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2012年9月13日 (木)

世の中をミスリードするマスメディアの力を削げ!

 先週9月9日に、マスコミが楽しみにしていた維新の会公開討論会が行われた。
 同会は、何週間も前からマスコミ紙上で大きな話題を呼び、自称改革派の首長や民主党・みんなの党の国会議員だけでなく東国原元知事が参加すると発表されるや維新ファンのボルテージは最高潮に達した感があった。

 だが、フタを開けてみると、会場には空席(誰のための席だったのかは不明)が目立っていたし、討論会が入会希望者(旧党への裏切者)への踏み絵的なものに終始し議論も低調だったせいか、マスコミの評判はいまひとつだったようだ。

 おまけに、翌日が新聞休刊日という間の悪さもあり、維新の連中が期待するほどの宣伝効果はなかったようだ。維新の会の中学生市長が市政を放り出してまで行った討論会だったが、肝心の議論の内容が、出席者による“維新八策の大唱和”のみでは、さすがにマスコミもフォローし切れなかったのか、称賛半分、批判半分といった歯切れの悪い報道だった。
 討論会でのビッグサプライズを期待してワクワクしながら準備した予定稿がボツになり、マスコミの連中もさぞや意気消沈していることだろう。

 先に発表された維新八策(改定版)の内容は、構造改革や新自由主義的な色彩が極めて濃く、マスコミの政治志向とほぼ一致するし、“社会システムのグレートリセット”を掲げる勇ましさは、マスコミにとって、賞味期限の切れた自民党や民主党に代わるコンテンツとしてこれに勝るものはないはずだ。

 中でも、首相公選制や道州制の導入など「国のかたちを変える」提言は、お祭り騒ぎの大好きなマスコミにとってはたまらない提案だろう。

 恐らく、八策の内容で気に食わないのは、自主防衛力の強化と外国人への規制の部分くらいだろう。(そのせいか、マスコミは、維新の会に対して領土問題を問い質すことがない)

 ここ数日間のマスコミによる維新報道を眺めていると、これまでと比べて称賛のボルテージが若干下がった(週刊現代を除く)ように感じるが、衆議院解散が現実化した後のことは判らない。このまま維新の会をヨイショしてグレートリセットに猛進するつもりなのか、方向転換して自民党の新総裁を担ぎ上げ政権奪還を叫ぶつもりなのかは、いまのところ不透明だ。(昨夜の集金パーティーは盛り上がったようだが…)

 いざ解散総選挙ともなれば、郵政選挙や政権交代選挙の時と同じく、多くの国民が、マスコミ報道によって創られた“風”に流されて、改革者を自称する生活破壊者に投票するであろうことは容易に想像がつく。
 日ごろから政治や経済の真相にほとんど興味を持たない多くの国民にとって、マスコミが示す指針や論調は、非常に便利なものだ。

 新聞やTV、雑誌、小説、漫画、アニメなどありとあらゆるメディアを通して、政治家や官僚、軍隊、既得権益者は悪者として描かれ、それらを叩けば世の中が良くなるという刷り込みが毎日のように行われる。

 その効果は絶大で、「ムダ遣いを減らして景気を良くしろ」とか「公務員を減らして若者に職を与えろ」といった類の勘違いが市井に蔓延るのも、こういった日ごろの洗脳行為の賜物だろう。

 猛威をふるうマスメディアも、企業経営の側面から見ると、新聞やTV、雑誌などの凋落ぶりは明らかだ。

 例えば、朝日新聞・日経新聞・毎日新聞の3紙の売上推移をみると、2002年~2011年の10年間で、それぞれ▲22.4%・▲27.8%・▲17.7%と大幅な減収となった。また、TV業界でも視聴率や収益率の低迷による人件費や番組制作費のカットが横行し、人気アナウンサーの退職や番組内での事故が相次ぐなど影響が顕在化しつつある。

 しかし、財務的なダメージがある一方で、世論形成に対するマスコミの影響力は年々強まっているように思える。
 今年3月時点でのパソコン普及率は77.3%(2人以上世帯)、インターネット普及率は昨年末の数値で79.1%(8割の人が日常的にネットを楽しんでいるということではない)に達している。また、今年5月のネット広告費は292億円と新聞の301億円に肉薄する水準に達しており、こういった結果から、巷間言われるように、新聞やTVなどのレガシーメディアの役割は終わったと思われがちだが、残念ながら現実はそうなっていない。

 確かに、既存のメディア論説に満足できない層のニーズをネットが受け止め、ネット空間上で大きな勢力を築き、そこで活発な議論が行われていることは間違いない。
 だが、そういった新たな潮流が政治や経済のあり方を変えるまでに成長しているかと問われると、現状では否としか言えない。

