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2018年9月

2018年9月28日 (金)

反原発ゴロは悪質な金喰い虫

『豪雨から身を守り逆に日本を豊かに、水のハイウェー~過去に偉業を成し遂げた先人たちに学ぶ「水」の生かし方』(9/27 JBPRESS 篠田芳明 工学博士)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54195?page=1
「(略) 日本に襲いかかってくる自然大災害にはなす術がないと考える向きも多いと思う。しかし、これに屈することなく古来日本人はこれらの対策に大変な努力と知恵を絞って減災と水利に取り組んできたのはご承知の通りである。(略)
武田信玄が考案したとされる信玄堤、二宮金次郎の灌漑・導水の努力、八田與一の台湾での灌漑、都築弥厚が計画した30キロにも及ぶ明治用水計画などのほか、多くの先人の努力が各地で見られる。
 そして、莫大な資金と人力を注ぎ込んで成し遂げた事業は結果として民を豊かにした。(略)
近年の政権が「コンクリートから人へ」などとのキャッチフレーズを掲げ、災害対策費を削りに削った結果、昨今の大被害をもたらした現実を見て反省する必要があり、これら先人の成功例を模範として、現代版の日本水利計画を立案してはどうだろうか?(略)
政府・財務省は緊縮財政と増税ばかりを強調して国民を萎縮させるのではなく、日本の明るく豊かな明日を構築する事業に前向きに投資する知恵と勇断を奮って働いていただきたいと切に願う。」

上記コラムで篠田氏は、歴代政権の緊縮政策によるインフラ投資縮小を手厳しく批判しつつ、日本列島にとって無尽蔵の資源ともいえる水資源を活かし水の巨大なパイプを全国に張り巡らせる「水のハイウェー」構想を提案している。

具体的には、新潟県魚沼市に属する八海山の奥にある奥只見ダムを例に挙げ、夏場と冬場で水の需給の大きな差異が生じる奥只見側と奥利根側に脊梁山脈を貫通する大きな水のパイプを構築し、季節ごとの需要変化に応じて南から北へ、あるいは北から南に送水するという構想だ。

これは我が国が潤沢に抱える水資源の効果的な活用に資する計画であり、筆者も賛同する。

最近の日本には、こういったスケールの大きな国土開発計画を忌避し、嘲笑する悪しき風習がある。
しかし、高湿多雨な日本列島とはいえ、降雨量と人口集積が非常にアンバランスな地域もあり、特に、4,000万人以上の人口を抱え日本のメガロポリスたる関東地方の一人当たりに使える水の量は1300mm/年・人でしかなく、全国平均の約5000mm/年/人の26%しかなく、四国や中京地方と並んで渇水被害が多いことが知られている。

一方、冬期間に膨大な量の降雪がある北海道や東北、甲信、山陰地方では大量の余剰水資源が生じるなど、全国的な需給バランスが著しく悪い。

篠田氏の水のハイウェー構想は、こうした地域ごとのアンバランスを解消し、関東などの人口密集地域には安定した水の供給を、北海道や東北などの過疎地域には余剰資源の販売収入を生むというWin-Winの関係が生じ、水資源のみならず地域間所得のアンバランス縮小への効果も期待できる。

昨今、聖域なき歳出カットを旗印に、「○○予算をいくら削った」、「▲▲費の伸びをこれだけ抑制した」といった節約術ばかりが持て囃され、我が国は未来永劫、経済成長を放棄するつもりかと暗澹たる気分になっていたが、こうした大規模かつ積極的な投資計画を耳にするのは久しぶりだ。

筆者は、長らく不況に苦しむ我が国の経済状況を見るにつけ、「所得なきところに需要なし、需要なきところに投資なし、投資なき国に成長なし、成長なき国に所得も幸福もなし」という経済原則を実感させられる。

