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2016年9月28日 (水)

3Kから、4Kへ

安倍政権は、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少を前提に、一億総活躍社会などと称して、外国人労働者の活用促進や女性の社会進出を盛んに進めようとしている。
そうした馬鹿げた議論を強力に後押しするのが、「日本人や若者は3K職場で働きたがらない」という質の悪い言い訳だ。

「3K」という言葉自体は、バブル経済の時代から存在しており、旧くは建設・土木、ゴミ処理業界などをイメージした「汚い、きつい、危険」という意味で使われ、最近では、看護師、介護士、小売業界などを指す「きつい、給料が安い、帰れない(新3K)」といった使い方もある。

新3Kの「(ノルマが)きつい、給料が安い、帰れない」という言葉を聞くと、若者に嫌われる業種が、これまでの製造業からサービス業へと変遷している様子が窺える。

“常識外れのノルマを課され、パワハラマネージャーから毎日のように度を越した叱責を受け、早朝から深夜まで働き通しなのに、月給は手取りで15万円程度しかない”なんていう典型的な3K職場で、今日も多くの日本の若者が黙々と働いていることだろう。

また、運送業界や飲食業界では、違法な業務委託形式を悪用した残業代の不払いや社保・労災の未加入、業務用品代の負担強要などの不法行為が横行し、多くの若者が苦しめられている。

だが、不遇な職場環境に身を投じざるを得ない日本人や若者に同情を寄せる声は、意外など小さく、「若者は職場を選り好みし過ぎている」、「この不況下で給料を貰えるだけでも有り難いと思え!!」、「中小企業は給料を上げる余裕なんてない、ぜいたくを言うな!!」、「俺たちが若い頃は、云々…」と批判や叱責が先行するありさまで、日本人が働きたがらないならベトナム人や中国人を移民として受け容れるしかない、というアホな結論が待っている。

そもそも、3K職場で働くということは、あたかも、DV夫と結婚するようなもので、それを容認し、放置したうえで移民を推奨する連中の意見は、“頭のおかしいDV夫の理不尽な暴力に耐えられない日本女性は甘えている。しょうがないから、健気なフィリピ―ナやタイ人にでも嫁に来てもらおう”と言ってるのと同じことだ。

彼らのように、基本的なモラルに欠け、現状追認しかできない輩は、DV夫を矯正する意思など持っていないし、そうした努力をする気もない。
それどころか、被害者側に我慢や寛容さを強要して悦に入るような呆れた態度を取るから、始末に負えない。

この手の「3K容認論者&推進論者」は、得てして近視眼な連中ばかりだから、日本の3K職場に対する外国人労働者のニーズが永遠に続くものと勘違いしている。
だが、このまま低成長期が継続すれば、東京のコンビニや牛丼屋のレジに中国人が溢れ返る光景も、やがて見られることもなくなるだろう。

現在でも、中国や東南アジア諸国を中心に、自国の所得の低さゆえに、日本の最低賃金程度でも出稼ぎに来たがる外国人は多いが、それに甘えられるのも今のうちだけだ。

上海辺りの平均年収は140~150万円ほど(※中国人の年収を語る際に「平均値」を用いるのは適切ではないという指摘もあるが…)だが、毎年10%前後の伸びを示しており、平均年収が低迷の一途を辿る日本の水準に追いつく日も、そう遠くはない。

また、アジア圏に近いオーストラリアでは、すでに国民の平均年収が日本の2倍近くまで高騰し、日本では低賃金の象徴たる“飲食業界”でも平均年収は540万円にも達しているそうで、外国人労働者も、わざわざ、蒸し暑い日本くんだりまで来て安月給で働くインセンティブもないだろう。

移民容認で凝り固まったバカ者は、黙っていても外国人が、憧れの日本に働きに来てくれると妄信しているようだ。
しかし、成長を忘れた日本と高度成長を続ける周辺諸国との環境格差が、そういった根拠なき妄想を軽く吹き飛ばす日も近い。

3K職場の人手不足を懸念する声に対して、ネットでは、「運送業界に足りないのは運転手じゃなく、運転手に払う給料」、「金払え、いくらでも人はいる」、「パート募集が土日含む週5日の8時間勤務、しかも時給770円じゃぁ、主婦は働けない」といった的確な本音が語られている。

為政者や識者の連中だけではなく、現に実社会で汗をかく一般の社会人たちが、こうした声なき意見を、負け犬の遠吠えと取るか、将来の生産力維持向上のための糧と取るかによって、30年後、50年後の国際社会における日本の地位が左右されるのだ。

適切な経済政策や労働規制、資本移動規制などの対策を放り出しておいて、労働コストの削減ばかりに熱中する国に未来はない。

やがて、3Kどころか、「(外国人すら)来ない」という新たな“K”が加わり、アジア最貧の4K国家に落ちぶれる日が来てしまうかもしれない。

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