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2016年8月12日 (金)

緊縮主義者のバカさ加減に"カム着火インフェルノ"

(絵玲奈)「ヘリコプター・マネーって何ですか?」
(教授)「文字どおりヘリコプターからおカネをばら撒くっていうことですよ」
(絵玲奈)「天からおカネが降ってくるんですか?」
(教授)「そうです。もしそうなったらうれしいですか?」
(絵玲奈)「たしかに。タダでおカネがもらえるなんて、変ですよね……。でも、そもそもヘリコプターからおカネを撒くってどうやってやるんですか? むずかしくないですか」
絵玲奈のおバカな質問に教授は爆笑した。
~~~~~~~~~~~~~
【中略】
~~~~~~~~~~~~~
(教授)「こんなふうに、おカネを借りて使うのは民間である必要はなく、政府がおカネを借りて使えばマネーは増えます。だから、前に言ったようにインフレをつくれるのは、中央銀行ではなくて政府なのです。つまり、金融政策ではなくて財政政策なのです」
(絵玲奈) 「じゃあ、財政政策をやれば景気を良くしてインフレにできるってことですか?」
(教授)「ええ、でも、それには、いくつかの条件があります。たとえば、政府が借金をして、みなさんにそのおカネをばら撒いたとしましょう。でも、政府の借金はいつか返済しなければいけないですよね。そのおカネは結局、みなさんの税金で賄うしかありません。つまり、いつかは増税されることになるわけです。」
(絵玲奈) 「それって、今おカネをもらっても、将来、増税されて取り上げられちゃうってことですよね。だったら、使わないで貯金します」
~~~~~~~~~~~~~
【中略】
~~~~~~~~~~~~~
(教授)『じゃあ、政府が借金をするから返済を心配しなきゃいけないわけで、中央銀行が輪転機回しておカネを配ればいいじゃないか。そしたら、将来の増税を心配しなくていいので効果絶大だ』というふうに、ヘリコプター・マネーを推奨する人の中には、新たに創造するマネーは中央銀行から与えられると、基本的なことを理解していないとんでもない勘違いした主張をする人もいます」
(絵玲奈)「え~と、中央銀行は錬金術師じゃないから、勝手におカネを創れないんですよね」
(教授)「そのとおりです。以前のゼミで詳しく説明したように、中央銀行は、無から有を生み出すことはできません。なので、この主張は根本的に勘違いしています。」


上記は、『ヘリコプター・マネーには、女子大生も“激オコぷんぷん丸” 「なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?」・特別篇』(ダイヤモンドオンライン 松村嘉浩 http://diamond.jp/articles/-/91533)に登場する架空の女子大生 絵玲奈と教授との頭の悪い会話の一部を抜粋したものだ。

会話の内容は、「リフレ派が「ヘリマネ」なる毒性の強い政策の導入を企んでいるが、ヘリマネで配られたお金は、後の増税で回収される。つまり、朝三暮四の諺どおりの将来世代へのツケ回しに過ぎないし、政府や通貨の信用棄損というリバウンドも怖い。そんな経済合理性を無視したバカげた政策には騙されない」と絵玲奈が“激おこプンプン丸化する“というもので、レベルの低さと会話の黴臭さにむず痒くなってくる。


まず、リフレ派の連中が、やたらと“永久国債の日銀引受けによるヘリマネ推し”をしているのは事実で、自信たっぷりにブチ込んだ異次元金融緩和政策が空振り続きで、まったく成果を出せないことに、さすがに焦りを感じているのだろう。

彼らは、ヘリマネを金融政策が放つ異次元緩和やマイナス金利に続く第三の刺客と位置付けて、若田部昌澄や高橋洋一辺りを先頭に猛プッシュし、残りの金魚のフンの連中も応援団として援護射撃を続けている。

彼らは、日銀が絡めば何でも金融政策の範疇にカテゴライズできると勘違いしているが、ヘリマネ政策のメリットは、政府が、永久国債で得た資金を、公共事業や公務員給与、給付金、減税などの事業を通じて直接的に実体経済へ叩き込む点にあり、誰がどう見ても「財政政策の範疇」と見るのが自然だろう。

