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2018年2月 5日 (月)

財源論は終わりにしよう

先の国会で平成29年度の補正予算が成立したばかりだが、総額はたったの2.7兆円と、あまりにも小粒で情けなくなる。

だが、これとて国民から、バラマキだの、無駄遣いだの、国会議員や公務員の給料削減が先だのと、アホな批判に晒されるありさまだ。

筆者は、以前から、機能的財政論に基づく積極的かつ持続的な財政金融政策の発動を主張してきた。

なぜなら、我が国には、政策論を放り出して財源論に固執したがる緊縮主義が蔓延るせいで需要力が消失しかけており、それを養分とする供給力や技術力(=国富)が著しく弱体化していることに強い危惧の念を抱いているからだ。

「財源論はもういい、そんなくだらぬ話は聞き飽きた。もっと国民や企業が豊かになる話をしよう!」というのが筆者の議論の起点であり、その要点を外した愚者と議論する必要性なんて1ミクロンたりとも感じない。

機能的財政論は、歳入の財源として「貨幣増発が主、税金や社会保障料などは従」というのが基本的な考え方であり、これまでのように税を主軸とする財源論に拘泥しない。
むしろ、税に対しては、財源としてではなく、社会的不公正を是正するためのスタビライザーや、高インフレ招来時の消火剤として期待している。

必要な財源は、インフレ率や為替相場を睨みつつ貨幣増発で賄うから、財源論など端から気に掛けず、何をすれば国民の生活レベルがUPするか、どういう政策を打てば企業の経営力が向上するか、という政策の中身を詰める政策論を優先させるべきなのだ。

日本人は世界に類を見ないほど現金(貨幣)好きだと言われ、毎日のように硬貨や紙幣を触っているくせに、機能的財政論とか、貨幣増発なんて話をすると、うさんくさいバカ話に聞こえるのか120%怪訝そうな顔をし、聞く耳を持とうとしない。

財務省は毎年2,000億円以上の硬貨(=政府紙幣)を発行しており、下記のURLを見れば判るが、平成29年度は2,672億円もの貨幣が“製造”される計画だ。
【参照先】http://www.mof.go.jp/currency/coin/lot/2017kaheiseizou-henkou2.html

貨幣を神聖視したがる緊縮信者たちが聞いたら、怒りのあまり卒倒するかもしれないが、通貨発行権を持つ国からすれば、貨幣なんて所詮は安いコストで鋳造できるモノでしかないのだ。

貨幣製造に要する原材料コストと発行額面との差額こそが「通貨発行益」であり、国庫収入、ひいては国民の利益になるのだが、こうした事実を意図的に偽装する輩もいる。

貨幣増発に反対する連中は、通貨発行益の定義を「名目金利×実質貨幣残高(マネタリーベース)」だと勝手に捻じ曲げて、通貨発行益など無益だと吹聴している。
【例】
「政府紙幣発行で財政再建可能」のウソ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110726/221685/
「政府・日銀の通貨発行益 財政再建に活用は困難」
https://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/oguro/06.html

こうした嘘つきどもの主張はこうだ。
①日銀が発行した通貨で購入した国債の利子、つまり、日銀が国債金利から得る「名目金利×実質貨幣残高」だけが通貨発行益になる。

②しかし、通貨発行益から諸経費を差し引いた国庫納付金の規模は、せいぜい数百億から数千億円程度に過ぎず、GDP比で0.1%にも満たない。

③この程度では、消費税や所得税といった基幹税とは比べものにならない。

④しかも、この超低金利下では名目金利=国債金利もゼロ近辺に下がるから、通貨発行益もゼロに近くなるから、財源の充てにはできない。

彼らは、「通貨発行益=日銀保有国債の金利収入」だと定義の入り口段階で大ウソをつく。通貨発行益の存在感を小さく見せ、財源として役立たないというレッテルを貼りまくり、税が歳入の主役の座から引き摺り降ろされるのを防ごうと必死なのだ。

だが、通貨発行益の本質は、国債金利のことではなく、あくまで硬貨や紙幣の原料コストと額面金額との差額のことを指し、一万円札みたいな高額紙幣ほど差益が膨らむことになる。

また、嘘つきどもは、「通貨発行益=日銀の財務上の利益」であるかのように騙っているが、これも間違いだ。

通貨発行益を享受するのは、日銀でも日銀官僚たちではなく、ましてや政府でもない。
通貨発行益を最終的に享受するのは、貨幣増発による財政政策を通じて仕事や所得を得る企業や家計、つまり、国民なのだ。

貨幣増発を嫌うバカ者は、通貨発行益の行く先が国民であることに気付けないから、見当違いな定義づけをし、くだらぬ財源論で永遠にループし続ける愚を犯してしまうのだろう。

財源論はもういい。
一銭の得にもならぬ話は止めて、国民が豊かになる話をすべきではないか?

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