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2017年1月22日 (日)

分断主義者の負け惜しみ

昨日から、報道各局は、トランプ新大統領の就任のニュースを大いに批判的な視点から報じている。

筆者も、マスコミの負け惜しみの連呼を酒の肴に一杯やっていたが、今朝の新聞にトランプ大統領の就任演説の和訳が掲載されているのを目にした。

『トランプ大統領就任演説(日本語訳と全文)』
(河北新報online 1/22)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201701/20170121_71022.html


正直に言って、彼がこれほど心を打つ演説ができるとは思わなかった。

この名文に綴られた内容を、この先、彼がどれくらい実践できるかは不明だ。
就任早々に心変わりし、あるいは、対抗勢力の抵抗に遭ってビッグプロジェクトが頓挫させられるかもしれぬ。

だが、一言だけ言えるのは、「この演説を贈られた米国民は幸せな国民である」ということだ。

演説の前半から中段にかけて、彼は次のように述べた。

『今日の式典には特別な意味がある。今日われわれは単に権力を新旧政府の間で、あるいは政党の間で移行するだけではないからだ。権力を首都ワシントンからあなた方国民に返還するからだ。
(中略)
2017年1月20日は、国民が再び国の支配者となった日として記憶されるだろう。忘れられてきた人々も、これからは忘れられることはない。皆さんの声に誰もが耳を傾けている。大勢の皆さんが歴史的なうねりの当事者となるためやって来た。
(中略)
米国人は子どもたちのために素晴らしい学校を望んでいる。家族のため安全な環境を欲し、いい仕事を求めている。善良な市民のごく当たり前の要求だ。しかし、あまりに多くの市民にとって、現実は異なっている。
(中略)
われわれは同じ国民だ。彼らの苦悩はわれわれの苦悩だ。彼らの夢はわれわれの夢だ。彼らの成功はわれわれの成功となる。』

これは、
・アメリカ=アメリカ国民一人ひとりを指すという“国民主権宣言”
・国民のささやかなニーズに応えるのが政治家たるものの義務だ
・社会的弱者を見捨てないという福祉思想
に触れた内容だ。

中段辺りでは、次のように述べ、
・暴力的なグローバル化の弊害
・中間層の没落が世界的な課題だとの指摘
・適切な産業保護政策こそが国富の増大につながること
・自国の製品・サービスや自国の雇用を守ることの重要性
を訴えている。

『われわれの富や強さ、自信が地平線のかなたへと消え去っていく間に、他国を豊かにしてきた。工場は次々と閉鎖され、残された何百万人もの米国人労働者を顧みることなく、国外へ移転していった。中間層の富が奪われ、世界中にばらまかれた。
(中略)
今日ここに集まったわれわれは、全ての町、全ての外国政府、全ての権力機関に向かって、新たな決意を宣言する。今日から、新たな考え方でわが国を治める。今日からはひたすら「米国第一」だ。米国が第一だ。
(中略)
貿易、税金、移民、外交など全ての決定は、米国の労働者と家族の利益となるようになされる。物作り、企業、雇用を奪う外国から、われわれは国境を守らなければならない。(貿易や雇用の)保護は、大いなる繁栄と強さをもたらす。
(中略)
われわれは二つの簡潔な規則を守っていく。米国製品を買おう。米国人を雇おう。』

そして、最後に、

『われわれは世界の国々との友好、親善関係を求めていく。ただし、国益を最優先する権利が全ての国にあるという考えに基づき、実行していく。われわれの流儀を(他国に)押しつけたりはしない。むしろ模範として追随されるように、われわれを輝かせよう。
(中略)
大きく考え、より大きな夢を見よう。米国では、努力してこそ国は生き延びるということをみんな知っている。口ばかりで行動しない政治家、不平ばかり言って自分では何もしない政治家はもう認めない。無意味なおしゃべりの時間は終わりだ。これからは行動するときだ。
(中略)
肌が黒くても、白くても、褐色でも、愛国者が流すのは同じ赤い血だ。
(中略)
子どもたちはデトロイトの都市部で生まれようとも、ネブラスカの風吹きすさぶ平野で生まれようとも、同じ夜空を見上げ、同じ夢で心を満たし、同じ全能の創造主により命の息吹を吹き込まれる。
(中略)
全ての米国民の皆さん。住んでいる町が近くても遠くても、小さくても大きくても、山々や海に囲まれていようとも、次の言葉を聞いてほしい。あなたたちが無視されることは金輪際ない。あなたたちの声、希望、夢が米国の運命を決めるのだ。』