日本に蔓延する“経済縮小宿命論”や“成長限界論”ほど無責任かつ胡散臭いものはない。

いまこそ、篠田氏によるスケールの大きな国土開発計画を土台とし、積極的な投資に踏み切るべきだ。

国家衰退論で思考停止している国民には、投資が更なる需要を巻き起こし、技術開発力の向上につながり、我が国の持続的発展に資することを思い出してもらいたい。

さて、冒頭のコラムで篠田氏は、水のハイウェー構想と並行して、太陽光や風力発電といった再生エネの類いのデメリットを次のとおり指摘している。

・エネルギー密度が低く、広大な地域を犠牲にしなければならないうえに発電効率が極めて不安定である
・太陽光発電は、広大な山林伐採によりパネルを設置するケースもあり、地域を覆っていた草木が撤去されて丸裸になり、地面の保水力が奪われて土砂災害が多発する事例が各地で確認されている
・太陽光パネルには危険な重金属が多用されており、製造過程や撤去・破棄時点の公害問題が予見される
・太陽光や風力発電設備には野生動植物などの生態系を破壊する危険性がある

反原発ゴロが絶賛する太陽光発電は「クリーンエネルギー」という見せかけ看板にばかり目が行きがちだが、その実態は自然破壊や環境問題を垂れ流す欠点やデメリットだらけで、出力も一定しない、単なる“問題児”だ。

こんな児戯にも等しいガラクタを維持するために「再生エネ賦課金」という多額の国民負担が課されている現実に対して、国民はもっと激しい怒りをぶつけるべきだ。

再生エネ賦課金の単価は、2012年の0.22円/kWhから2017年には2.64円/kWhと、なんと12倍にも膨れ上がっており、再生エネ買取費用総額も2016年の2.3兆円から翌年には2.7兆円と、たった1年間で4千億円も増えている‼
当然、家計の負担額も増えており、平均的な家計負担額は2012年/684円→2017年/8,232円と12倍に膨張し、今後さらに増える見通しだ。

電力中央研究所の試算では、2030年度の買取り費用累積総額は59兆円、うち国民が賦課金として負担するのは44兆円にも上る。
さらに、2050年度までの買取り費用の累積総額は94兆円、累積賦課金は69兆円にまで膨れ上がるそうだ。
また、2030年度単年の賦課金総額が最大3兆6000億円となった場合、実質的には消費税が約1.3%ポイント上がるのと同じ負担感になるらしい。

反原発ゴロのワガママを通し、彼らの薄汚い自尊心を満たすためだけに、国民は、この先30年間で70兆円近い負担を強いられることになる。
原発を止めたいだけの歪んだ信仰心が国民から奪い取っていく富は途方もない額になるが、これほど無駄な支出があるだろうか?

反原発のゴロツキどもは、原発稼働を抑え込むために、再生エネというガラクタを神格化しようと必死だが、彼らのようなヒモ男体質のタカり屋を放置していると、国民は際限なく所得を吸い上げられてしまう。

ダニにも等しい「金喰い虫」をこれ以上跋扈させぬためにも、国民には、反原発ゴロの詭弁や甘言を見抜く常識的な判断力を身につけてもらいたい。

2018年9月26日 (水)

火山すら変幻自在に操る反原発ゴロの妄想

『<広島高裁>伊方原発3号機、再稼働可能に 四電異議認める』(9/25 毎日新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180925-00000039-mai-soci
「四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町、停止中)の運転差し止めを命じた昨年12月の広島高裁仮処分決定(野々上友之裁判長=当時)を巡る異議審で、同高裁(三木昌之裁判長)は25日、四電が申し立てた異議を認め、仮処分決定を取り消した。高裁段階で初めて示された差し止め判断は9カ月で覆り、3号機は法的に再稼働が可能になった。(略)」

広島、愛媛両県の住民が伊方原発3号機の運転差し止めを求めた仮処分申請の即時抗告審において、広島高裁は、原発から約130㎞も離れた阿蘇カルデラの破壊的噴火に伴う火砕流の到達リスクという、万が一どころか、京が一や垓が一にもありえない微粒子レベルのイチャモンを理由に、同原発の運転差し止めを命じる判決を出していた。