リフレ派の連中は、質の悪い韓国人のように、何でも自分たちの手柄化する悪い癖を改め、素直に財政政策のサポートに廻っておればよい。


さて、激オコぷんぷん丸化した絵玲奈は、ヘリマネを指して“タダでおカネがもらえる”と表現しているが、これは明確な誤りであろう。
ヘリマネを財源に公共事業を行うとしたら、当然、それを請け負う事業者は、発注元の政府や地方自治体に対して労務サービスを提供する必要が生じる。

また、減税や給付金に使われるとしても、それは、デフレ不況下での消費増税により不当に徴収された税金、間違った経済政策による雇用機会や国民所得の逸失や減少という『国民が本来負担すべきではなかった債務』の一部が国民に返還されるものに過ぎないから、それらをフリーランチ呼ばわりするのは間違っている。

むしろ、政府が不当に徴収した税金や社会保険料の一部分だけを返還すると理解すべきで、タダ金と呼ぶべきものではない。

両者の会話の中にある「インフレをつくれるのは、中央銀行ではなくて政府なのです。つまり、金融政策ではなくて財政政策なのです」の部分は、そのとおりで、黒田バズーカ砲がいつまで経っても物価目標を攻略できていないという厳然たる事実がある以上、リフレ派も反論できまい。

だが、この表現には、明らかに間違っている点がある。
それは、“財政政策が目指しているのは、インフレを創ることではない”という点だ。

端からインフレ目標にしか関心がないリフレ派とは違い、財政政策(正確には、財政金融政策)が目指しているのは、家計の所得向上・企業の経済活動の活性化・マクロ経済の安定的成長であり、そこから派生する経済効果の一つとして適切なインフレ率(=適度なインフレが許容される経済的好環境)が実現するというもので、インフレの出現は、あくまで結果の一部分にすぎない。

そこを意図的に摩り替えて、“財政政策=過度なインフレ=国家の信用棄損”という悪意に満ちたストーリーに仕立てるのが財政再建病患者特有の症状で、完治の見込みはない。

会話の中で、教授は、政府がヘリマネでお金をバラ撒いても、国民は将来の増税を予想して貯蓄に走る、と得意顔で絵玲奈に講釈をタレているが、それが本当なら、かつての高度経済成長やバブル経済なんて存在し得なかったはずだ。

政府が積極的な財政支出に凌ぎを削るの見た当時の国民は、“いつか増税されるかも…”と怯えるどころか、我先にと消費に奔走したものだ。
一時的な定額給付金や地域振興券のようなチマチマした政策は別として、大規模かつ長期間の財政政策であれば、家計の消費心理を間違いなく刺激できる。

中央銀行は「無から有を生み出すことはできない」、「勝手にお金を創れない」と及び腰になっているが、そんなことはない。

何も中央銀行単体に限定して選択肢を狭める必要はなく、中央銀行とて広義の統合政府の一機関に含まれるから、通貨発行権という大権を有する政府とのコミットメントにより、世の中の経済活動の円滑化に必要なだけお金を創って投じ、後は民間経済主体に任せておればよい。

国民の労働が生み出す付加価値こそ「有」であり、我が国では不況下にもかかわらず、日々、想像を絶する量の付加価値が創造されている。
問題なのは、緊縮思想に染まった質の悪い経済政策の蔓延により、国民が生み出す付加価値(=「有」)に見合うだけの対価(=所得)を支払うだけの財源が実体経済に存在しない点にある。

政府が事業や減税措置などという名目の下で、実体経済の供給量(=付加価値量)に相応しいお金を供給することを指して、「無から有を生み出す行為」だと非難するのは、まったく見当違いだ。
国民の労働こそ、まさに「無から有を生み出す行為そのもの」であり、それ無くして経済なんて成り立たないし、そうした経済行為に正当な対価を支払うのは経済活動の初歩である。

お金なんてものは、経済を上手く回すための燃料程度のものに過ぎないから、実体経済が巡航速度で成長できるよう必要な分量をどんどん供給してやればよいのだ。
中途半端にお金を神聖視する余り、それを使わずに実体経済を窒息させてしまっては元も子もなかろう。

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