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2009年8月

2009年8月24日 (月)

国民のホンネ、国民のレベル

 選挙の話題に隠れがちだが、政府の経済対策の効果がジワリと出始めている。助成金や減税措置のついた太陽光発電やエコカー、エコ家の購入者が大幅に伸びており、一部を除いて土日1000円となる高速道路の利用者もまた大幅に増えている。社員に支払う休業手当の一部を国が補てんする雇用調整助成金も然り。ただ、残念ながら、政策が小出しで大規模な財政支出が他に行われていないため、これらの消費増加分は、いまのところ他の消費が削られる、いわゆる代替消費の状態にある。

 個人でも企業でも、日頃は、バラマキはけしからん、政府に頼るななどと偉そうなことを言う人が多いが、その割には、政府の支援策が出た途端にそれにすがろうとする者のなんと多いことか。

 選挙の争点についてアンケートすれば、景気対策(当然財政支出を伴う)がトップに来る一方で、バラマキをやめろと声高に叫ぶ矛盾をどう考えているのか。

 長引く不況の中で待遇の切り下げばかりを味わってきた国民は、何か少しでもいいから得したいと考えて、政府の出す助成制度に乗っかる。収入が漸減する中でも、ちょっとした満足感を得るべく消費をしようとする国民の行動を見れば、財政支出に対するニーズやそれに伴う乗数効果が認められるのではないか。

 いい加減に、ありもしない国家財政破綻を心配することは止めて、国民が(本音では)期待する財政支出を思い切って行うべきだ。

 また、国民もマスコミに扇動されることなく、経済対策の在り方や財政の見通しについて自分なりの考えを持つべきだ。こと財政や経済の話になると、経営者や高級官僚をはじめ、ベテランの社会人層でも、お茶の間の主婦とほぼ同レベルの認識しかないことに驚く。

 特に、4年前の郵政選挙でアホ首相の幼稚な主張に熱狂して投票した愚か者は大いに反省すべきである。

 

2009年8月13日 (木)

払うべき者が、払うべきものを払え

 8.30の総選挙を控えて各党(自民・民主以外はスルーされているが…)のマニフェストが検証されている。前回と前々回にも指摘したが、臨時給付金的な子供手当て程度のチマチマした公約に対して、“バラマキだ”、“財源はどうするのか”などの無意味な批判が繰り返されている。この後に続くのは、“消費税の論議から逃げるな(=消費税を上げろ)”や“無駄遣いを止めさせろ(=公務員を減らせ、土建業者は要らない)”というのがお決まりのパターン。

 しかし、なぜ、税の引き上げ=消費税なのか?逆進性が指摘される消費税でなくても法人税や所得税、相続税など候補はたくさんあるが、法人税や所得税を上げるというと、わが国の成長先導セクターである企業の成長力や努力した人のやる気が削がれ企業・人材が外国に流出するなどとすぐに異論が沸きあがる。当然、こんな言い草には何の根拠もなく、大企業や高所得者の言い訳に過ぎない。

 高度成長期には、法人税や所得税の税率が今よりはるかに高かったにもかかわらず、トヨタや松下電器、新日鉄をはじめとする企業はぐんぐん成長し、松下幸之助や本田宗一郎、ソニーの盛田会長など名だたる経営者を輩出してきた。法人税や所得税率の水準が成長の隘路になるなら、これらの一流企業や一流といわれる経営者はやる気をなくしていたはずではないのか?ところが、実際にはそうなっていない。

 いくら高いといっても売上高のせいぜい1-3%に過ぎない純利益に掛かる税率によって企業のやる気が削がれるなど考えられないし、年収が数千万・億単位になる人なら多少の税金を取られても生活に支障など生じるはずもない。

 世界のホームランキングであり引退した年でさえ30本もホームランを打っていた王貞治の最高年俸は8,000万円だったと聞いたことがある。一方、ちょっとした怪我を理由に殆ど試合にも出ずに球団のマスコットに安住していた清原(ようやく引退したが…)の年棒が2億円を超えていたことなどを例にとれば、税率とやる気の相関関係も怪しくなる。