筆者は、この荒唐無稽な判決に心底呆れ、憤ったものだが、今回の判決により、幼児レベル未満のイカれた判決がようやく覆った格好だ。

しかし、この間9ヶ月もの時間と労力を無駄にした反原発ゴロの責任は重大であり、四国電力は、彼らに対して、差し止め期間中の逸失利益や裁判費用などを請求する裁判を起こすべきだろう。
常識のない“訴訟屋”を黙らせるには、強硬手段も必要だ。

それにしても、住民側(原発アレルギーの訴訟屋ども)が訴えていた、
・火山噴火の長期予測の手法は確立しておらず、破局的噴火が起こる可能性は否定できない
・四電の実施した調査は不十分で、9万年前の阿蘇カルデラ噴火で火砕流が原発に到達していたとみるのが常識的だ
といった、一字一句すべてが妄想だらけの怪文書を読まされた裁判官の心情はいかばかりか…
さぞかし、嗤いと苦虫を噛み潰すのに必死だったのではないか?

しょっちゅう噴火している桜島や新燃岳の噴火メカニズムですら判らないのに、「9万年も前」に阿蘇カルデラが破局的噴火を起こしたかどうか、噴火したとして、遥か130㎞も先にある特定の的に火砕流が超々ピンポイントで直撃したかどうかを証明できると信じる方がどうかしている。

こんな妄想を本当に訴状に書いたのなら、原告連中は計り知れぬほど深刻なキチガイだろう。

そんなキチガイどもには、阿蘇カルデラが、今後数十年間のうちに破局的噴火を起こし、噴出した火砕流が、細胞膜を通すようなコントロールで遥か遠方の伊方原発を見事に直撃するリスクに怯えるなら、「タイガー・ウッズがフロリダで放ったティーショットがお前の頭に直撃するリスクを心配しておけ」と言っておく。

毎日新聞の記事には、「四電側は「阿蘇カルデラには大規模なマグマだまりがなく、3号機の運転期間中に破局的噴火を起こす可能性は極めて低い」と強調。さらに「9万年前の噴火でも火砕流は原発の敷地内に到達していない」とした」とあるが、精神病患者のたわ言に一年近くも付き合わされた四電の担当者が気の毒でならない。

阿蘇山と伊方原発の間には、別府・大分・臼杵・津久見といった市街地が点在しており、仮に大噴火が起きた際に噴石や火砕流の被害を蒙るのは、誰が考えてもこれらの市街地に暮らす住民の方だと言うのが常識的な考えだろう。

また、噴石や火砕流は、キチガイ原告団の妄想どおり、火口から東側方面にだけ飛び散るわけじゃないから、当然、阿蘇山から近い熊本県内の市街地にも被害を及ぶだろう。

こんなことは、地図を見れば一目瞭然であり、小学生でもすぐに解ることだが、前頭葉の腐った反原発信者どもには理解できぬらしい。

反原発のゴロツキは、エネルギー安全保障やエネルギーベストミックスという概念がまったくなく、原発を叩き潰すことだけに異様な執念を燃やす怪しい宗教にハマっている。

彼らは、“CO₂削減のため化石燃料を減らせ、原発は危険だ、再生エネ100%社会を目指せ”と大見えを切ったくせに、それが技術的に絶対不可能だと悟るや否や、化石燃料起源の石炭や天然ガスはクリーンエネルギーだから…と主張しはじめ、原発排除のためならCO₂すら身体に良いと言いかねない勢いだ。

まぁ、いつの世も、狂信者や詭弁師、詐欺師の類いは、言うことがコロコロ変わり、話の内容も矛盾だらけだから、彼らの主張をまともに聴く必要など微塵もない。

反原発派の駄々捏ねによる泊原発不稼働が、北海道内に大規模なブラックアウトを惹き起こし、数千億円もの経済被害を生じさせたが、彼らは責任追及から逃げ回るばかりで、まったく反省の色がない。

それどころか、泊が稼働していたらもっと深刻な事故が起きていたなんていう、根拠ゼロ、いや根拠マイナスの暴論をがなり立て、これから真冬を迎える北海道内の発電体制強化を全力で邪魔する始末だ。

