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2017年1月 3日 (火)

レベルの低すぎる自民党新憲法改正案

『自民、新改憲案策定へ 合区解消や緊急事態合意優先、9条除外』
(北海道新聞 1/3)http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/politics/politics/1-0354114.html

「自民党が近く、新たな憲法改正案の策定作業に入ることが分かった。
(中略)
新改憲案は各条文の改正点を網羅する形でまとめた05年と12年の草案とは異なり、他党が具体的な議論に入りやすい改憲項目のみを選んで載せる形式にする。
9条改正については、これまで安倍晋三首相が必要性に言及してきたが「国会に持ち出せば改憲論議が止まる」(自民党の衆院憲法審委員)として、新改憲案から外す方向で調整に入る。
新改憲案に盛り込む項目としては、参院選挙区の合区解消や緊急事態条項創設のほか、公明党が主張する環境権の創設、公教育以外への公金支出などを禁じた89条を改正し私学助成の合憲性を明記する案、財政規律条項の創設などが有力視されている。」


年が改まり、自民党が的外れな改憲論議を本格化させようとしている。

マスコミ受けの悪い「9条改正」を引っ込め、国民に改革色をアピールしやすい参院の合区解消や環境権、財政規律条項などを表看板にするようだ。
「環境」とか「財政規律」という言葉の弱いマスコミ連中や不勉強な国民相手なら、緊急事態条項以外に大きな抵抗を呼びそうなものはなく、このまま発議されると、すんなり改正される可能性が高い。

“保守の皮を被った左翼政治家”たる安倍首相は、端からマスコミと事を構える気など無く、政策の「一丁目一番地」であったはずの9条改正をかなぐり捨て、「憲法改正を実現させた初の政治家」という称号を手にすることに執着しているようだ。

安倍政権や与党の連中は、従軍慰安婦問題の日韓合意や外国(=中国)移民の受入れ緩和に向けた制度改正、真珠湾慰霊訪問、北方領土交渉の失敗など米露中韓に対する朝貢外交や、途上国へのバラマキ外交に明け暮れてきた。

そればかりか、今度は、自主防衛体制強化を否定(=9条改正棚上げ)した挙句に、財政規律条項でマクロ経済運営を縛り、環境権の強化で産業活動や家庭生活に重いコストを課そうとしている。

前の民進党政権も最低な政権であったが、こんな体たらくを見せつけられると、安倍政権や与党の連中は、民進党以上の売国奴との誹りを受けても仕方あるまい。

これでは、敵の本丸攻略を諦めるどころか、味方がいる後陣に向かって鉄砲や矢を射かけるようなものだが、恐らく、保守を自称する学者や論者から、彼の裏切りに対する非難の声が上がることはないだろう。

安倍信者やリフレ派の反応は、多分こうなる。

①「9条改正を後回しにしたのは、改正の実績づくりを優先させた安倍ちゃんの策略。ソフトなキーワードで世論やマスコミの抵抗を受け流す安倍ちゃんは策士だ。」

②「たとえ財政規律条項が盛り込まれても、“努力目標”や“宣言条項”におさめ、実態はこれまでと変わらぬ財政運営ができるよう抜け道をつくるはずだから、何の問題もない。さすが、安倍ちゃんは策士だ。」

③「初の憲法改正を成し遂げた首相という実績を基に長期政権に向けた基盤を盤石とし、その先に9条改正を見据えている。やっぱり、安倍ちゃんは策士だ。」

現実も将来も見えない妄想家の頭の中は、こんなものだろう。

いつまで経っても催眠の解けない周回遅れの安倍信者に言っておきたいことがある。
それは、『安倍首相は、火の粉を被ってまで9条改正に踏み切る気などさらさらない』ということだ。

政権の支持率、衆参に占める改憲勢力の議席数、対抗馬となる野党勢力の壊滅ぶり等々、9条改正に向けたハードルが、今後これ以上下がることはあるまい。

昨年末の対米、対露対応でのお粗末な狼狽ぶりが露わになっても、さらに、マスコミ受けの悪い普天間移設やオスプレイの事故の件があっても、支持率が大きく下がることもなく、忌々しい限りだが、政権の安定度は既に最高潮に達していると言ってよい。

にもかかわらず、このタイミングで9条改正に踏み切れないということは、すなわち、自身で9条改正を発議する勇気がないということに他ならない。

恐らく、彼は、憲法改正を成し遂げた初の政治家という称号に満足し、面倒な9条改正は次世代の政治家に押し付け、自らは、憲法改正の実績を有する大御所として院政を敷くつもりだと推測する。

今回の自民党の憲法改正案の最悪のポイントは、財政規律条項なるバカ条項を盛り込もうとしていることに尽きる。

国家予算と税収とのアンバランスを考慮すれば、財政規律遵守の重要さを謳う宣言文的なものに落ち着くと思われるが、財政規律が憲法の条文化されることにより、財政政策に更なる重い足枷が課せられることは想像に難くない。

マクロ経済運営のメインストリームたる財政政策に、家計簿の発想並みのバカげた縛りを入れることは、経済成長や国民所得につながる富の源流の水門を閉め、経済停滞の道を選択することに他ならない。

構造改革もダメ、緊縮財政もダメ、金融緩和一本足打法でもやっぱりダメ。
我が国は、この20年という貴重な時間を浪費して、愚かすぎる社会実験を強行し、その失敗を十二分に味わってきたではないか。
最後に残された『財政政策+金融緩和政策のポリシーミックス』という最善手を捨てて、どう戦うつもりなのか。

この程度のことが判らぬ自民党の連中は、民進党以上に救いようのないバカ者揃いだ。

どうせ憲法改正の発議をするなら、次の条項を改正しろ、と言っておく。(※9条改正以外)

・21条:表現の自由の強化
~ヘイトスピーチ禁止法案のような表現の自由を抑制する悪法の禁止。

・25条:生存権を担保する制度や予算の明記
~高齢者や障碍者、生活困窮者などへの一律の年金支給。失業手当支給要件の緩和。

・26条:教育権を担保する制度や予算の明記
~小中学校に掛かるすべての費用の無償化及び教員の増員。

・39条:一事不再理の廃止
~新たに有罪を想起させる証拠があった時の再審を妨げない。

・44条:国会議員資格の厳格化
~差別禁止項目から「人種」を除外。

・59条、60条:衆院の優越を廃止
~法律案、予算案の衆院優越規定を廃止。

・73条:内閣の外交権を制限
~外交・条約権に対する国会の事前承認を義務化。

・86条:予算編成権の強化
~財務省による予算編成を禁止。国会で予算編成し、内閣が執行する。

・90条:予算監査作業の簡便化
~会計検査院による監査を廃止(検査院も廃止)。国民の代表たる国会議員の責任の下で、内閣による執行状況を監査。

・第8章(地方自治):地方自治体運営予算の強化
~国による地方自治運営に必要な財政支援を明記。

・その他:国民所得増加を実現するための適切な経済運営義務を明記
~GDP及び勤労世帯の平均所得の成長率達成目標数値を明記し、未達に終わった場合に、内閣総辞職と国会解散を義務化。

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コメント

25条は撤廃したほうが良いでしょう。
政府に依存しないで自立するように促せばいいのです。
アメリカ憲法には社会権規定が一切ありません。
日本国憲法もそうすべきです。

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