必要だと言うものの、財出支持に至った経緯や理由について、外部から突っ込んだ質問をされると、途端に口ごもり、「金融緩和政策はデフレ脱却への必要条件だ」としか答えられないから呆れる。

財政政策に対するリフレ派の本気度なんてまったくアテにできないし、リフレ派の金融政策万能主義は絶対に治らない。
持論が破綻するたびに平気な顔でゴールポストをアチコチ動かそうとする詭弁師は、直ぐに味方を裏切るカスばかりで端から信用できぬ。

たとえ財政政策の支持が減ろうとも、薄汚い詭弁師の助けまで借りる気は微塵もない。

(5/16著)

2018年5月28日 (月)

「今さえよければ」と増税したがる売国奴

『石破氏、軽減税率に疑義 「減収はイージス艦6隻分」』(5/18 朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASL5J6KR7L5JUTFK01D.html
「(2019年10月の消費増税にあわせて飲食料品などに導入する軽減税率について)軽減税率で減収がどれぐらいになるか。計算の仕方によるが、大体6千億円で、イージス艦6隻分。たばこの増税なんかで埋めても全然埋まらなくて、3千億円減収になる。今の財政事情からどう考えるか。減税しますと言えば喜ばれる。所得の少ない人のために配慮したと言えば、いい人だよねと言ってもらいたいです、政治家は。
 だけど、これから先の医療、年金、介護、子育てをどうするか一体となって考えないとまずい。今さえよければという考え方はなるべくしないほうがいい。
 1回やると戻らない。システムを直すのは大変なことですから。本当にいまやっちゃっていいですか。消費税を上げられる環境をどうやって作るかが大事なのであり、複数税率が無意味だと言わないが、消費税が上がってもそれをのみ込めるだけの経済環境をどう作るかという議論のほうが、よりなされるべきではないか。(東京都内での講演で)」

次期総裁候補の一人と目される大物議員の経済認識レベルがこの程度なのだから、自民党のマヌケっぷりはどうしようもない。
一方、肝心の野党からも増税阻止や減税の声は聞こえてこず、「野党になると議員は成長する」と熱弁を振るっていたチンケな“小皇帝ブロガー”の詭弁が虚しく聞こえる。

石破氏の増税不可避論は、世間知らずで小生意気な青年会議所あたりのお坊ちゃん社長が騙りそうな“自助万能論”のようなもので、言葉や態度の端々に、「消費増税に文句を言うのは甘え‼」、「仕事ならいくらでもあるだろ(# ゚Д゚) 所得が低いのはお前らが無能なせいだ」という本音が透けて見える。

安倍首相や石破氏みたいな緊縮派の大バカ者は、「増税から逃げるより、増税に耐え得る経済環境を創るべき」と筋の悪い詭弁を吐きたがるが、彼らのような守銭奴は、増税に耐え得る経済環境を創る気なんて一ミリも持っていない。

以前にも別のエントリーで指摘したが、政府主導の増税対策と言えば、住宅ローン減税延長や自動車取得税軽減(ほんのちょっとだけ…)、消費税還元セールの解禁、総額表示推奨程度でしかなく、こんなもので増税ショックを緩和できると本気で思っているのなら、今すぐ議員バッジを外すべきだ。

永久に続く増税負担を一時的かつ僅少な税優遇程度でカバーできると信じるのは、計算のできないサルと同じで、こんな低レベルな屁理屈が罷りとおるのなら、国民サイドも政府・与党に対して、「消費税減税・廃止ショックを緩和するために、自動車取得税率の一年限定引き上げと、住宅ローン減税の前倒し終了を呑むから、2019年秋に消費税率を3%に減税し、2022年に廃止しろ」と要求してもよいではないか。

石破氏は、消費増税に伴い飲食料品などに軽減税率を適用すると6千億円の穴が空き、イージス艦6隻分の予算が吹っ飛ぶと危機感を煽るが、軽減税率云々以前に、軍事オタクと評される彼が、イージス艦を増強する予算獲得に必死な様や発言をしている場面を見たことがない。

軍事の専門家とか、軍事オタクとかいう石破氏に対する外部評は明らかに過大評価で、国防強化や軍備増強より財政健全化を好む「緊縮オタク」でしかなかろう。

石破氏は、「所得の少ない人のために配慮したと言えば、いい人だよねと言ってもらいたいです、政治家は。だけど、これから先の医療、年金、介護、子育てをどうするか一体となって考えないとまずい。今さえよければという考え方はなるべくしないほうがいい」というセリフを吐きながら、自分はポピュリズムに迎合しない政治家だと陶酔しているようだ。

しかし、大政治家を気取る前に、所得の少ない庶民に配慮し感謝されるような立派な政策や法案を一度でも提言し、実行したことがあるのか、と彼に問いたい。
大した実績も残せていない五流議員のくせに、いっぱしの口をきくなと叱り飛ばしたい気分だ。

石破氏は、“今さえよければ…”なんて偉そうに言ってるが、自民党発の経済失政で失われた20年(※途中で民主党も協力)のせいで、ほとんどの国民は良い思いなんて全然できなかった事実を、まったく理解できていない。