狂信者たちは、道民の生命を危機に晒すリスクよりも、自分たちが毛嫌いする原発を凍結することを優先していると非難されても仕方あるまい。

まぁ、元々、反原発ゴロの連中は、「自分大好き、他人大嫌い」な人間嫌いが多いから、他人の命より自分の思想信条を平気で優先させても、なんの痛痒も感じないのだろう。

2018年9月24日 (月)

財政支出は成長を顕在化させる

『日銀の「出口」の先には何があるのか~地方銀行の危機は日本経済の危機』(8/24 JBPRESS 池田信夫)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53893

池田信夫のトンチンカン経済論の結論は「緊縮財政」に行き着くのがオチだが、上記コラムでも相変わらず妄想を振り撒いている。

緊縮信者たちは、20年以上前から、日本経済は財政破綻や国債の紙くず化、円の大暴落、キャピタルフライトetcに襲われ壊滅すると国民を脅かし続けてきたが、市場金利は史上稀にみる超低金利で推移し、為替ディーラーは有事の円高に怯える始末で、“アンゴルモアの大王”が襲来する気配は一向にない。
毎年大恥をかかされ続けた信者たちが、かえって気の毒になるほどだ。

さて、コラムの中で池田氏は、次のように主張している。
①日銀が長期金利をコントロールできるというのは錯覚で、国債相場の暴落で日銀や市中銀行の財務が大打撃を喰うリスクがある
②潜在成長率下落の主因は労働人口の減少であり、金融緩和ではカバーできない
③長期停滞は財政出動で脱出するしかないという反緊縮思想は、EUでは意味あるが、日本には当てはまらない
④日本の財政支出(社会保障特別会計や補正予算を含む)は2000年代以降、ほぼ一貫して増えており、日本は「反緊縮」の先進国だ
⑤財政支出で潜在成長率は上がらない。潜在成長力は民間部門の成長力だから、財政出動が終わると元に戻ってしまう。持続的に経済を成長させるには、潜在成長率を上げることが重要だ

緊縮絶対主義の“池田流詭弁術”にかかると、事実が簡単に歪められてしまうから注意が必要だ。

まず①の日銀によるイールドカーブコントロールについて、日銀は長短金利のコントロールにある程度成功しているが、現状みたいに極端すぎる低金利誘導は不要というのが筆者の意見だ。

日銀は量的緩和政策を通じて国債をもっと買取り、政府の実質債務削減に貢献しておればよい。
日銀にこの先の政策を要求するとしたら、量的緩和で政府債務を骨抜きにする間に、政府に対して、積極的な財政政策を打ち金融緩和効果を実体化するよう提言することだろう。

次に②だが、成長率低下の要因を労働人口減少といった供給サイドに求めるのは、根底から間違っている。

そもそも、“潜在成長率”なんて言葉自体が非常に怪しい概念に過ぎず、こんなものは需要量の調整で何とでもなる。
最新のハイテク工場やスーパーコンピューターも、その生産力に対価を与える「需要」がなければ、ただのゴミに過ぎない。

成長率UPに最も効果的な需要創出を毛嫌いし、生産力を無駄に遊ばせておけば、雇用の質は低下し、雇用の口も減らざるを得ないのは必然であろう。

労働人口の多寡に拘る周回遅れのバカ者は、労働生産性や付加価値の向上を前近代的な人海戦術で実現できるとでも思っているのか

また、③の反緊縮思想(=積極財政主義)は、EU以上に我が国に当てはまるのは子供でも解る。
バブル崩壊以降平成9年辺りまで日本経済が成長し続けられたのは、紛れもなく公共投資をはじめとする財政支出の伸びによるものであったし、その後に蔓延した緊縮財政下で日本経済が沈滞を余儀なくされた間に、一時的に成長できたのは、小渕政権や麻生政権、鳩山政権、安倍政権(初期限定)に財政支出を増やした時だけ、という結果がすべてを物語っている。

