無料ブログはココログ

リンク集

« 嫌煙ファシズム | トップページ | 働き方改革は国民主導で行うべき »

2017年3月17日 (金)

愚者の愚者たる所以

『住宅ローン利用者の平均値』というサイトによると、2016年の新築マンション購入者の全国平均像は、
・年齢42歳
・家族2.5人
・世帯収入787万円
・購入費用4,250万円
・借入金額3,201万円
・毎月返済額11.9万円
だそうだ。
http://isolf.com/hikakuhyo2/hikakutool/403-matome

これが首都圏平均となると、
・借入金額3,602万円
・毎月返済額13.4万円
に膨らむ。

上記の世帯収入787万円という数値は、何かと妬みの的にされる国家公務員平均給与630万円前後に、奥さんのパート収入を足したくらいの額だろう。

これくらいの収入だと、ご主人の給料は手取りで30万円を切るだろうから、奥さんのパート収入無しで12万円近いローン返済は、かなりキツい。

これに子供の教育費用や医療費などが嵩むから、年収700万円台と雖も、家計は楽どころか火の車に近い。

「公務員は特権階級」、「民間との給与格差是正のため公務員給与を下げろ」といった類の飲んだくれレベルの愚痴が、いかにいい加減か解る。

中小企業の従業員なら年収300-400万円もザラだから、それと比べれば公務員の年収も高く見えるが、600-700万円クラスの年収で楽ができると思ったら大間違いだ。

一流大学を出て、懸命な努力の末に晴れて公務員となり、地域住民の面倒な苦情処理の矢面に立たされ、不勉強な議員諸侯の代わりに立法の仕事までこなし、国家や地方の行政運営の根幹を支える彼らの年収が、たったの600万円程度なら安いもんだ。

大半の公務員はコツコツ真面目に働く人種であり、途上国の公務員みたいに当たり前のように賄賂を要求したりしないし、欧米の公務員みたいにやたらと高圧的な態度を取ることもない。

筆者も業務上、県や国の役人と仕事をしたり、会議の場に居合わすこともある。

彼らの発想や行動原理が、いわゆる「お役所仕事」の域を出ないのも事実だが、その原因は、行政手続きや予算執行管理をやたらと厳格化する昨今の風潮や、予算獲得のための財務省や各県の財務当局とのバカバカしいほど面倒な予算折衝作業、程度の低い議員連中の議会質問対応業務など、心身に過度な負担の掛かる業務の所為だと言える。

彼らの行政手続の遅さが、お役所仕事だと批判されるが、公務員である以上、法で定められた手続による他なく、文句があるなら、地元の議員を動かして手続法の改正を訴えてはどうか。

民間企業だってお役所仕事以上に不親切でスピードの遅い会社はいくらでもある。

電気通信事業協会の資料によると、苦情・相談窓口の受理件数約2,000件のうち57%がサービ内容や接客態度などへの不満といった「苦情」だったそうだ。

これはごく一例に過ぎないが、民間だから親切かつ迅速なんて、単なる幻想だ。
それを証拠に、価格.comのサイトを見ても、「◯◯のサービス対応は最悪!」なんて書き込みが溢れているではないか。

また、民間に合わせて公務員給与を削減しろとのバカ論には、顔を洗って小学生からやり直せと言っておく。

小泉バカ政権による三位一体改革で交付税を削減された地方行政は、国家公務員に先んじて自主的な給与減額措置を10年以上も続けたが、その間、減額措置を取った県のGDPは軒並みダウンしており、公務員叩きには何の経済効果も無いことはハッキリしている。

特に、大した産業もない地方では、公務員・自衛隊・農協・商工会・教員・漁協・その他公的団体が主要産業化しているのが、何も珍しくない。

そこでは主要産業の給与は公務員準拠されているから、公務員給与引き下げは、地域の購買力の弱体化に直結する由々しき問題なのだ。

公務員の給与を一部カットし、低所得層に分配すべきとの意見もあるが、間違いなく購買力の共倒れと消費支出の縮減に陥るだろう。

仮に、公務員の給与を20%くらいカットし、それを低所得層に付け替えたとしても、せいぜい一人当り年間20万円くらいしか増やせまい。

これでは、公務員は間違いなく支出を減らすし、低所得層も年収増加額の絶対値が低過ぎるから、支出を増やさずせっせと貯蓄に回すだけに終わる。

公務員を妬んで叩くことにより収入がグンと増えるならよいが、そんなバカなことはあり得ず、単にデフレを深刻化させ、公務員のヤル気を削ぐだけで、良い事は一つもない。

20年以上も成長を忘れ、平均所得が減るばかりの我が国には、喫緊の課題や優先度の高いイシューが山積しており、公務員の給与問題風情に青筋立てて猛り狂うバカには呆れるよりほかない。

あたかも、ゾンビの大群に囲まれ、絶体絶命の危機に瀕した状態で、共に立て籠もる仲間の食料が豪華過ぎると食って掛かるようなものだろう。

眼前の危機を脱するために取るべき行動は何か、倒すべき敵は何処にいるのか、頭を使い冷静に考えるべきだ。

公務員の給与を下げても事態の悪化を招くだけだ。
低過ぎる民間給与を大きく引き上げるための政策にこそ心血を注がねばならない。

感情にまかせて重要な選択を誤るのは、紛れもない愚者である。

« 嫌煙ファシズム | トップページ | 働き方改革は国民主導で行うべき »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1436015/69922801

この記事へのトラックバック一覧です: 愚者の愚者たる所以:

« 嫌煙ファシズム | トップページ | 働き方改革は国民主導で行うべき »

最近のトラックバック

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30