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2009年9月

2009年9月22日 (火)

肝心な点が抜けている

 民主党政権がスタートした。これまでの自公政権との違いを出そうとしてか、出だしから具体的な提言もなされているようだ。

 いまのところ感心する点は次の通り。

①母子加算制度の復活

②障害者自立支援法の廃止

 これらは生活弱者に無用の負担を強いる悪法であり、見直しは当然。

③子供手当の実施

 配偶者控除を廃止する点はいただけないが、減るに任せてきた国民所得に一定の歯止めを掛けられる点で有効。手当が貯蓄に回ることを懸念する声もあるが、そこまでは構っていられない。安心して消費に回せるよう、所得増につながる政策を打ち出すしかない。

④高速道路の無料化

 高速道路の混雑を懸念する声があるが、車の全体量が増えるわけではないため、一般道路の渋滞はその分解消されるはず。フェリーやバス会社など不利益を被るであろう部門に、燃料補助など個別の支援をする手もある。

⑤教員の増強

⑥予算編成権の財務省からの分離

⑦複数年度予算の実施

 新任の年寄り大臣(財務省OB)が早速財務省に取り込まれているようで実現するかどうか微妙だが、是非やってほしい。官僚制度の諸悪の根源は財務省への権限集中と単年度予算制度につきる。財政収支の均衡に異常な執念を燃やす財務省は、日本の経済成長の大きな阻害要因である。また、単年度予算は、新年度の7月頃から次年度の予算編成作業に入るなど時間的な余裕に乏しく、政策の効果を十分に吟味できない弊害がある。

 これらに加えて、補助金の支出費目の変更に対する自由度を大幅に緩和すべきだ。毎年年度末に予算を使い切るための無駄な発注が問題になっているが、支出費目の変更権限を緩和するだけでより有効な支出ができるし、いわゆる自治体の裏金問題など制度が作り出す犯罪の解消にもつながる。

⑧地方へのひも付き補助の交付金への転換

⑨郵政民営化の見直し

 国営時代のデメリットが不明瞭で、且つ民営化のメリットが殆ど見えない状態では当然の措置だ。

 

 一方で不満に思うのは次の点だ。

①八ツ場ダムなど大型公共工事の見直しを通じての公共事業費削減の継続

 特に、八ツ場ダムや川辺川ダムなど工事が進捗しているものを白紙撤回するのは二重の意味で無駄を生む。ひとつは、これまでに投じた工事や移転などの資金が無駄になること。もうひとつは、削られた山や建設中の構造物の原状回復にかかる費用が無駄になることだ。(原状回復する気があるかどうか不明だが…)

 公共事業は無駄な支出の象徴として何かとやり玉に挙がるが、これまでに作られ我々に有形無形の便益をもたらしてきた膨大な量の建造物(道路、建築物、ダム、電線、港湾、空港、橋ほか)の維持補修をどうするのか、今でも600万人以上になる建設業従事者の生活をどうするのかと言いたい。社会基盤インフラの維持向上は今後の経済成長に欠かせないし、建設従事者の雇用確保(世の中にはこういった業界でしか生活できない者が数多くいるのは避けがたい事実)は失業対策に大きな効果がある。

 地方には建設業しか産業がないなどと揶揄(卑下)する者が多いが、別におかしなことではない。逆に、サービス業くらいしか産業がない都会こそ歪んでいるのではないか。

②経済成長戦略がない

 民主党に最も足りない点がここだ。前述した母子加算復活や郵政民営化見直しなどは、自公政権時代の悪政の見直しとして評価できるが、無駄な支出の削減ばかりに気を取られて経済成長への意欲に欠ける点は、自公政権時代と変わらない印象がある。他の先進諸国に取り残される形で長らく経済成長をなしえなかった日本であるがゆえに、この点がすっぽり抜け落ちているのは納得できない。先の選挙でも、国民の関心ごとは、景気の回復が一番に挙げられていたはず。無駄な支出の削減、官僚政治の打破、派閥政治の解消などは、掛け声としては立派だが、景気の回復や経済成長には何ら寄与しない。名作を読んでも空腹は解消しないのである。

 少子高齢化や中国など後進諸国の追い上げなど不可解な根拠を持ち出して、“右肩上がりの経済成長は望めない”などと決めつける幼稚な意見が多いが、せいぜい年間5万人程度の人口減少なら成長の阻害にはなりえないし、日本には1億2千万人余りの大きな市場があり成長に十分なキャパシティを持っている。失業者を救い、国民の生活を向上させるには経済成長が不可欠であり、パイを拡大することなしに解決しない。その点で今の民主党の政策では物足りない。予算の組み替えでは全体のパイを増やす効果はなく、積極財政による果敢な政策実施を強く求めたい。

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