民間企業は、口先では政府の無駄遣い云々と愚痴をこぼすくせに、いざ政府投資(財政支出)がなされると、小躍りしてビジネスチャンスの回収に走り回っているではないか。

構造改革だ、人づくり革命だと、いくらきれいごとを言っても、現実の経済がピクリとも動かない。
消費や投資を誘発するのに、言葉や理念の力だけではあまりにも弱すぎる。

「経済」の真の意味やメカニズムを理解している者なら、経済活動を活性化するために何が必要か、たちどころに解るはずだが、素人の池田氏には難しすぎるのか…

次いで④の日本の財政は反緊縮だという妄想は、新聞社説をライバル視するバカブロガー(兼ポエマー)もよく唱えているが、国債費を除く政策経費や社会保障費の推移を見れば、我が国の財政運営は間違いなく「緊縮主義」であり、それこそが、先進国で唯一の低成長国に甘んじてきた醜態の最大の原因だ。
(参照先)
http://ecodb.net/country/JP/imf_ggrx.html
https://www.nikkei.com/edit/interactive/budget2015/

誰の懐も傷めない財政支出を危険視するあまり、実体経済で行われる経済活動の食料や血流となるべき資金(所得やうりあげに直結する貨幣)が不足し、需要の停滞を招いたことが、雇用の質を悪化させ、ひいては成長率の低下を惹き起こしていることに気づこうとしないジャンク論者に経済を語る資格はない。

最後に⑤の「財政支出で潜在成長率は上がらない」というのは、経済を知らぬ池田氏の妄言だ。

財政支出は、家計や企業へ所得や売上・収益という“果実”を直接的に与える最高の経済政策だから、潜在成長率どころか「顕在成長率」を間違いなく上げることができる。

80年代後半から90年代初頭に潜在成長率が4~5%にも達していたのは、積極的な財政支出に裏打ちされた民間経済が競って投資や消費を増やし続けたことで、生産資本の稼働率が上がったことによるものだ。

池田氏は、「財政出動が終わると、(民間部門の)成長率は元に戻ってしまう」と、暗に財政支出の成長率引き上げ効果を認める発言をして墓穴を掘っているが、そもそも、財政支出を止める必要など微塵もないし、国家や政府が存続する限り財政支出が無くなることなどあり得ないから、財出を減らす前提で経済を語ること自体がどうかしている。

緊縮信者の連中は、よく「財出を止めた途端に経済が停滞するなら、財出の意味がない」なんて惚けたことをぬかすが、財出を止めるということは呼吸を止めるのと同じ自殺行為だから、そんなバカげた条件を出すのは、自らの低能ぶりを晒すだけだろう。

ついでにもう一つ池田氏の妄想を指摘しておく。
彼は、「(我が国の潜在成長率低下の)大きな原因は、日銀の論文も指摘しているように金融仲介機能の劣化だと考えられる。これは今、欧米で起こっている現象と似ている。債務危機によって銀行が融資に臆病になり、リスクを取らないで国債を買うようになったのだ。企業も銀行融資の引き上げでつぶれることを恐れ、「内部留保」を積み上げるようになった」と騙っているが、それは二重に間違っている。

一つは、金融機関は融資に臆病になどなっていないという点だ。

ここ7~8年の貸出態度判断DIを見ても、DI(「緩い」-「厳しい」)は大きくプラスを記録し、大企業と中小企業とのポイント差もほぼないくらい融資に積極的な姿勢を示している。
(参照先) http://jp.gdfreak.com/public/detail/jp010501005000000010/9

世の中には、「銀行は決算書や担保ばかり見て、うちの事業を評価してくれない」と文句を言う経営者も絶えないが、これだけ融資が容易で超低金利下の環境で借りられないような財務不良先は、恐らくバブル期でも借りられまい。
銀行に文句をつける前に、自らの事業計画が評価に値するようエビデンスを揃える努力をすることだ。

もう一つは、企業が銀行融資の引き上げでつぶれることを恐れて内部留保を積み上げているという部分だ。

現状、内部留保を積み上げられるほど恵まれているのは、ごく一部の大企業や元々無借金経営を続けていた優良企業のみで、そういった企業は、そもそも銀行融資なんて頼っていないから、融資引上げ云々以前の話だ。