 これまでにも、国政選挙や地方選挙から政党の党首選に至るまで、その結果を見れば、ネットと世論との間に大きな格差が生じていることは明白だ。ネット上で大きな支持を集めた候補者が、リアルの選挙戦で惨敗することも稀ではない。
 ネットで交わされる政策や経済論争の内容が濃ければ濃いほど、既成政党への期待感が萎み無党派層を増やすだけという結果になっているのではないか。
 無党派層の割合は2002年から減少傾向にあったが、2009年頃を境目に増加傾向にあり、直近では50%を超えて過去最高の水準になっているようだ。

 ただし、無党派層といえども、既成政党に対する嫌悪感には大きな差異がある。右から左まであらゆる政党を否定する者も一定数いるが、無党派層の多くは気まぐれだ。その時々の世の中の雰囲気に釣られて投票先を変える者がほとんどだろう。

 だからこそ、マスコミに煽られて選挙で大きな雪崩を引き起こした挙句に、数年後に手酷い反省会をさせられるハメになる。

 次回の衆院選でも、郵政選挙や政権交代選挙と同様に、マスコミに踊らされた無党派層の連中がグレートリセットの引き金を引かされる(その銃口は自分達に向けられているのだが…)危険性が十分にあり、来年の参院選以降も悲劇は繰り返されるだろう。

 世の中には、マスコミの情報は信用できないなどと口では言いつつも新聞やTVの言うことにコロッと丸め込まれている人々のなんと多いことか。

 いい歳をしたオヤジが、「いまの政治家や官僚はだらしない。一度若い人に任せてガラガラポンしなきゃダメだよ。」などと飲み屋でクダを巻いているが、こういったリセット思考こそがマスコミの連中にツケ込む隙を与えるのだ。 

 不況で悪化する生活環境にウンザリしつつも自分ではどうすればよいか判らず悶々と悩む人々のやり場のない怒りをマスコミの連中は巧みに利用する。
 全ての問題を既存の社会制度に押し付け、それを破壊する改革者を華々しくデビューさせ、怒りはあれども何の対策の無い市井の人々から熱狂的な支持を集めて世論をミスリードするのが、小泉アホ政権誕生以来のマスコミの常套手段なのだが、多くの国民はそれに気付けない。

 このままでは、恒常化する不況→人心の荒廃→政治体制や行政機構への嫌悪→改革者待望論→マスコミの煽り→エセ改革者への権力譲渡→構造改悪による社会基盤の破壊→更なる不況の到来という悲劇のループを繰り返すことになるだろう。
 そうさせないためには、政治経済の思考において国民に多大な影響力を行使しているマスコミの力を大きく削いでいく必要がある。

 マスコミの収益源は何と言っても広告収入だ。
 衰えたといえども新聞やTVの広告収入は2.4兆円あまりにも上るが、これらを徐々に締め上げて巨大メディアのパワーを削っていくにはどうすべきか。

 最期に、この点に関して私見を述べたい。
 新聞を例に挙げると、1面下段の広告からTV欄の端っこにある広告まで、株式市況とお悔やみ欄を除くと紙面の半分くらいは広告欄で占められている。しかし、その広告内容たるやまさに玉石混交で、まともな企業のまともな広告もあるが、カルト宗教や科学的根拠のない医療行為、詐欺紛いの金融商品、精力剤、怪しい医療器具や健康食品、開運印章、資金源の怪しげな通販会社など一流誌を自認する紙面に相応しくない広告も相当数見受けられる。

 過去には、大きな健康被害を引き起こした通販石鹸や詐欺事件に発展した金融商品もあり、新聞紙面に掲載されたことを信用して購入した消費者に大きな被害をもたらしているが、当の新聞は知らぬ顔を決め込んでいる。

 だが、こういった問題を梃にしてダイレクトに広告規制を掛けるのは現実には難しい。

 そこで、新聞そのものを学生向けの教育教材あるいは社会的な情報伝達手段として優良指定図書に指定し、各教育機関や公共機関のみならず就労前の大学生や専門学校生に無料配布させてはどうか。既にこういった機関や施設に新聞や雑誌が備えられているのは承知のうえで、敢えて基礎教育や公共的な情報リテラシー向上のためのツールとして新聞を持ち上げるのだ。

 しかも、配布に要する費用は国費で負担し、新聞の普及を後押しするだけでなく、教育現場で新聞を活用した教育プログラムを導入させて、若年層が新聞に親しむ機会を増やすなど、新聞業界にメリットを与える。

 その代わりに、優良図書の趣旨に逸脱するような広告や記事の掲載を厳しく禁じるとともに、記事についても公正な教育の観点から、掲載する諸問題に関して両論併記を義務付けるといった規制を掛けるのがポイントだ。

 新聞の普及に国費を入れ、且つ、教育や文化の向上というお題目で縛り付けることにより、これまでのようないい加減な広告掲載基準を厳格化させて新聞各社の収益力を徐々に低下させるのが最大の目的である。同時に、広告掲載企業の不祥事に対する連帯賠償責任を付加するのも良い手だ。

 このように、アメを与えて骨抜きにしつつ、広告や紙面構成の側面からコントロールできる環境下に置くことで、目に余るメディアの横暴を抑え込む方策を提案しておきたい。

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