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2016年8月 2日 (火)

他人に冷たく自分に甘い売国奴

筆者が隔週日曜日にコラムを投稿させていただいている『進撃の庶民』(http://ameblo.jp/shingekinosyomin/)にて、隔週土曜日のコラムを担当しておられる“みぬさ よりかずさん”のブログ(『「国家戦略特区」blog』 8月12日付記事 タイトル『桜井誠と水島と古谷と』 http://ameblo.jp/minusa-yorikazu/)を拝読させていた。
みぬささんは、新自由主義的な構造改革路線に反対の立場から毎日ブログを更新しておられ、独自の視点や新鮮な切り口から飛び出す大胆なご提言の数々には、筆者も日々勉強させられている。

上記のブログ記事では、チャンネル桜で長年司会を務める水島総氏が、自身の討論番組で出演者に対して、「私も移民は反対だが、今の若いヤツらが、人の嫌がる仕事をしないじゃないか!これに対してどう思いますか?」と詰問したことに対して、強い憤りの気持ちから、「「職業に貴賤は無い」、人の嫌がる仕事は高い報酬を出せば良い」と反論しておられ、「その根拠になるのが、水島さんが大好きな言葉「日本は家族の様な国家」これに尽きます。総ての国民が安心して生活出来る様にするのが政府の仕事です。国民を貧困化させる移民など言語道断なのです」と断じておられる。

世間では、「若者や日本人は人が嫌がる仕事をやりたがらないから、移民を入れるのも仕方ない」なんていう妄言が大手を振って罷り通っており、その手の寝言に腹立たしい思いをしていた筆者も、みぬさ氏のご意見にはまったく同感であり、胸のすく思いがする。


さて、移民受入の賛否に関する世論は一定していない。

2014年4月に調査会社マクロミル社が行ったネット調査では、移民受入に「賛成」23.1%、「反対」51.6%、「その他」25.3%と反対が大きく上回っている。

一方で、朝日新聞デジタルによるアンケートは、賛成が6割強、反対が4割弱で推移し、年代別に見ると20~40代の男性だけ反対が賛成を上回るという結果であった。

無論、移民大賛成派の朝日新聞による調査だというバイアスを考慮する必要もあるが、賛成派が6割強にも達していることに軽い頭痛を覚える。

また、移民受入れ反対派が多数を占めたのは20~40代の男性層のみだったという事実から、労働現場の最前線にいる者以外は、移民受入が低賃金労働の常態化に直結するという事実なんて所詮は他人事だと呑気に構えていることが窺える。

その朝日新聞デジタルの記事『働き手として外国人に来てもらうことに賛成?反対?』(2016年2月7日)から、一般国民の声をいくつか拾ってみる。
【賛成派】
「郡部に住んでいますが、人口減少はものすごい勢いで進んでいます。例えば、地方の人口増加につながるような移民政策を、政府には真剣に考えて欲しいと強く思います」(福島県・50代男性)

「雇用が奪われるという幻想から外国人を排斥しない。コストの安い外国人に3K業務を手伝ってもらい日本人を一段上の高収入業務に持っていかない限り低賃金に足が引っ張られていつまで経っても裕福になれません」(米シリコンバレー・40代男性)

【反対派】
「外国人労働者を受け入れれば、(日本人が)低賃金のままで、いつまでも希望を持って働くことができない社会になります。まずやるべきことは生活出来る最低賃金にすべきです」(群馬県・60代男)

 「労働人口の減少であれば逆に一人当たりの生産性を上げる必要があり、実質賃金の上昇になります。派遣労働者・フリーター・ニートや、失業者のスキル向上に投資する方がはるかに日本のためになります」(東京都・20代男性)

賛成派の意見は、総じて、移民受入れに伴う「低賃金労働の常態化」、「治安の悪化」、「移民に対する社会保障負担の増加」、「日本の文化や生活習慣を拒絶する移民(イスラム教の礼拝など)の取扱いに掛かる可視化できない社会的負担」などといった重大なリスクを端から無視している。

しかも、少子高齢化社会に対する根拠のない怯えに屈したままで、現状を克服し、再度人口増加社会を構築しようとするような強い意志や意欲がまったく感じられない。

また、国民全員が高付加価値労働のみに従事すべし、といったような実現不能かつ夢みたいな意見を吐く世間知らずには、いい加減に大人になりなさいと言っておく。

この件に関しては、日本人の低賃金労働の固定化を防ぎ、失業者や非正規雇用者層のスキルアップと待遇改善を訴える反対派の意見の方が、遥かにまともである。
なぜなら、この国は、日本人が安全かつ豊かに暮らしていくために存在しているのだから…


