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2017年6月28日 (水)

緊縮教徒の洗脳教室

財務省の出先機関である財務局では、各種団体や教育機関向けに職員を講師として派遣する無料の「出前授業」を行っている。

主な講演テーマは、次のようなもので、例の如く“緊縮プロパガンダ臭”が漂ってくる内容だ。
●「国の家計簿ってどうなってるの?」 
~ 国の財政状況や将来の課題等について、グラフや図を使って分かりやすくご説明します~
●「これからの社会保障と税のカタチ」
~ 消費税率の引上げがなぜ必要なのか、それにより今後の社会保障制度はどう変わるのか、「社会保障と税の一体改革」について分かりやすくご説明します~

この他にも、投資詐欺や金融詐欺の被害を防止するための講演もあり、そちらは評価できるとして、公務と公費を悪用した財政破綻デマの拡散行為は止めてもらいたい。

こうした出前授業は、各財務局のほか地域の金融広報委員会(自治体・財務局・日銀・金融機関団体などで構成)を通じて広報されるのだが、広報チラシの謳い文句に『「中立・公正」なので、安心です』とありもしない大嘘を書くのはいかがなものか。

件の出前授業は、中立公正どころか、「日本は借金塗れで財政破綻寸前」、「社会保障の一体改革と消費税増税は不可分」、「財政再建こそ日本の最重要課題」という緊縮教徒寄りのスタンスで開催されており、緊縮教徒の財務省職員から、“財政政策なんて悪魔の所業”、“財政規律の弛みや歪みを糺せ”とさんざん吹き込まれ、洗脳されるだけだ。

出前授業の様子は、すっかり講師に言い包められた受講者のコメントともに、校内誌や新聞にもたびたび採り上げられる(扱い自体は小さいが…)。

例を挙げるとこんな具合だ。

(2/14 かしわっ子ニュース)
『北陸財務局の方に来て頂いて、財政についての学習をしました。テーマは「日本の未来を考える」です。(略)
 子どもたちに分かりやすいように日本を縮小した、人口100人の村「日本村」の役員となり、村の財政について考えました。(略)
「借金が増えるからこれ以上歳出を増やせないよ。村は平和だから防衛費を減らいてもいいんじゃない。」など、減らしたり増やしたりするのには考えがあり、グループ内でも考えの違いから白熱した議論が行われていました。』

(6/16毎日新聞)
『(宮城県)川崎町立富岡中学校で12日、財務省の職員による出前授業があり、3年生12人が社会保障の仕組みなどについて学んだ。(略)
生徒たちは、生活を支える公共サービスや健康保険など社会保障の仕組みのほか、国の予算の財源が所得税や消費税などの税収だけでは足りず、国債で補っている状況などについて学んだ。(略)
 丹野元さん(14)は「予算編成をする際、財源の確保と配分のバランスを取るのが難しかった。いい経験ができたので今後に生かしたい」と話した。』

(6/23 北海道新聞)
『北海道財務局は22日、国の財政について理解を深めてもらう出張授業「財政教育プログラム」を札幌市中央区の札幌大通り高校で行った。(略)
 生徒は4~5人の班に分かれて議論した上で、「年金を減らして借金を返済する」「消費税を上げて、教育を充実させる」などと発表した』

出前授業を受講させられるのは、知見も知識も限られ判断力も十分ではない未成年や、政治経済にまったく関心を持たない“市民”ばかりだから、緊縮教徒から、「日本は世界一の借金大国」、「自由に使えるカネはごく僅か」なんてあり得ない前提条件を突き付けられ、“こんな状況で、あなたならどうする?”と問い詰められたなら、「消費税率が上がるのも、年金を減らされるのも、仕方がない」と恭順の意を示さざるを得なくなるのは当然だろう。

ちなみに、財務局の出前授業の開催実績は、田舎の四国財務局ですら22回(H28)にもなるからバカにできない。
たいがいの日本人は、元々、緊縮財政運営に好意的だから、財務局による洗脳活動自体は、緊縮志向を上書きする程度の効果しかないかもしれないが、緊縮病患者の症状悪化や重篤化は避けられない。

こうした緊縮教徒の布教活動を見るにつけ、つくづく、国や地方を問わず、財務省や財務担当部局から国家予算や地方自治予算の編成権限を取り上げるべきだという意を強くする。

財務官僚という一握りの役人連中が、国家経済や国家財政の源泉を握りしめ。国民や政治、他官庁、企業など八方に睨みを利かす仕組みは、どう見ても異常だ。

東大・京大卒のエリートが綺羅星の如く蠢く財務官僚といえども、こと経済運営に関してはほとんどド素人レベルなのが悲しい。
他官庁にも睨みを利かせて尊大な態度を取る財務官僚だが、経済の仕組みをきちんと理解できる人材はごく僅かで、たいがいは、
❶実体経済の仕組みをマクロ視点で捉える能力の欠如
❷需要と供給のバランスを支える貨幣の役割に対する無理解
❸経済成長が国民生活や教育水準、供給力の維持向上に不可欠だという発想の欠如
❹真の国富とは何か、という視点の欠如
❺消費や投資の重要性よりも財政収支バランス優先の意識レベルの低さ
等といった決定的な欠陥を抱えており、端的に言うと、「家計簿的発想の域を出ない主婦感覚レベル」の経済観しか持ち合わせていないずぶの素人でしかない。

“収入の範囲内でしか支出できない”なんてのは、主婦や子供の小遣いレベルの発想で、肝心なのは、収入を増やし続けるための産業基盤と人材(=国富)をどのように育成すべきかという点なのだ。
こうした基本中の基本すら理解できない財務官僚に国家財政の命運を握らせるなんて、自転車にしか乗れぬ子供にジャンボジェット機の操縦を任せるに等しい愚行である。

国民経済の動向に直結する国家予算編成権限は、やはり国民の代理人たる立法府が握るべきで、エリート意識以外に大した取り柄も専門性も無い財務官僚に権限を委ねるべきではない。

現在国会に議席を有する議員どもの大半は、財務省とさして変わらぬ緊縮派や改革派ばかりで、議員連中に予算編成権を委ねても経済方針が転換される可能性は低いだろうが、国民からの要望やチェックをよりダイレクトに受けるようになる分だけ、少なくとも現行よりはマシだと呑み込むしかない。

予算編成権は財務省から取り上げ、財務省を解体し、国税庁や社保庁と合体させ、税や社保料の徴収と国債発行事務のみを取り扱う歳入庁として再スタートさせるべきだ。
入金管理業務に多大な人材やコストを掛け、過剰な人材配置をしても意味がない。

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