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2009年7月

2009年7月28日 (火)

雨はイヤ、でも水不足も困る

 もうすぐ8月というのに、雨、雨、雨でうんざりしている。6月初め頃にはカラ梅雨気味で、ダムの貯水率が数%まで落ち込んでいたのに、一転しての大雨で九州や山口県では大雨の影響で大きな被害も出る始末だ。

 さて、政治の方では8月30日の衆議院選挙めがけて各党のマニフェストが出始めた。注目された民主党のマニフェストだが、子供手当の支給や農漁業者向けの個別所得補償、高速道路の無料化、最低補償年金など相変わらずチマチマした公約を麗々しく並べ立てたものの、早速、マスコミや自民党から、バラマキだ、財源はどうするなどと、これまた見当違いの批判を浴びている。

 まずは民主党のこじんまりしたマニフェストにがっかりというのが正直な印象。バブル崩壊以来20年近くに及び国民は経済的に多大な苦しみを負ってきた。GDPは無論のこと、所得が伸びない一方で失業率ばかりが伸び続け、社会保障の質は低下する一方である。一流大学を出てもまともな所得を得ることも叶わず、一旦就職すれば大した給料も貰えないのにキチガイじみた残業を強いられている。かような状況に対する国民の憤りや怨嗟(4年前に小泉アホ総理を持ち上げた愚かな選択の報いでもあるが…)ゆえに、今回の選挙では政権交代がすでに既成事実として語られるほどで、民主党サイドも大政奉還以来の国政大転換と異様な意気込みであったはずだ。

 だが、それにしては未曽有の経済危機対策として、あまりに迫力不足の経済対策である。問題視される財源云々の額もせいぜい7~16兆円程度で、裏を返せばその程度の経済対策でしかないということになる。衰えたとはいえ年率8%もの経済成長を維持してきた中国でさえ50兆円を上回る経済対策(真水の額は?だが…)を打ち、それでも足りずに追加対策を検討しているというのに、20年近く経済対策をほったらかしにしてきた日本の対策規模が中国の1/3~1/7にしかならないとは何事か。また、その程度の微々たる金額にさえバラマキだなどと文句をつける輩は頭がおかしいのではないか。

 民間の投資や消費が落ち込み、今後の回復も見込めない中で、いったい誰が回復の先鞭をつけるのか。企業も家計もせせこましい節約しか頭に浮かばない状況では、国が資金を拠出するしかあるまい。企業も家計も消費を削ってチマチマと貯蓄に励むが、貯蓄はいわば消費の死骸であり、その分経済の活力が削がれることになる。

 家計や企業のマインドを前向きにさせるには、これまでの損失を取り戻したうえで、さらに将来に向けて経済状況が上向き続ける予想や期待を抱かせる必要がある。そのために経済の潤滑油となるマネーを実体経済に十分に供給しなければならない。それは一時的な補助金や給付金よりも売上や収入という形の方が望ましい。なぜなら、その方が将来的な継続性への期待が強まるからだ。

 港湾整備や既存インフラの修繕などの公共事業の大幅な増額、公務員増員による失業者対策、社会保険料の国費負担、自然災害の被害者に対する財産保障ほかやるべき事業は数え切れないほどある。無駄遣いのカットに血道を上げるようなくだらない努力をする暇があるのなら、所得倍増計画のような前向きな目標を国民に示して国の成長力を高めるべきではないか。

 政権交代が予想される中で、民主党は、財政再建ばかりを気にしてパイが縮小するのを傍観するのではなく、積極的に事業に取り組み全体のパイを拡大させるような意気込みがほしい。

 消費税の引き上げをちらつかせながら景気回復を目指すなど到底不可能なのは明白で、雨が降るのはイヤだが、水不足になるのも困ると言っているようなものである。

 財源はどうするなどと文句を言う前に、アメリカ国債の活用、国債の日銀引き受け、政府紙幣の発行など現実的な手段を検討すべきだ。

2009年7月19日 (日)

銀行のせいにするな

 近頃あまり話題にならないが、“銀行は融資判断に担保しか見ずに事業計画を判断する能力がない”という巷の意見について一言。

 これは、主に資金繰りや資金調達に困っている創業者や創業後日の浅い事業者、中小企業者の声を反映した意見だと想像する。景気の良い時は頼みもしないのにカネを借りろと言いながら、月末の資金繰りに窮して銀行に相談に駆け込むと、担保不足や資金枠が一杯だなどと言って融資を断られ途方に暮れるというのが典型的なパターンだろう。

