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2010年2月

2010年2月16日 (火)

清貧や我慢に逃げ込まず積極的な財政支出を

 景気の更なる落ち込みが懸念される中でまたもや消費税の引き上げ論議が再燃しそうだ。

 消費税を含めた税制全体を論議するという菅財務大臣の発言があったが、ここでいう“消費税を論議する”とは、間違っても引き下げるという意味ではないだろう。相変わらず所得税の累進性復活や法人税の引き上げなどはスルーされたままだ。

 実体経済では、食品業界を中心に猛烈な安値競争が繰り広げられ、新卒者の就職状況も最悪に近い状態にあるなど、まさにデフレスパイラルに陥っているのは明らかだ。

 なのに、出てくる対策といえば、困った時はお互い様みんなで困窮に耐えましょう的なものしかない。今回の消費税論議もまさにこれで、国が大変だからみんな(国民や中小企業)で負担しようという安直なものに過ぎない。

 菅大臣は、税制改革に際して国民の信を問うなどと息巻いている。前回消費税を引き上げた橋本政権は選挙で大敗したが、今回は分からない。なにせ、無駄遣い批判に洗脳されている馬鹿正直な国民だから、子孫に借金を残さないためとか行政の無駄を一掃するなどと連呼されればコロッと騙されてしまいかねない。

 現在の強烈なデフレスパイラルを抜け出すには、実体経済全体に流通する資金量やその流通スピードをかなりの勢いで上げる必要がある。国全体で見た時に、消費税引き上げによりA(国民)からB(政府)に資金移動しただけでは何の経済効果もない、単に政府の予算が増える(かもしれない)というだけである。必要なのは、AからBへではなく、A+Bの資金の総和を増やすことである。金融機関を通じた信用創造(融資増加)がすぐには期待できないのだから、まずは政府が積極的に資金を供給するしかない。これまでは日銀の金融機関からの国債買い取りをダラダラ続けてきたが、景気悪化による企業等の借り入れ需要の低迷(融資減少=滞留預金増加)から、今後も金融機関を通じた信用創造による景気の刺激は期待できない。信用創造の復活には、実体経済の復活による企業の資金需要UPが不可欠である。

 国民も企業も金を出せないという状態なら、政府が出すしかない。日銀の国債直接買い取り(法改正で可能)や政府紙幣発行など手段は十分にあるのだから、景気が十分過熱するまで、実体経済に潤沢な資金を投じるべきだ。

 長引く不況により、日本の社会基盤は至るところで綻び始めている。医療、介護、農業、公共事業、教育、エネルギー、安全保障など金さえ投じれば十分に基盤整備ができる分野はいくらでもある。政府は潤沢な予算を用意し、社会的に必要なものや将来的に必要となる事業を広く国民から募ったうえで、積極的に資金投下を進めていけば、景気の回復はおろか諸外国に負けない経済成長も十分に可能である。

 供給(生産)能力が極度に発達した現代では、昔いわれていたようには景気が循環しづらくなっており、じっと我慢するだけでは景気は回復しない。供給能力(=国民の働く意欲)に応えるだけの需要(=実体経済への資金投入)を常に作り出すことが重要であり、必要なのは清貧の思想や我慢することではなく、積極的な財政支出と行き過ぎたインフレ予防のための金融政策である。

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