内部留保蓄積に専念できるほどの企業なら、銀行は土下座してでも借りて欲しいくらいだから、融資引上げなどあり得ない。

池田氏は、あちこちで独自の経済論を騙っているが、もう少し実体経済のリアルな動きを勉強すべきだろう。

2018年9月22日 (土)

消費税廃止を訴えないでどうする

『自動車業界団体が政府・与党に減税要求 消費増税にらみ』(9/14 NHK NEWSWEB)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180914/k10011629181000.html
「来年度の税制改正で、自動車メーカーの業界団体は、政府・与党に対し、「自動車税」の引き下げなど自動車に関わる税金を大幅に減税するよう要望する方針を固めました。消費増税に伴う販売の落ち込みなどを踏まえた要望ですが、税務当局は否定的で、税制改正の大きな焦点となる見通しです。(略)
車を持つ人が、毎年課税される「自動車税」を、来年10月の新車から「軽自動車税」並みの水準に引き下げることや、車検の際に課税される「自動車重量税」について、一時的に上乗せしている税率を廃止するよう求めています。
また、来年10月以降、「自動車取得税」の代わりに導入される予定の、燃費に応じて課税される新たな制度でも税負担の軽減を要望しています。(略)
ただ、財務省と総務省は、代わりの財源がない中での減税には否定的で、年末に向けた税制改正議論の大きな焦点となる見通しです。(略)」

自動車に掛かる自動車税などの諸税やガソリン・軽油税などの引き下げに反対する庶民はおるまい。

特に、自動車税は、軽自動車(年額18,000円)と他の普通乗用車(年額29,500円~)との差が大き過ぎ、ヴィッツやマーチあたりのコンパクトカーユーザーの不満は大きいのではないか。
車種によっては200万円以上する軽自動車も珍しくないのに、どうして120万円程度から買えるコンパクトカーに高い税金が課せられるのかと。

日本自動車工業会やJAFなどの自動車業界は、毎年、自動車関連税の減税や税率軽減を提起しているが、エコカー減税以外、大した成果を上げていない。
なぜなら、NHKが“消費増税に伴う販売の落ち込みなどを踏まえた要望”と報じているとおり、そもそも業界の態度が“消費税増税ありき”で、増税を前提とした弱腰の姿勢にしか見えないからだろう。

増税による個人消費の落ち込みが自動車販売減少につながるのを本気で懸念するなら、我が国最強の業界団体たる自工会(自動車7社の営業利益は4兆5千億円にもなる!)なら、政官界にいくらでもゴリ押しが利くはずだし、業界で多数受け入れている財務省や経産省の天下り組のコネを使って根回しすればよいではないか。

昨年の国内内自動車販売台数(バス・トラック含む)は518万台と、ボトム期(460万台/2010年)より回復しつつあるが、ピーク期(780万台/1990年)と比べて4割近くも落ち込んでいる。

しかも、前回の消費増税の時には、国内販売台数が529万台→493万台へ7%もの大幅減少に見舞われており、来秋の増税を指を咥えたまま看過すれば、再度500万台割れの悪夢に魘される羽目になるだろう。

増税ショックは、何も自動車ユーザーだけを襲うわけではない。
増税分だけあらゆる消費支出枠が削られ、それらが連関し合い、自動車購入に割ける消費枠を減らし、新車購入や乗り換えを諦めざるを得ないユーザーが増える。

とあるデータによると、新車の購入平均価格(軽自動車を除く)は298万円だそうだから、消費税率が8%→10%へUPすることにより単純計算で6万円近く負担が増える。
よって、年間3~4万円の自動車税率を少々弄っても、ユーザーはイニシャルコストが大幅UPすることに尻込みし、新車購入を躊躇うだろう。

