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2016年11月 5日 (土)

他山の石

『朴槿恵大統領支持率5%…歴代最低』(中央日報日本語版 11/4()

「朴槿恵(パク・クネ)大統領支持率が5%で歴代大統領支持率の最低値を記録した。

大邱(テグ)・慶尚北道(キョンサンブクド)地域(10%)、釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶尚南道(キョンサンナムド)地域(9%)を除く地域では5%にも及ばなかった。

4日、韓国ギャラップが発表した11月第1週(1~3日)に全国の満19歳以上の成人男女1005人を対象にした世論調査の結果だ。過去、韓国ギャラップの大統領支持率最低値は金泳三(キム・ヨンサム)元大統領のもので、外国為替危機の影響で支持率が6%(5年目10-12月期)に下落した。」

 

報道のとおり、韓国の朴大統領が、外交関連の機密文書を親交のある民間人で政権の「陰の実力者」と呼ばれていた崔順実氏に流出していたことが発覚し、さらに、大統領府が便宜供与した疑いのある財団の資金を崔氏が流用した可能性も浮上したこともあり、朴氏に対する支持率が急降下している。

 

ソウル市内では、大統領を弾劾する2万人とも5万人とも言われる大規模なデモが起こったほか、韓国の最大野党「共に民主党」や第3党の「国民の党」、革新系野党の正義党が、朴大統領による首相と閣僚2人の交代を軸とする内閣改造の撤回を求めるとともに、首相・閣僚候補者の人事聴聞会をボイコットする方針を固めるなど、政治も混乱を極めている。

 

筆者としては、反日政策を振りかざす朴氏が、深刻な政治的危機に陥ったこと自体には、小気味良さを感じている。

このまま、朴氏の弾劾にまで事が発展すれば良いとさえ思っている。

 

だが、今回の一連の事件に対して、なぜ韓国国民がこれほど怒りを沸騰させているのか?という点に関して正直言ってピンとこない。

 

韓国という国に生まれた国民は、つくづく不運だと同情を禁じ得ない。

 

腐敗した政府、財閥による政治経済支配、異常な過当競争、有力なコネを持つ者が特権を握る強烈なシード権社会、企業の労働法違反、脆弱な社会福祉制度、老人層の貧困、若者の就職難、膨大な個人債務問題、高い自殺率、兵役によるキャリアプランの分断等々、韓国国民は、デフレ不況に沈む日本人すら震撼させるような強いストレス下での生活を余儀なくされている。

 

韓国人の6割が「生まれ変わったら韓国には生まれたくない」と回答し、76.9%は移民を考えたことがあると答え、若者の9割近くが海外で働きたいと答えているように、韓国国民の多くは、自国の社会に強い不満を抱き、ほとほと愛想を尽かしている。

 

そして、これまでにも、こうした不満を爆発させるべき機会はいくつもあったはずだ。

例えば、

20103月の天安沈没事件(韓国海軍の浦項級コルベット天安が爆発・沈没し、乗組員104名のうち46名が行方不明。朝鮮人民軍による攻撃が疑われている)

201011月の延坪島砲撃事件(大延坪島近海で起きた朝鮮人民軍による砲撃で海兵隊員2名、民間人2名が死亡、海兵隊員16名が重軽傷、民間人3名が軽傷を負った)

20144月のセウォル号事件(大型旅客船「セウォル」が全羅南道珍島郡の観梅島沖海上で転覆・沈没した事故。乗員・乗客の死者295人、行方不明者9人、捜索作業員の死者8)

201412月の大韓航空ナッツリターン事件(ファーストクラスの乗客として乗っていた大韓航空副社長趙顕娥が客室乗務員に対してクレームをつけ、旅客機を搭乗ゲートに引き返させ運航を遅延させた事件)

など、政府のお粗末且つ弱腰な対応や財閥企業の不祥事が白日の下に晒された事件はいくつも起こっている。

 

本来なら、韓国国民は、政治や財閥に対する強い不満を、これらの事件が起こったタイミングで爆発させ、社会の在り方を変革するべきではなかったか?

それらを中途半端な処分で済ませたのに、なぜ、今回の機密文書の漏洩や民間人による政治の壟断の件に対して、異様なまでに怒りを爆発させているのか?韓国人の沸点のポイントがいまひとつ腑に落ちない。

 

日本でも、今回の騒ぎが連日大きく報じられ、TVのコメンテーターや多くの日本人も、他人事みたいに朴氏を批判しているが、権力者の友人やお気に入りの民間人による政治の壟断や政治的利益の我田引水ぶりは、何も韓国だけの問題ではない。

我が国にも、既にそうした悪癖は蔓延っている。

 

経済財政諮問会議をはじめとする政府の審議会や委員会、天皇陛下の生前退位問題を検討する有識者会議のメンバーに、財界人やエコノミスト、キャスター、政治学者など有象無象の如何わしい連中が紛れ込み、政治経済を自在に壟断している。

 

彼らは、選挙の洗礼を受けることなく、官邸や官僚サイドの恣意的な人事で政治の世界に介入し、特権を振るうことを見過ごされている。

しかも、連中は、新自由主義や構造改革主義、緊縮主義に染まった「日本衰退論者」ばかりで、国力や国富の低下につながる提言しかしない。

 

TPP法案が衆院特別委員会をすんなり通過し、財務省が5万人近い公立小中高教員の削減(増加するいじめ問題を改善するためには、逆に教員を増加すべきなのに…)を要求する、といった社会基盤の弱体化にしかならぬ愚策や暴論が罷り通る背景には、“民間の知恵”とやらを賛美するあまり、悪意を持った民間人の政治的壟断を易々と見逃す国民の意識の愚劣さがある。

 

韓国政治の失態は他人事ではない。

 

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