さて、本稿の最後に、移民受入れ派の常套句である「日本人や若者が、人の嫌がる仕事をしたがらない」という妄想について論じてみたい。

この手の妄言を耳にするたびに、
①人の嫌がる仕事とは、具体的にどんな仕事を指しているのか?
②そういった仕事に従事する者に対して、十分な報酬を与えているのか?
③偉そうに文句を言っている本人は、進んで“人の嫌がる仕事”をする気があるのか?
という点が気になり、モヤモヤした気分になる。

①の人の嫌がる仕事とは何か?
これといった定義はないが、安月給、労働時間が不規則、拘束時間が長い、ノルマがきつい、休暇を取りづらい、人間関係が最悪、パワハラの横行、現場が不衛生等といった条件が挙げられ、介護職・外食産業・コールセンター・引っ越し業務・コンビニ店員・建設現場・清掃業務・アニメーター・水産加工場・町工場などの職種が思い浮かぶ。

②の報酬については、介護職を例にとると、正規職員の介護福祉士の月給は手取りが15〜17万円前後、年収は250万〜400万くらいが一般的と言われているが、あまりにも低賃金過ぎて、土日勤務は当たり前かつ夜勤や変則勤務だらけ、おまけに、日がな呆け老人や精神異常者の暴言や暴力に晒された挙句に、入居者の家族からのクレーム処理に忙殺される、という重責にまったく見合っていない。

他にも、転職サイトによると、外食産業の平均年収は298万円、コールセンターは277万円と、“人の嫌がる業界”の年収水準は軒並み低い。

また、平成26年11月に厚生労働省が発表した平成23年3月卒業者の離職率を見ると、宿泊業・飲食サービスは52.3%でトップ、医療・福祉は38.8%で5位(※医療を含む数値であることに注意)と断然高くなっている。

大学進学率が年を追うごとに上がり、一般事務職に就きたがる者が増えている以上、本来なら、こうした“人の嫌がる業種”に従事する者に対する需要が高まり、勤務体系や給与水準などの待遇改善がなされているべきなのだが、実態はまったく逆だ。

マクロ経済自体が不調のまま放置され続けているため、他業界から幾らでも余剰人員がなだれ込む構造が解消されず、失業者の負の循環構造が産業全体に波及し、特に“人の嫌がる業種”のブラック化が横行している。

筆者の相談先の工場経営者の連中の中にも、「最近の若者はキツイ仕事をやりたがらないから、安い給料でも一生懸命働く中国人には敵わないよね」なんて呆れた暴言を吐くバカ者が多くいる。

なら、“当のお前は、そんな安月給で我慢して働くのか?”と聞けば、口ごもってしまうか、俺は若い頃さんざん苦労してきたんだと話を逸らしにかかるのが関の山だ。

この手の自分勝手なバカ者には、「お前は、何処の国の国民なのか?」と厳しく詰問すべきだろう。


「日本人や若者が、人の嫌がる仕事をしたがらない」なんてのは完全なる妄想で、実際に介護や外食産業(東京みたいに外国人不法労働者が横行している地域は別として)、コールセンター、工場、引越しなどのキツイ現場で、毎日のように夜遅くまで汗をかき働いているのは、ほとんどが日本人の若者である。

そして、彼らがやむを得ず離職という選択をせざるを得ないのは、給料や労働条件といった待遇が、提供する労働サービスの質量にまったく見合わぬほど悪いからに他ならない。

冒頭にご紹介したみぬさ氏が断言されているとおり、「人の嫌がる仕事は高い報酬を出せば良い」というシンプルかつ的を得た言葉こそが、唯一の解決策だろう。

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コメント

米を百俵作れば百俵分の報酬を、その倍を作れば報酬もその倍になるのが大前提でしょう。
しかし現状の労働者の報酬の決め方は市場原理に席巻されすぎていてそうなっていない、労働者間の競争を煽ることでこの大前提の報酬に著しく満たないものとされてしまっています。
では報酬の原資の額は変わらないとしたら、この労働者が受け取る筈だった金額は誰が受け取るのか?
それは経営者報酬や投資家の配当などにあてられるのでしょう。
しかしこの経営者・投資家の報酬が増えることには何の名目が有るのだろうか、と思います。
彼らはGDPの向上には何も貢献していないのだから。
富の創造に貢献していない無能が報酬を増やし、貢献するものが報われない世の中の何処が正常であることか。
こんな李氏朝鮮のような恥ずかしい国を子孫に相続させるわけにはいかないのです。

nebulaさん

コメントありがとうございます。

≫しかしこの経営者・投資家の報酬が増えることには何の名目が有るのだろうか、と思います。

同感です。

会社の規模が小さいほど経営者は孤独で、重い職責を課されるものですが、世の中には、面倒な仕事をすべて部下に放り投げて、「決断するのが経営者の仕事だ」と格好をつけた挙句に、決断がもたらす責任を部下に押しつけて高給を貪るだけのバカ者(孫とか、原田とか、ゴーンとか)が結構います。

学歴や職歴に関係なく、あらゆる職種で一般的な労働者が普通に暮らせる社会こそが必要ですね。

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