彼みたいなクズ議員や増税派の連中こそ、「今さえよければ、増税ショックで国民生活や日本の未来が瓦解してもよいのか」と問い詰めたい。

増税に耐え得る経済環境創りなんて、経済のイロハも知らぬ大バカ者の発想であり、検討に値しない。

誰もが経済問題を口にする必要がないほど経済が力強く成長し、普通の国民が潤沢な所得を得られる経済環境創りこそが必要だろう。

(5/17著)

2018年5月24日 (木)

マクロを知らぬ緊縮狂徒

『「消費税14%に」 小林喜光同友会代表幹事』(4/27 産経新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180427-00000502-san-bus_all

「経済同友会の小林喜光代表幹事は26日、産経新聞などのインタビューに応じ、消費税率を来年10月に10%へ引き上げると同時に、国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を平成37年に黒字化させるためには、「消費税率を14%まで引き上げるべきだ」と語った。
 小林氏は「国家の持続制を確保することが重要で、そのためには財政再建は欠かせない」と強調。昨年の衆院選で、「野党が軒並み消費税率引き上げの中止や凍結を打ち出す中で、明確に引き上げ方針を示したのは自民党であり、安倍晋三政権だ」と指摘し、引き続き財政再建路線を進めるべきだとの考えを示した。
 また、財政健全化を先送りさせないためにも「諸外国にあるような財政の状況を客観的にチェックし、政府を監視する第三者機関を設置すべきだ」と訴えた。」

韓国・北朝鮮の二大バカ国家による茶番劇にも等しい首脳会談のニュースの陰に隠れて、財務省の応援団が、またぞろ消費増税の応援歌を歌い始めたようだ。

経済同友会とは、「1946年、日本経済の再建のため、若手経営者を中心につくられた経営者団体。企業経営者及び経済団体役員が、個人の資格で加入するのが特徴。国内外の問題に対して国民経済的立場から意見を発表する(知恵蔵より)」組織で、新自由主義に被れ、青年会議所を腐らせたような小生意気な財界人の社交クラブに過ぎない。

歴代の代表幹事は、口を開くたびに「構造改革・規制緩和・緊縮財政 ・自由貿易」しか言えない能無し揃いで、マクロ経済に関する知見や知識は、そこいらのおばちゃんレベルで、ほぼ皆無と言ってよい。

彼らは2015年にも、消費税率17%への引き上げと年間5000億円の公費削減を柱とする財政再建に関する提言を行ったほか、ことあるごとに歳出削減を政府に申入れしてきた筋金入りの緊縮狂徒でもある。

10%はおろか、14%もの税率を課されることになれば、消費に与える悪影響は甚大だ。

税率5%→8%→10%への引き上げにより、年収500万円の四人家庭なら、2020年の実質可処分所得は約434万円→約404万円へ30万円も減ってしまう。
30万円と言えば、およそ一カ月分の収入が吹っ飛んでしまうことになるが、これが14%にもなると、減収額は60万円近くにも達し年数の二カ月分近い金額が召し上げられることになる。

幼稚園児でも解るだろうが、これだけの大減収を喰らって国民が消費に積極的になるなんてことは500%あり得ず、国内消費は世界恐慌以来の壊滅的な打撃を受けるだろう。

特に、高級家電や自動車、住宅、家具、宝飾品、旅行、外食辺りの産業は、死屍累々の惨状となり、大規模なリストラや苛烈な下請けいじめの勃発を免れまい。

国内消費を焼け野原にすることが、経済同友会のバカ殿たちにとって何のメリットになるのかまったく想像もできないが、緊縮狂徒という生き物は、得てして簡単な足し算・引き算すらできないから、増税で失った消費なんて輸出増で簡単にカバーできるとでも高を括っているのだろう。

同友会の小林氏にとって、実体経済の破壊よりもH37年度のPB黒字化の方が、遥かに優先順位が高いようだが、買い物客が誰もいない商店街の店主が金庫をピカピカに磨いて悦に入るようなものだ。

小林氏は三菱ケミカルホールディングスの会長で、BtoB取引主体のため個人消費の動きに鈍感なのかもしれぬが、税率が二ケタを超えるような重税を課された国民が財布の紐をどうするかくらいは容易に想像つくはずだ。

緊縮狂徒は、「財政規律の緩みや社会保障制度の持続性に関する懸念が、国民の不安を煽り、消費を萎縮させるのだ」とレベルの低い詭弁を吐きたがるが、実際には、国家財政や年金・医療制度の行く末を気にしてカネを使う者なんていない。

一般的な国民は、現に給料が増え、今後も増え続ける確信さえあれば、消費に積極的になれるし、逆なら消極的になるだけのことだ。

国民が云う社会保障制度の持続性云々の話は、年金支給を遅らされたり、医療費負担が増えたりすることを歓迎するものではない。
国民は、定年後直ぐに十分な額の年金が支給され、一割程度の安価な負担でいつでも医療サービスが受けられることを望んでいるのだ。

消費税とて同じ事で、増税なんてトンデモナイ。
いますぐ減税や消費税そのものの廃止を議論・実行すべきだ。

政財界に跋扈する緊縮ゴキブリの連中には、“そんなに税率を上げたいなら、お前たちが率先して自主的に14%でも、20%でも納税しろっ!”と言っておきたい。

«ガラパゴス化する緊縮バカ

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