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2017年1月 9日 (月)

ポピュリズム批判という国民に対する背信行為

『社説 ポピュリズムの世界 民主主義は試練の時だ』
(中國新聞 2017年1月5日)
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=68111

「【憎悪呼ぶ危うさ】
 米国は米中枢同時テロ以降、膨大な戦費をつぎ込んで殺し殺される戦争を続け、そこから抜け出そうとするオバマ氏が支持された。トランプ氏も同盟国への軍事協力の見直しに言及している。もはや国の中で手いっぱいじゃないか、という民意は奔流となった。
 だが、トランプ氏についてはポピュリズム(大衆迎合主義)の危うい面を指摘すべきだろう。
 むろん、世界に広がるポピュリズムが全て民主主義の敵だと、一刀両断に語るつもりはない。
 しかしトランプ氏を支えたポピュリズムには偏見や憎悪をあおる危うさがある。雇用の拡大を叫ぶ一方で、反移民や反イスラム、多様な生き方を否定するスローガンを持ち出してはばからない。
 この「トランプ現象」と英国の欧州連合(EU)離脱決定は、欧州でオランダ、フランス、ドイツと続く、ことしの選挙に大きな影響を与えそうだ。各国でポピュリズム政党は伸長してきたが、日本もモデルにしてきた民主主義の先進地で何が起きているのか。」

トランプ氏の米大統領就任の日が近づくにつれ、バカマスコミの連中から、「トランプ政治=ポピュリズムの蔓延→保護主義→モノ言えぬ社会→民主主義の崩壊」という非難がましい声が沸き起こっている。

マスコミが口にするポピュリズム(大衆迎合主義)の意味するところは、
・反グローバリズム
・反自由貿易
・反緊縮政策
・反移民
・反ポリティカルコレクトネス
の動きを指すようだ。

『グローバリズム・自由貿易・緊縮政策・移民推進・ポリティカルコレクトネス』の庇護の下で羽を伸ばし、既得権益に安住してきたマスコミの連中にとって、イギリスのEU離脱やトランプの敗北は、自分たちの権益を侵そうとする挑戦的行為なのだろう。

欧米で巻き起こる民衆の怨嗟の声を“ポピュリズム”の一言で踏み躙ろうとする連中は、うっかり忘れているようだが、先の米大統領選でヒラリー氏が敗れたインパクトの大きさを解っていない。

ヒラリーVSトランプの闘いにおいて、トランプ氏は、
・欧米のマスコミ総掛かりの非難
・著名なセレブやアーティスト、スポーツ選手など社会的影響力の強い人物総出の反トランプ運動
・初の女性大統領誕生というエポックメーキング
・人種差別主義者というレッテル貼り
・味方であるはずの共和党員の離反
という五重苦のハンディキャップを抱えた極めて不利な状況をひっくり返した。

逆に言うと、ヒラリー氏は、鼻をほじって寝ていても勝てるような絶対有利の神輿に担がれながら予想外の敗北を喫するという大恥をかかされた。
総得票数で僅かに上回った云々という見苦しい言い訳は、自らの不徳に恥の上塗りをするようなものだ。

バカマスコミがバラ蒔いた、新自由主義を擁護するための胡散臭い理想主義は、化けの皮を剥がされ、彼らのついた大嘘が白日の下に晒されたと言ってよい。

マスコミ流の汚れたレンズには、
・安定した質の良い雇用
・豊かに暮らせる収入
・自国民を中心とする安寧なコミュニティ
・犯罪を赦さぬ社会
・思想表現の自由
という民衆が求めるごく自然な欲求すら、「身の丈を超えた贅沢」に映り、それを政府に求める行為は、「行き過ぎたポピュリズム」として断罪すべきものらしい。

彼らが忌み嫌うポピュリズムとは、国民の素直な欲求(=ニーズ)そのものであり、本来なら、これに応えるのが政治家たる者の最大の醍醐味だろう。

国民のニーズに正面から向き合うのが政治の役割であり、そこから逃げ、目を逸らそうとするのは、行政権や立法権を負託された国民に対する重大な背信行為だ。

コツコツ働き、きちんと納税の義務を果たす真面目な国民の、豊かになりたい、安全に暮らしたい、という慎ましい願いすらポピュリズムだ、甘えだと切り捨てるつもりなら、政治や報道なんて必要ない。

必死のポピュリズム批判は、財政規律の堅持、多文化共生社会、グローバル主義というエセ理想主義の上に胡座をかき続けたナマケモノたちの断末魔の叫びなのだろう。

マスコミや政治家みたいに既得権益に守られた連中は、自らの無智・無能を棚に上げて、国民に過度な自助を要求しがちだ。

「こんな厳しい世の中なんだから、政府や公的機関に甘えるなっ‼ 自分で何とかしろっ(# ゚Д゚)」と逆切れする“自助絶対主義者”は、自助の名の下に無為無策を放置できると甘えているだけだ。

自助では乗り越えられない厳しい世の中だからこそ、「公助」の出番であり、公助に対する国民の期待は大きくなる。

米国民を突き動かし、既得権益の実像たるヒラリー氏に強烈なNOを突きつけさせ、「アメリカ・ファースト」を叫ばせたのは、自分たちの生活や雇用を守ってほしいと願う、公助への猛烈な欲求に他ならない。

国家の主権者たる国民のニーズを、安易にポピュリズムと切り捨てる大バカ者は、今すぐ政治の舞台から身を引き、政治を語ることを辞めるべきだ。

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コメント

アメリカでは、クリントン家と富裕層の支援者は裏で結構悪いことをしているようなので、日本で思われているより不信が強いです。

反外国人差別(それもムスリムに極端に偏っているのですが)しか価値観がない連中には、そんなヒラリーや支援者すら天使に見えるわけです。

差別狩りに熱心な連中って、どこか人間性に欠けてますね。

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