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2009年5月

2009年5月 9日 (土)

努力や工夫は資金の裏付けがあってこそ

 今年のGWは、高速道路の値下げ効果(一律1000円)もあり、各地の行楽地が特に賑わったようだ。

 なかでも旭川市の旭山動物園は、新たにエゾシカの展示スペースがオープンして事前にマスコミが頻繁にリポートしていたこともあり、例年にも増して盛況であった。

 旭山動物園といえば、動物たちの行動展示によって見事に再生を果たした動物園として今や全国区の存在であり、いわば地域版のプロジェクトXの好事例とも言える。これまでに数え切れないほどマスコミの取材を受け、関連本やDVDなども多く出されており、紹介の必要もないだろう。おおよそマスコミを通じて旭山動物園が紹介される際は、入場者の大きな落ち込みや動物への病気の蔓延という危機を乗り越えた行動力やペンギンの散歩やホッキョクグマ館などに代表される行動展示などの独自の工夫が前面に押し出される。私も以前に二度ほど足を運んだことがあるが、園内の敷地は狭く勾配もかなりきつい。当時評判を呼んでいたホッキョクグマやアザラシ、オランウータンなどの新設の展示設備も立派なもので、動物との程よい距離感のおかげか、確かにいろいろな角度から動物の様子を観察できる。この点は(たぶん)行動展示のさきがけと思われるが横浜市のズーラシアとは違う点で、ズーラシアも施設は立派だが、動物との距離がやや遠いのと一方向からしか観察できないためか、せっかくの設備を活かしきれていない。また、他の動物園に先駆けて、評判の動物だけでなく他の動物(普通の檻に入っている動物)についても職員がPOP的にわかりやすい解説にて紹介していることも旭山動物園の隠れた工夫だと思う。

 こういった数々の工夫や努力がマスコミを通じて大々的に称賛されるわけだが、何より忘れてならないのは前述のホッキョクグマを始めアザラシ、ペンギン、レッサーパンダ、カピバラ、オランウータン、オオカミ、エゾシカなど評判を呼んだ設備投資を思い切って行ったことである。特に、入場者数がどん底まで落ち込んだ時期に、厳しい財政状況の中で初期の設備投資を決断した自治体(旭川市)の英断はもっと評価されてしかるべきだ。近年のしみったれた自治体であれば、入場者数の減少→職員のリストラ→閉園という道筋をたどるのが通例であり、入場者が激減し動物の病気騒ぎがあったお荷物動物園によくぞ思い切った投資を行ったものと思う。確かに動物園の職員の発想や努力・工夫は称賛されるべきもので、メジャーな存在になってにもかかわらず驕った態度もなく真摯な姿勢である点も高く評価できるが、彼らの素晴らしい努力も魅力的な設備を作れたからこそ輝くことができる事実も忘れるべきではない。

 世間では、カネをかけない努力や工夫がもてはやされる。財政難の自治体職員が自分で便所掃除をすること、地域の住民が自ら道路を修繕すること、町工場の従業員が地道な努力でコストを削減することなどがマスコミを通じて増幅して喧伝され、まるでカネを使うことが卑しい行為のごとく伝えられる。しかし、こういった努力や工夫は、所詮自己満足にすぎず大きな成功をもたらすことはない。例えば、スポーツの世界を見れば一目瞭然で、毎回オリンピックなどのビックイベントのたびに、中国やアメリカなどのスポーツ大国の選手が豊富な資金の下でスポーツに専念できる環境を整えられてメダルをごっそりと獲得していく。(中には薬物に頼るものもいるが…) 一方で、国内の、特にマイナー競技のアマチュア選手は活動資金を得るためにアルバイトしながらの練習を余儀なくされ予選突破がやっとといった状況にあり、陸連などは育成方法がなっていないと、とばっちりに近い批判を喰らっている。

 こういった清貧の思想に基づく努力や工夫を良しとする発想を改めない限り、旭山動物園のような成功は望めない。努力や工夫や称賛されるべきものだが、十分な資金や設備を伴わないものは徒労に終わるだけである。

 厳しい経済状況の下で様々な分野や業界でカネをかけない努力や工夫が現場の社員に強要されていることと思われるが、大概は資金の裏付けがなく失敗に終わるだろう。それらが積み重なり、いつの日にか努力や工夫をすること自体を拒絶する風潮にならないか心配している。 

2009年5月 5日 (火)

身近にもっと大きな不幸が・・・

 新聞やテレビは、メキシコ発の新型インフルエンザの話題で持ちきりだ。今朝の時点で、世界21カ国1000人超の感染者を出し、27人の死亡を確認したとのこと。

 マスコミの熱狂振りは相変わらずで、WHOが警戒水準をフェーズ4から5に引き上げたことに興奮し、海外旅行者に対する機内検査や帰国ゲートでのサーモグラフィー検査の様子などを大々的に取り上げたり、感染者の増加や拡大を逐一報告するなど、まるでWHOへフェーズ6への引き上げを催促しているかのようだ。機内検査で1時間以上も拘束されてうんざりだという乗客の(当たり前の)感想を報じたかと思えば、横浜で国内初の感染者の疑い事案が発生した際には、新型インフルエンザへの感染かどうかの確認できない段階で国内の防疫体制はなっていないなどと前のめりな批判をするなどマスコミは無節操な報道を繰り返している。その後も、国内では感染の疑いが数例出てはいるが、いまのところ全てシロとの判定に止まっており、本音ではパンデミック発生を期待するマスコミにはさぞや残念なことと思う。そもそも、目に見えないウィルスや菌の国内侵入を完璧に防ぐことなどどだい無理な話で、不幸にして感染者が出たとしても治療やその後に拡大防止などはここのケースで対応するしかない。

 要するにマスコミの連中はただ騒ぎたいだけなのだ。彼らは常に事件を探し回っている。そして、それが大事件であればあるほど彼らの興味や楽しみも倍加する。だから、今回の新型インフルエンザ騒動も、日本から一人の感染者や死者も出ないようではつまらないと考えているのだろう。だから、いくら専門家が、メキシコ以外で感染が拡大していないことを捉えて冷静な対処をと呼びかけても一向に応じようとせず、国内でも感染拡大だ、パンデミックだなどと騒ぎたてている。

 不幸にして今回の新型インフルエンザで亡くなった方は、今朝時点で全世界で27名に上るが、バブル崩壊後の経済崩壊下で、毎年我が国で3万人以上の自殺者を出し続けているのも明白かつより大きな不幸な事実である。国内で毎日80−90名の方が自殺するような極めて異常な状態を放り出しておいて、一人の感染者も出ていない病気のことで朝から晩まで盛り上がっている彼らの神経は異常である。

 

 

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