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2017年3月18日 (土)

働き方改革は国民主導で行うべき

今月13日に、安倍首相、経団連の榊原定征会長、連合の神津里季生会長が会談し、繁忙期に例外として認める残業を「月100時間未満」とすることで決着した。

これを受けて、故高橋まつりさんのご遺族から、次のようなコメントが寄せられた。

『「月100時間残業に反対」=電通女性社員の遺族コメント』(時事通信 3/13)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017031300942&g=soc
「残業時間の上限規制をめぐり、過労自殺した元電通社員高橋まつりさん=当時(24)=の母幸美さん(54)は13日、代理人弁護士を通じ、「1カ月100時間、2カ月平均80時間残業を上限とする案に、過労死遺族の一人として強く反対します」とのコメントを出した。
 幸美さんは「このような長時間労働は健康に極めて有害なことを政府や厚生労働省も知っているのに、なぜ法律で認めようとするのでしょうか」と批判。「人間はコンピューターでもロボットでもありません。長時間働くと疲れて能率も悪くなり、健康を損ない、ついには命まで奪われるのです」と指摘した。
 その上で、「娘のように仕事が原因で亡くなった多くの人たちがいます。死んでからでは取り返しがつかないのです」と訴えた。」

高橋さんのご遺族は、今回の決定に強く反発している。

繁忙期とはいえ、月100時間の残業ともなれば、「毎日3時間残業+毎週土曜にフル出勤」くらいは必要で、その他にも、残業にカウントされない通勤時間(往復2~3時間)や早出時間(1~2時間)もあるから、食事や睡眠時間などまともに摂れないし、家族と過ごす時間などほとんど無いだろうから、不幸にも娘さんが、自殺という最悪の選択を取らざるを得なかったご遺族が不快の念を抱くのも無理はない。

ご遺族のコメントに内在する強い憤りは、○○時間という形式上の残業時間だけではなく、無理な残業を社員に押し付けて平気な顔をしている上司や組織全体の非人間性に向けられている。
働く者の人間性をまったく配慮せず、下僕や家畜であるかのように軽く扱う上司や使用者の下賤な態度や発想を即刻改めろと言うのが、ご遺族の偽らざる想いなのだと推測する。

こうした過労死問題を語るにつけ、なぜ、日本人はこれほどキチガイじみた働き方をせねばならないのかと嘆息せざるを得ない。

厚労省の資料によると、平成27年度の精神障害に関する事案の労災補償状況は、精神障害「精神障害」に関する請求件数は 1,515 件で、前年度比59 件増え、うち未遂を含む「自殺」件数は前年度比14件減の199件であった。
精神障害の請求件数は、平成23年度の1272件から毎年増え続けており、自殺件数は200件前後で推移している。
業種別では、医療・福祉業や卸・小売業、製造業などブラック企業が犇めきがちな業界の件数が多い。
【参照先】http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000128216.html

無論、労災補償にまで話が縺れるケースはごく一部に過ぎず、1,500件という請求件数など氷山の一角であることは誰しも理解するところで、実際には、強いストレスの所為で精神障害寸前の方が、少なくともこの百倍はいるだろう。

表面上の残業時間だけを問題視するのではなく、その陰に潜むパワハラやセクハラ、職場内いじめ等々といった醜い付属物や悪習を排除する必要がある。
国民の強い監視の下で、そうした悪習が犯罪であることを徹底的に叩かない限り、高橋さんのように誠に不幸な事案は後を絶つまい。

そのためには、労働法規違反を機動的に摘発し是正させる権限を持つ「労働環境監視員」のような制度を新設し、一定規模以上の企業を担当させ、定期的に監視させるような強権発動も必要だろう。

働き方改革の取り組みを企業の自主性に任せる呑気な時代はとうに終わっている。
国民自身や行政の視点から、強く管理・指導せねば具体的な改善効果は見込めないだろう。

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