と訴え、自信を失った米国民の心を鼓舞している。

彼は、勘違いした民主主義を価値あるものとして他国に押し付ける、これまでの強欲・強引なアメリカの外交戦略の転換と、他国の模範や憧れとなるだけの自己研鑽を国民に訴えた。

そして、「(暴力的な)グローバリズム世界の潮流で、もはや後戻りできない」、「(破壊的な)自由貿易こそ絶対善だ」という妄言が蔓延する社会に対して、国民がそれを駆除するために、人種を超えて全員が自らの努力を以って挑戦しようと行動を呼びかけている。

特に、米国民は、生まれた場所や住んでいる地域、国民一人ひとりの境遇に関わりなく、アメリカンドリームを共有できるはずだ、と訴えたくだりには、自由の美名の下に自助を強いるというこれまでの米国流の冷酷さではなく、良好な経済環境や所得を生み出すための雇用、セーフティネットとしての社会制度、安全な生活を守るための治安の回復など、アメリカンドリームに挑戦する人々に必要な舞台を政治の責任できちんと整えるという温かな意志を感じることができた。

総じて、過去の演説のように、国民の生活から隔絶した空虚な美文とは違い、ささやかな幸せを求める国民の気持ちに寄り添う内容であったと思う。


だが、マスコミの連中は、この演説に対して批判的なトーンの大合唱で共闘し、識者や有名人をスピーカーにして文句を垂れている。

『パックンがトランプ就任演説バッサリ 「けんか腰」「居酒屋で愚痴るような文言」』
https://www.daily.co.jp/gossip/2017/01/22/0009850633.shtml

「(前略)米国出身でハーバード大卒のお笑い芸人パトリック・ハーラン(46)は、トランプ氏の演説について「分裂した国民を団結させるべきなのに、選挙中に傷つけた人々のかさぶたをはがすような内容だった」と指摘した。
「米国は強いぞ、交渉には自分を優先するから覚悟をしておけと挑発」し、「けんか腰」に映るという。「飲み友達が居酒屋で熱くなって愚痴るような文言だ。だがそれに共感を覚える白人労働者階級も多い」と話した。」

パックンのように、芸人として庶民寄りの顔をしながら所得や思考がすっかりセレブ化した連中には、グローバリズムに苦しめられる庶民の苦境は理解できないだろう。

トランプの演説に謳われているのは『団結と協力』であり、分断や挑発ではない。
パックンは、日本語も英語も読めないのか?

「選挙中に傷つけた人々のかさぶたをはがすような内容だった」との言い掛りには、暴力的なグローバリズムをバラ撒き世界中の低所得層を傷つけたのは、どこの誰か?と問うておく。
グローバリズムの手先や犯罪幇助者のかさぶたがいくら剥がされても、こちらは何の痛痒も感じない。

思い通りにならぬ結果に逆切れして、くだらぬ居酒屋談義で醜い愚痴をこぼしているのは、まさにお前たちの方だ、と言っておく。

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コメント

トランプが本気でアメリカとアメリカ人を救おうとするのなら、大企業や大富豪を敵に回し、暗殺されるか、失脚させられて終わりでしょう。結局、ヒラリーのように、大企業や大富豪に取り込まれて終わりの可能性の方が高いと思います。

事実、アメリカ民主党のバックにいる連中は、国内では反差別でいい顔をしていますが、国外では利益のため、爆撃して大量に人を殺します。そんな連中が、トランプ一人殺すとしても、蚊を一匹殺すのと同じことでしょうに。

トランプの行く手は、相当に厳しい道のりになりそうですが、暴力的なグローバリズムに対するファイティングポーズポーズを取り続けてほしいですね。

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