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2013年1月

2013年1月14日 (月)

地方経済の成長こそが日本再生の第一歩

『給与削減正式要請へ=地方公務員、15日「協議の場」で-麻生財務相』

政府と地方6団体代表らが集まる15日開催の「国と地方の協議の場」で、麻生太郎財務相が20134月からの地方公務員給与削減について、6団体側に正式に要請することが11日、分かった。地方側の反発は必至で、協議は難航することが予想される。地方公務員給与の財源には、国が地方に配る地方交付税が充てられている。財務省は13年度予算編成で人件費を削減して交付税の配分を抑制したい意向で、自民党も衆院選の政権公約で「公務員総人件費を国・地方合わせて年間2兆円削減する」と明記した。国家公務員の給与は、復興財源を賄うため12年度から2年間の臨時措置として平均7.8%引き下げられているため、財務省は同程度の削減を地方に求める方針だ。”(2013113日付け 時事通信社)

 

昨年末に発足した安倍新政権には、筆者も大きな期待を寄せている。

安倍総理は、日本の病巣がデフレによる内需縮小にあること、被災地の復興と経済再生が国家としての最優先の政策事項であることを理解し、その処方箋として大規模な財政金融政策が欠かせないことを自分の言葉できちんと語ることができる。

また、インフレ目標導入を日銀に認めさせその首根っこを抑え込んだほか、緊急経済対策や税制改正、外交政策など矢継ぎ早に具体的な改革案を提示し、財界やマスコミなど新自由主義路線で羽を伸ばしてきた「既得権益者の連中」の機先を完全に制した格好だ。

バブル崩壊後、新自由主義者や構造改革者の奴隷となり、負け犬根性にまみれてきた日本国民に対して、新政権は、日本の経済成長を実現するための経済政策や日本を主語とする外交政策の重要性を説くことで再生を促す挑戦状を叩きつけようとしている。

 

世界をリードする日本のような大国の総理たる者、かくあるべしと思うが、過去の橋本、小泉アホ政権や民主党の素人三バカ政権と比べるとレベルが格段に違う印象を受ける。

新政権が打ち出す経済政策を着実に実行すれば、1-2年のうちに経済成長の芽が確認できるようになるだろう。

 

だが、冒頭のニュースが本当なら、新政権の経済運営は緒戦から爆弾を抱えることになる。

地方公務員給与の削減話の根っこが、緊急経済対策費捻出のための財務省との取引にあるのか、民主党の支持母体である官公労への嫌がらせにあるのかは判らない。

しかし、民主党のごとく、政権を奪取するやいなや自らの権力を誇示するかのように農業団体や商工団体、医師団体に猛烈な嫌がらせをし関連予算を削減するような愚策を採るべきではない。結局、そういった団体の猛反発を喰らい、選挙でしっぺ返しを喰らうのが関の山だ。

選挙の度に無党派層が増え、以前のように固い支持基盤や支持団体を構築することに一見意味がないように思えるが、真実は逆である。無党派層=浮動票ではない。その大半はそもそも選挙に足を運ばない層であり、票読みからレスして差支えない。そういった関心のない層を除き、少しでも政治に関心を持つ有権者の票をいかに取り込めるかが、これからの選挙戦のカギとなる。

であれば、確実な支持基盤を構築しておく意義は十分にあり、ライバル政党の支持基盤を分捕るくらいのしたたかさが求められる。官公労とか自治労とかいう単語に拒否反応を起こすことなく、その背後にいる思想のタガの緩んだ浮動票を取り込む度量が要る。

特に、今年7月の参議院選挙に勝とうとするなら、労働組合と子供じみた喧嘩をしている暇などないはずだ。政権与党という立場をフル活用して従来の支持基盤だけでなく、新たな支持基盤を拡大できるよう予算配分に知恵を絞るべきだろう。

 

筆者が、地方公務員給与の削減に強く反対するもう一つの理由は、地域経済への悪影響を懸念するためである。

つい最近給与が減らされた国家公務員とは違って、多くの地方公務員は、数年前から自主的な給与削減を強いられてきた。小泉バカ政権の三位一体改革による地方交付税の大幅な削減やデフレ不況・公共事業削減による地方経済の疲弊に見舞われ、地方公務員の給与や諸手当、ポストはとっくの昔に削減されており、おんぼろの庁舎で電気も付けずに、くだらない住民からの苦情処理や不勉強な地方(痴呆)議員対策のために夜遅くまで働かされているのが実状だ。

だが、こういった現状をよく知らない(知ろうともしない)バカなマスコミやそれに踊らされる多くの住民は、いまだに公務員が楽な生活をしていると勘違いし、薄汚い妬み根性から公務員の待遇が劣悪化することに喝采を送るバカ者もいる。

 

しかし、地方都市や町村の多くは、役場や自衛隊といった公共機関、農協・漁協・商工団体などの中間団体が地域で最大規模の雇用の場になっていることが珍しくない。

そういった地域では、地方公務員給与のカットや公共事業費の削減が、即、地域経済の疲弊につながるから恐ろしい。「役場の連中なんて怠け者だ。あんな奴の給料なんて減らしてしまえ。」と言って吐いた汚い唾は、すぐに自分に降りかかってくるのだ。

 

