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2017年5月11日 (木)

国債をもっと刷れ!

日本の壊国に熱心な連中ほど、社会構造や経済基盤を破壊する“暴力的な改革”を好み、それが思うように進まぬと、すぐに「外圧」に頼ろうとするものだ。

外圧の形は様々だが、自らの願望や主張を一旦輸出し、海外の政府機関高官やエコノミスト、学者らの口を通じて逆輸入するのが一般的だ。
「世界銀行事務局長○○氏が、日本の財政危機に懸念を表明した」、「ドイツ銀行チーフ・エコノミストの○○氏は、閉鎖的な日本の労働市場の活力向上のため、移民推進を提言した」等々、外人の口を借りた“マイク・パフォーマンス”がポンコツ経済紙を賑わさぬ日はない。

生来“外タレ”に弱い日本人は、こんな安っぽい手にすぐ引っ掛かるから、彼らも何かとそれを悪用する。

『日銀の市場経済を止める施策を、海外は厳しい目で見ている』
(DIAMOND online 5/10 宿輪純一/経済学博士・エコノミスト )
http://diamond.jp/articles/-/127340
「国債市場の仮死状態が発生している。4月28日(金)の朝に値がついて5月2日(火)の午後まで、指標銘柄である新発10年物国債に1日半値がつかなかった(取引が発生しなかった)のだ。1999年に当該国債が長期金利の指標に指定されたから初めてのことである。時期的に大型連休で参加者が取引を手控えたためであるが、それ以前に日銀が国債を大量購入しており、購入可能な国債が減少したため、市場機能が著しく低下している。
 このように、中央銀行が資産を大量に購入するなどして官製市場となり、市場機能が止まり経済に悪影響が出ることを海外では“JAPANAIZATION(ジャパナイゼーション、日本化)”と呼んでいる。先日、米国出張でFRBやIMFを始め金融機関等のエコノミストと意見交換をして驚いたのは、日本以上に日本の金融政策に厳しい見方をしていたことだ。(略)
現在、財政赤字が国民の将来に対する気持ちに悪影響を与え、日本の景気回復・経済成長のカギとなる個人消費に影を落としている。日銀は量的金融緩和という形で、新発債の2倍もの大量の国債の購入を継続し、日本国債発行量の約半分を保有しようとしている。こうして日本の財政赤字の拡大を助長する姿勢に、大変残念ではあるが、その使命と矜持、そして真面目さは感じられない。」

宿輪氏は、
・異次元金融緩和政策により、日銀が市場から国債を大量に買い漁る「官製市場」が常態化している
・アメリカ共和党の保守強硬派(フリーダムコーカス/自由議員連盟)のように財政規律の弛みを厳しくチェックする者がいない
・日銀の量的金融緩和による官製市場が、国債や株式マーケットの市場機能を実質的に止めており、海外投資家が敬遠している
・政府・日銀の財政赤字拡大を助長する姿勢が、財政赤字を懸念する国民の消費心理に悪影響を与えている
などと批判し、金融緩和政策の出口戦略を探るよう求めている。

そもそも、4年以上に亘る異次元金融緩和政策(黒田バズーカ)が、官製化から一向に抜け出せないのは、デフレ不況(不景気)が常態化し、実体経済下にある魅力的な投資商品や投資物件が、あまりにも少な過ぎるからにほかならない。

投資リスクとリターンを天秤にかけた場合に、程よくバランスする商品が少ないからこそ、最高ランクの低リスク商品である日本国債が求められるのであり、法律上政府から国債を直接的に購入できない日銀が、それを粛々と買い取っているだけの話だ。

官製市場が嫌なら、魅力的な投資商品が溢れ返るような経済政策が必要だが、PB目標や財出改革に縛られ、緊縮的な財政運営を旨とする安倍政権にそれを求めても、どだい無理な話だろう。

宿輪氏みたいな幼稚な新自由主義者&緊縮主義者は、「緊縮財政・暴力的な構造改革・野放図な規制緩和・グローバル化」という四バカ政策を声高に叫びつつ、官に頼らぬマーケットの活性化が成立すると本気で思い込んでいる。
だが、現実は、彼が夢想するほど甘くない。

彼のように、「私たちの税金を無駄遣いして財政金融政策による施しをせずとも、グローバル・マーケットには魅力的な投資商品が幾らでも転がっており、それが見えないのは単に感度が低いだけ」なんて恍けたことをいう連中は、たいがい、金融・債券・株式市場といった金融商品マーケットと、実需に基づく実体経済の動きとを別世界のものと捉えているフシがある。

あたかも、世の中が金融マーケットを中心に動いており、金融マーケットそれ自体が自立的に利潤を生みだす力を有し自己増殖し続けるかのように騙る。
だが、現実にそんな都合のよいことは起こり得ない。

金融マーケットは取引される資金量の膨大さゆえに実力を過大視されがちだが、所詮、個々の金融商品は何らかの債権債務を源泉とする性格上、実体経済の支配下から逃れることはできない。

宿輪氏は、コラムの中で、「日銀の量的緩和にしても、そもそも実態は日本の巨額の財政赤字をカバーする国債の購入であり、(略)(日銀が)日本の財政赤字の拡大を助長する姿勢に、大変残念ではあるが、その使命と矜持、そして真面目さは感じられない。」と、あたかも、日銀と政府が結託して多額の財政政策を断行しているかのようなデマを垂れ流しているが、現実は真逆である。

ご紹介したコラムの冒頭にあった、国債市場の閑散さも、元を糺せば、政府の財政政策があまりにショボすぎるゆえに市場へ出てくる新発債が不足しているだけのことだ。

国債市場が仮死状態になって困るのなら、積極的な財政政策を行い、新発債という新鮮な血液を市場へどんどん供給すればよい。

新発債の発行により得られた資金が、公共事業などを通じて実体経済に流れ、様々な所得を生み、マーケットに魅力的な金融商品を産み出す原資となる。
これこそ、実体経済と金融マーケットにとってWin-Winの状況と言えるだろう

宿輪氏をはじめとする新自由主義者の連中は、そんなに官製市場が嫌なら、民間経済が活性化できるよう具体的かつ効果的な経済政策を提言すべきだ。

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