 だが、金融関係の知人によれば、そんな中小企業や創業者が資金調達ツールとして誇らしげに持ってくる“事業計画”なるものは、殆どが見るに堪えないものと聞く。この不景気に、売上が3-5年で倍増したり、10%以上の金利でも十分にペイするような(そのくせコンマ以下の金利にこだわるそうだが…)壮大な事業計画を作ってくる割には、肝心のマーケット調査による裏付けもなく、競合品との優位性なども具体的に説明できないそうだ。また、相談の時点で、いくらまで借りられるかという質問も多いそうだ。通常なら、○○の事業にいくら必要で、自己資金を除いて○○万円お借りしたいという提案をするのが筋で、のっけから借りられるだけ借りたい的なことを言う時点で返済能力を疑われるのがオチだ。要するに、事業計画なるものには何の根拠もなく、単に資金繰りに窮して苦し紛れに作ったシロモノなのだろう。

 これでは銀行が融資できるはずはない。担保や資金枠などのキーワードが出るのは、やんわりと断りたいという銀行側の意思表示だ。銀行は土砂降りの時に傘を貸そうとしないなどと批判されるが、絶対返済せねばならない預金を原資として融資する以上、具体的な根拠に乏しい事業計画を担保に融資などできないのは当然のこと。

 そもそも、経営者として起業する以上、資金繰りは常に最優先の経営課題のはずだが、現実には資金繰りや資金調達はそっちのけで、技術開発や営業ばかりに熱中する経営者が多い。つまり、自分の好きなことや得意なことに逃げて、苦手な資金繰りをほったらかしにして、いよいよ困ると銀行に駆け込む。こんな会社に融資できるほど銀行の審査は甘くない。

 銀行では、支店長の融資決裁上限額が年々減らされ、ほとんどの融資は本部の審査部署の決済が必要と聞く。本部の人間は、見たことのない融資先の経営者の顔など知らず、事業の内容もよくわかっていない。それに対して、支店の担当者が融資の決裁を得るには、事業の将来性や業績推移を説明できる具体的な材料が必要だろう。なのに肝心の経営者からそういった説明材料が提出されなければ、支店の担当者が首を縦に振るわけがない。説得材料がなければ審査部相手に玉砕することが目に見えているからだ。どう見てもカネを払いそうにない客に商品を売ろうとしないのと同じことである。

 経営者の多くは、自社の決算書の内容も説明できず、数か月先の資金繰り表も作ってこないと聞く。こんな低レベルな経営者に融資などできようはずはなく、仕方なく担保頼みの融資判断をせざるを得ないが、長らく続く不景気のため担保価値は年々減額され、これもあてにできないという隘路に入り込んでしまっている。

 ただ、経営者のレベルが急に落ちてきたわけではない。昔からこういうもの(この程度)なのだ。景気が良かった頃は、世の中的に資金循環が上手くいっていたため、このレベルでも十分に経営者としてやっていけたのだが、さすがに20年近くも続く不景気下ではどうにもならない。国全体としての経済状況が改善しないかぎり解決すまい。

2009年7月15日 (水)

無党派のパワー

 先に行われた東京都議選挙は、自公連合が計61議席に止まり40年ぶりに第1党から退いた。

 この結果を受けて、新聞・TVともに自民党(自公連立与党)が惨敗したと囃し立てている。NHKなどは、投票日当日午後8時過ぎの開票直後のニュースで、すでに与党惨敗を報じていた。

 ただし、結果は自公で61議席、民主その他野党で66議席と、惨敗と言われるほどの大差はない。(あり得ないと思うが)民主党など新与党側から3名造反すれば、与野党の立場がひっくり返る程度の微妙な差に過ぎない。民主党が伸ばした20議席のうち、半数は広い意味で味方であるはずの他の野党(共産党ほか)から奪い獲った結果になる。野球の試合なら、5対6で負けた試合を惨敗したと伝えるようなもので、マスコミの報道ぶりには無理がある。

 自民党としては直前の静岡その他の知事選で連敗し、毎日のように党内のゴタゴタをかなり批判的に報じられ、政権交代が既成事実のような空気が蔓延していた割には、思ったほど議席を減らしていない印象だ。正直、自公合わせて50議席を割り込むのではと予想していたが、ギリギリ過半数を割り込む程度の負け方で済んだようだ。

 公明党が既存の議席を確保できた(都民は何を考えているのか?)のが大きいのだろうが、全体の投票率が50%程度にしかならなかったことが最大の要因だろう。各種の世論調査で常にダントツの第1党である“無党派層”の健在ぶりを示す結果で、あれだけマスコミが政権交代だと騒いでも選挙そのものに無関心な層が相当数というか有権者の過半数を占めており、選挙や政権交代になど何の期待もしていないということだ。

 雇用状態の不安定さ、収入の減少、社会保障制度の劣化など身近で現実的な問題に直面し苦しんでいる国民からすれば、自公や民主党が示す青くさくて成長性のないマニフェストなど期待するに値しないということだろう。

 個人的には、既存の選挙制度を廃して裁判員制度のような無作為抽出方式がよいと思うが、まず実現することはあるまい。それなら、せめてマイナス票(気に入らない候補者に×を付け票数から差し引ける)の制度を導入してもらいたい。今の制度では、マスコミの好きな“民意”が反映できないのではないか。

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