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2017年1月27日 (金)

「お金がない」という高い壁

日本チェーンストア協会が公表した「チェーンストア販売統計(月報)<平成28年12月度速報>」によると、会員企業数57社/店舗数9,489店の昨年12月の販売実績は、総販売額 1兆2,721億円に止まり、全店ベースで対前年同月比98.3% 、既存店ベースで同98.0%と、いずれも前年割れしている。

同協会では、この結果について、「食料品では相場高の影響もあり農産品が好調だったが、衣料品・住関品は天候要因もあり苦戦し、総販売額の前年同月比は、マイナスとなった」とコメントしており、毎度おなじみの“お天道様のせい”にしたいらしい。

12月の売上ダウンの戦犯は、衣料品と住関品で、特に、紳士衣料と家電製品の落ち込みがひどい。
衣料品はH27/12比▲10.4%(紳士衣料▲12.6%)、住関品は同▲5.5%(家電製品▲10.0%)と惨敗を喫している。
だが、深刻なのは、比較対象となるH27/12の数値自体、その前年(H26/12)と比べて、衣料品▲5.3%、住関品▲2.7%というありさまだから、昨年12月の実績が、相当酷い数字であったことは確かだ。

食料品の相場高=値上がりによって、泣く泣く高いモノを買わざるを得ない消費者が、腹いせに、衣料品や住宅関連品(日用雑貨品、化粧品、家電製品、インテリアなど)を買い控えたという消費行動が如実に表れている。

こうした消費者の厳しい購買選別行動を目の当りにすると、「個別価格と一般物価は別物」、「金融政策が一定で消費性向が変化しなければ、ある個別価格の低下は、他の製品の需要を押し上げるはず」というリフレ派の妄言が、実戦ではまったく通用しないことがよく解る。

「一般物価は金融政策による全体のおカネの量で決まり、個別価格は需給で決まる」、「給与が30万円で貯蓄が10万円なら消費に回せるおカネは20万円。金融政策が同じなら、個別の価格に関係なく使うおカネは20万円だから、Aを買わずに余ったおカネはBの消費に使われるはず」という理論は、金融政策よりも財布の中身を優先させる冷厳な消費者の前では、まさに蟷螂之斧の如くで、何の力も発揮できない。

そうした厳しい現実の壁にぶち当たったリフレ派の連中は、妄想スパイラルの挙句に、愚にもつかない堂々巡りを繰り返すことになる。

・世の中に出回っている全体のおカネの量が一般物価を決める

・おカネの量を調整するのは金融政策の専権事項だ
 ↓
・一般物価は金融政策によって決まる(ハズ)
 ↓
・一般物価が変化しないのは消費税増税のせいだ
 ↓
・財政政策なんて余計な事をやると、財務省に更なる増税の口実を与えてしまう
 ↓
・とにかく金融政策に専念しろっ‼
 ↓
・一般消費者「金融政策って何?、俺の財布におカネ入ってないんだけど??」
 ↓
・景気低迷 (´;ω;`)
我が国は、こんなバカなことをここ数年繰り返してきたのだ。

小難しい金融政策理論をいくら捏ね繰り回しても、実績につながらなければ何の意味もない。

金融政策が効力を発揮できる経済環境を創出するには、先ず、財布の紐をきつく固める消費者が、食料品も衣料品も躊躇なく買い、ボーナスで最新家電をドンと買うように、そのマインドを根底から変えてやる必要がある。

20年もの長きにわたり不況のどん底に喘いできた消費者のフローとストックは痛み切っており、将来の見通しも極めてネガティブだ。

しかし、その“ネガティブ・マインド”をもたらす原因は明確で、「所得(おカネ)不足」以外に考えられない。

巷間囁かれる“日本の財政問題、社会保障改革や歳出改革の立ち遅れ、若者の○○離れ”なんてのは、どれも大嘘か妄想に過ぎない。
筆者は、日本の借金が気になってお金を使う気になれない、なんて“救いようのないバカ”をこの目で見たことがない。

国民が直面する「所得(おカネ)不足」を最も迅速かつ効果的に解決できる経済政策は何か?
これこそが、ポスト・デフレ時代を引寄せる鍵となるだろう。

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