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2018年8月 2日 (木)

交通インフラの需要は増すばかり

民間調査会社の「ブランド総合研究所」が毎年秋に発表している『都道府県魅力度ランキング』。
このランキングで、最下位の常連(昨年も最下位で5年連続‼)として有名なのは“茨城県”であり、TVのバラエティー番組でも散々ネタにされ弄られている。

茨城県は今年4月時点で人口286万人と静岡県に次ぐ全国第11位(広島や京都、宮城、新潟よりも、実は人口が多い)を誇り、工業出荷額も11兆1千億円(H28年)と全国第8位にランクされ、また、全国屈指の農業県&漁業県でもあり、全国一位の収穫量や生産量、漁獲量を誇る品目を挙げると、干し芋、レンコン、栗、メロン、ビール、サバ、マイワシ、芝、ピーマン、白菜、レタス、水菜、鶏卵等々、その実力たるや目を見張るものがある。

だが、茨城や栃木、群馬といった北関東三県のように、大都市圏に近接する県はどうしても影が薄くなりがちで、岐阜や和歌山、山口、佐賀といった地域も同じことだが、全国ニュースで採り上げられる機会もなく他県の人々の印象に残りづらいのだろう。

えてして、こうした“都会の隣県”は、隣接する都心からの交通の便こそ良いものの、それ以外の地域との交通手段が貧弱なケースが多く、せっかく魅力的な観光資源を持っていても、わざわざ遠方から訪れるには物理的な負担が大きすぎ、足を運ぶ機会が少なくなってしまい、魅力度低下の主因となる。

茨城県は平成20年まで、京都府、奈良県、滋賀県、山梨県、埼玉県、群馬県、栃木県、岐阜県、神奈川県、三重県の10府県と並び、空港のない県の一つに数えられ、一時は山梨・三重と同じく“空港も新幹線の駅もないド田舎”という汚名を拝していたが、平成21年3月の茨城空港開港により、他県との玄関口が大きく開かれることになった。

茨城空港は、開港当初こそ「無駄な公共事業の象徴」、「我田引空」だと散々批判され、唯一の就航便であったスカイマークが平成27年に民事再生法申請による破綻の憂き目に遭うという不幸も重なった。

しかし、関係者や地元の努力もあって、現在、国内線4路線6往復(新千歳・神戸・福岡・那覇)、国際線3路線(ソウル・上海・台北)が就航し、着実に旅客実績を伸ばしており、平成29年度の旅客数は国内外合わせて68万人に上り、実質開港一年目の平成22年度実績20.3万人の3.3倍に膨張している。

旅客実績は8年連続右肩上がり、しかも、国際便よりも国内便の伸び率が大きく、また、旅客数を運航便の隻数で割り返した搭乗率も73%程度を維持していると思われ、地方空港の実績としてはかなり健闘している。

自家用車を主な移動手段とする茨城県民にとって、1,300台もの無料駐車場を要する茨城空港は、非常に利便性が高く、それが空港の利用促進に一役買ったのだろうが、県庁や各市町村の担当者による観光PRを通じた地道な努力が実を結び、県外からの利用客が増加している点も見逃せない。

こうした実績は、地方空港の運営にとって大いに参考になるケースであり、もはや茨城空港を問題児扱いする意見を耳にすることは少なくなった。

とかく、空港や新幹線、高速道路といった交通インフラを整備する話になると、無駄づかいだの、誰も利用しないだのと文句ばかりタレる能無しが出てくるが、いざ造ってみると、結構便利に利用されるものだ。

造る前に大騒ぎしていた文句タレどもが、いそいそと大きなスーツケースを転がして空港から海外旅行に出かける様を眺めて、筆者は苦笑いしか出ない。

現在、我が国には空港新設の計画はなく、その主軸は既存施設の機能強化や運営の民営化に重点が置かれている。

一方、中国では、華北、華東など全国の6大地域の空港群を整備し、2025年までに民間空港136カ所を新設、世界レベルの3つの大空港群と国際ハブ空港10カ所、地域ハブ空港29カ所を構築する計画をぶち上げるなど意気盛んで、二言目には、財源がない~、少子高齢化だ~、人口減少社会だ~と逃げ腰の言い訳ばかりする日本とかの国との差は拡がるばかりだ。

我が国でも、まずは、国内の空港未整備府県を解消し、全都道府県に新幹線を通すくらいの気概が欲しい。

造った後の利用の有無に気をもむ暇があるなら、利用促進に向けた計画を練り、周辺の観光資源やビジネス需要の掘り起こし策に精力を注ぐべきだ。

一日数本ではダメだが、まともな運行本数さえ確保できれば住民にも利便性が理解され、利用拡大につながるものだ。

消極的な縮小策で国が発展することはなく、国民の生活レベルが向上することもない。
少子高齢化社会に直面する我が国で生産性を維持向上させるためには、交通インフラの充実や緻密化による移動効率の大幅な改善が不可欠である。

地方空港の新設や新幹線や高速道路の新設といったインフラ整備計画は、人口減少社会にとって不要どころか、その必要性は益々高まるばかりだと言えよう。

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