安倍新政権の『日本を取り戻す』というスローガンを実現するための橋頭保は、日本経済全体の回復と成長を国民に認知させることにある。そして、その経済成長の果実を真っ先に享受すべきは、失われた20年の間に疲弊しきった地方経済である。

日本は、アメリカのような合衆国ではない。行政区分の便宜上、中央と地方という概念が存在するが、実質的には中央も地方も『国』の一部分を指し示す呼称に過ぎず、日本国の下で一体的なものであるべきだ。であれば、『日本』を取り戻そうとすることは、その太宗を占める地方の発展を前提とするものであることは当然のことだ。

 

多くの国民は、地方経済が回復して初めて新政権の経済政策が正しかったことを実感するだろう。

だからこそ、地域経済に更なるデフレ圧力をかけて、その回復や成長を阻害する地方公務員給与の削減は絶対に行うべきではない。

 

2013年1月 4日 (金)

要求は成果を上げた後で

今日、平成2514日の仕事始めに当たり、日本のあちらこちらで経営者や組織の長の口から年頭の辞が述べられたことだろう。

恐らく、そういったトップのメッセージの中には、“変革・改革・変化・殻を破れ・チャレンジ・創造・グローバル”という空虚なキーワードが少なくとも一つ以上は含まれていたのではないか。

ちょっと調べてみると、平成13年頃の年頭の辞でも、盛んに「改革」という言葉が使われており、多くの経営者や組織の長たちは、十年一日のごとく「改革」とか「チャレンジ」とかいう変わり映えのしないスピーチを続けてきたようだ。

 

実際に、経済活動や社会活動の実務に携わることのない人種ほど“変革・改革・変化・殻を破れ・チャレンジ・創造・グローバル”といった気合たっぷりのキーワードを好んで使いたがる。

政治家、経団連や経済同友会の連中、マスコミ、官僚の上級職層、学者、エコノミストといった社会的地位の高い層だけでなく、老人、主婦、学生などといった層もこの手の人種に含まれる。何しろ、自分達は面倒くさい実務をやることも、実務の結果としてのリスクを負う必要もないから、言いたい放題だ。

実体経済を支える現場で働く層からすれば、「ヒト・モノ・カネ」の基本的な経営資源を十分に与えられぬまま、変革とか創造とかいう絵空事を強要されることほどうざったいものはない。トップが社員に向かって訓示を垂れるだけで満足しているうちはよいが、社内で英語を公用語化するとか、いまさら社内カンパニー制度を導入するとか言い出した日には目も当てられないだろう。

 

変革すべきは“人口減少に見舞われた日本はもはや成長できない”という固定観念であり、チャレンジすべきは“日本経済を再び成長軌道に乗せる”ことであろう。

 

日経の記事によると、主要企業のトップが発表した年頭所感では、激化するグローバル競争に勝ち抜くことへの決意と危機感を滲ませるとともに、『超円高・高すぎる法人税率・厳しい労働規制・高い電気料金・CO対策など環境対策コスト・貿易自由化の遅れ』という“6重苦”の是正を政府に求めたとのこと。有体に言えば、“法人税を安くしろ、労働者を好きな時に解雇できるようにしろ、早くTPPに参加しろ、余計なカネを使いたくないから電気料金や環境コストを引き下げろ”ということだ。(円高の是正、くだらないCO削減規制の撤廃に関しては筆者も同意)

 

いつもながら、実体経済への貢献度が低すぎる割に都合のよい時だけ政府を頼ろうとする、経団連や経済同友会ほか主要な経済団体所属の大手企業の厚顔ぶりは、中韓両国に勝るとも劣らない。

 

経団連の連中がバカの一つ覚えのように引き下げを連呼する法人税だが、平成2年に基本税率が37.5%に引き下げ(ピーク時は43.3%)られ、その後も数度の引き下げを経て、現在では25.5%にまで下げられてきた。

だが、税率引き下げの恩恵を受けた企業が、その間に国民経済に与えたパフォーマンスは次のような体たらくである。

〇法人税額;平成218.4兆円→平成229兆円(51%減少)

〇黒字企業の割合;平成251.6%→平成2225.2%(26.4ポイント悪化)

〇給与所得者平均給与;平成2425万円→平成22412万円(13万円減少、ピーク時の平成9467万円との比較で55万円減少)

〇正規雇用者数(非農林業);平成23,473万人→平成223,334万人(139万人減少)

〇非正規雇用者比率;平成220%→平成2233.6%(13.6ポイント悪化)

このように、法人税率引き下げや労働規制の緩和(+空前の低金利、数度に亘る為替介入)などといった優遇策を与えたにもかかわらず、国民経済に対する貢献の跡やメリットがほとんど見受けられない。

つまり、国民や政府が企業を甘やかしすぎたのだ。

大財閥企業に国家運営の手綱を握られている韓国ですら、国民からの行き過ぎた大企業優遇批判を受けて、新大統領は大企業に対する最低限法人税率を現行の16%から18%へ引き上げを検討していると聞く。

 

コネ入社した生意気な社員をおなさけで昇進させたのに、一向に働こうとせず周囲とも協調しようとしない。その挙げ句、会社の経費で飲み食いをして領収書を勝手に経理にまわすようなバカ者がいた場合に、通常の組織であればどういう対処をするだろうか。

まさか、その問題児を昇進させたり、昇給させたりはするまい。

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