 大企業や経営者、高額所得者などは、永らく続いたデフレの最大の利益享受者である。彼らは、下請け業者へ無理なコスト削減を押し付け、従業員にはろくな給料を払わないうえに法人税や所得税の減税メリットによって既得権益をガッチリ掴んでいる。

 彼らは日ごろから、責任だのリーダーシップだの覚悟だのといった言葉を好んで使うが、それなら、多くの国民が迷惑を蒙る消費税になど逃げ込まずに、自らが払うべきものを払うことで実行して見せてはどうだろうか。

2009年8月 1日 (土)

せこい目標ばかり…

 先日発表された民主党のマニフェストの迫力のなさに落胆したばかりだが、昨日発表された自民党のマニフェスト案には更にがっかりさせられる。党内のゴタゴタ騒ぎもあり、あまり期待してなかったが、何を言うかと思ったら、幼児教育の無償化以下、奨学制度の拡充や10年先(2010年度の間違いかと思ったが…)をめどにした可処分所得100万円UPなどという小物ばかり。

 双方ともチマチマした政策ばかりで、まるで、日本シリーズや開幕戦に2軍の投手を先発させているかのようだ。これでは観客もがっかり…と思いきや、マスコミの反応は逆で、こんなチビチビした政策に対してさえ、バラマキだ、財源はどうするのか、消費税論議から逃げるななどと騒ぐ。(一緒になって騒ぎ立てる愚かな国民も多数いる) また、中国の軍事的な台頭を背景に専守防衛的な右傾化した論調も多くなる一方で、中国内の消費拡大(=中国政府のバラマキのおかげ)による一部輸出企業の景況感改善を歓迎する馬鹿な経済紙も多い。軍事的に対抗できても経済的にグリップされてしまえば何にもならない。

 今日の日経新聞でも、政府にできることとできないことを明示せよ、日本はアジアで普通の国として生きていくことを覚悟せよなどと相変わらず頭のおかしな論説が載っていた。

 収入を減らされ、職や希望、自信を失い苦しむ国民に大きな希望を提示できないのはなぜか?政府にできることのみをやっていては到底国の発展など望めない。幕末の志士のことを無批判に持ち上げる輩は多いと思うが、江戸幕府を倒して明治新政府を立ち上げた彼らは、当時大変な財政難に遭遇したそうだ。国家の体制がまったく別物に変わってしまったのだから当然のことだが、もし、当時の新政府の指導者らが財政難を盾にして、政府にできることしかしないなどと臆病な政策を取っていたなら、明治時代は間違いなく10年と持たなかっただろう。現代をはるかに上回る財政難に直面した当時の由利公正らが太政官札という政府紙幣を発行するという現実的で果断な対応をしたからこそ、転換期の苦難を乗り切れたのだ。

 ひるがえって今日の日本の為政者はどうだろうか。中国や韓国に追い上げられ、先進国の地位すら危うくなっているのに、立ちすくむばかりでなんら有効な手を打とうとしない。財務省をはじめとする狂信的な財政再建論者やマスコミの言いなりになっていては、日経新聞の望みどおりアジアの普通の国になってしまう。

 需要に対する生産力やサービス提供力が過度に発達した日本では高水準のインフレを恐れる必要はない。政府紙幣や日銀の国債引受などにより財源を手当てして積極的に実体経済に資金を供給するべきだ。国内には、やる気や技術、人材は豊富にあるのに、肝心のカネがないという事業が溢れかえるほどある。これらに資金を供給すれば内需の拡大につながり、就業機会の拡大にもつながる。

 マスコミの世論調査によると、今回の衆議院選挙に対して国民が求めるのは景気回復への期待であるとのこと。それならなおさら大きな意識の転換が必要だ。そろそろ税金のみに頼る国家運営はやめたほうがよい。

 財政難に悩むアメリカのカリフォルニア州では、マリファナを合法的に販売して課税してはという声があるそうだ。財政再建や税収確保に固執するあまり麻薬の販売を真面目に検討するような状態こそ本当のモラルハザードではないか。法律にも規定された合法的な政府紙幣の発行を検討する方がよほど賢明だと思うが。

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