自工会は、不当に重すぎる自動車諸税に軽減を求めるのは良いが、同時に消費税の廃止や減税をもっと強く訴えるべきだ。

「足枷の錘が増すから、もっと旨い肉を食わせろ」ではなく、「まず足枷を外せ。そして、もっと旨い肉とデザートを食わせろ」と訴えねばならない。

9月には、労働者所得に係る統計の不備や恣意的なデータ操作が明らかになり、国内の消費の実態は、政府の大本営発表より遥かに衰えていることが判明した。

「(全国百貨店売上の)7月の大幅な減少の主因は日本在住者の消費減少である。百貨店売上高から免税売り上げを引いた実質国内売り上げは7.3%の減と大幅なマイナスだった。6月は1.2%のプラスだったが、その前の5月は4.0%のマイナスで、国内消費は低迷し続けているというのが実態だ(現代ビジネスより)」との指摘のとおり、近年、インバウンドの消費力減退に加えて、国内消費の落ち込みが鮮明になりつつある。
【参照先】https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57500?page=2

百貨店のみならず、スーパーでの日常消費も衰弱気味であり、日本チェーンストア協会のデータを確認すると、ここ10年の加盟店総販売額は、2009年/6兆3,498億円→2018年/6兆3,148億円と、増えるどころか0.6%減少する始末だ。
途中で東日本大震災があったとはいえ、一昔前より消費額が減っているなんて普通ならあり得ない。

アベノミクス効果が散々喧伝されてきたここ4~5年の推移を見ても、やはり販売額は増えていない。
【参照先】https://www.jcsa.gr.jp/public/data/tokei_H30_1_6.pdf

こうした長期にわたる消費不調を見るにつけ、緊縮財政や消費増税の威力を思い知らされるが、緊縮信者や反積極財政派のバカどもは、惨憺たる現実を受け容れるのを頑なに拒否し続けている。

いくら消費が落ち込んでも、“台風のせいだ~、猛暑のせいだ~、大雪のせいだ~”と耳を塞ぎ、聖域なき歳出改革により無慈悲な予算カットが横行しても、“歳出規模は過去最大だ~、公共事業のやりすぎで財政破綻する~”と眼を背けてきた。

一歩も部屋から外に出ず、現実社会を知らぬ妄想肥大気味のひきニートポエマーには理解できぬと思うが、消費者の所得不足感は相当に逼迫しており、これ以上の税率引き上げは消費の大減退を発生させ、経済活動に強烈な冷や水を浴びせることになるだろう。
税率UPから2~3年後にGDP500兆円割れを惹き起こしても不思議ではない。

危険な崖や落とし穴の存在を警告する道路看板がわざわざ明示されているのに、役に立ちそうにない安全装備を重ね着し、待ち受けるリスクに向かって猛進する愚か者につける薬はないが、何の罪もない反増税派や積極財政派の正当な訴えが掻き消されぬよう、今後も積極財政金融政策と消費税廃止を強く訴えていきたい。

2018年9月21日 (金)

反原発ゴロによる議論の圧殺

9月19日に北海道電力から、地震後に停止した苫東厚真火力の3基のうち出力35万kWの1号機の復旧完了と、企業や一般家庭への節電要請解除の発表があった。
これを受けて、「北海道、復活」とか、「もう電気は足りてるから、原発再稼働なんて必要ない(# ゚Д゚)」と早合点する連中もいる。

北電の資料によると、苫東厚真1号機復旧後の需給見通しについて、地震前ピーク需要の383万kwをかろうじて満たす供給量(391万kw~Max431万kw)を何とか確保できたが、「なお、火力発電所や京極発電所の大型電源のトラブル停止等、万が一の事態が生じた場合には、需給バランスの安定を図るため、あらためて節電のあり方を含めて検討させていただきます」と釘を刺しているではないか。
【参照先】http://www.hepco.co.jp/pdf/18091801.pdf

発電供給構成の中身を見ても、バイオマスなどの再生エネや自家発電という安定性に欠ける三軍選手や北本連系という他社からの借り物頼みで、北電プロパーの電源と呼べるのは火力と水力合わせて331万kwしかない。

むろん、これから苫東厚真の2号機と4号機の稼働が見込まれ130万kwの発電供給量が追加で確保できる見通し(※3号機は2005年に廃止)だが、これらとポンコツ選手や借り物選手を合わせても、ようやく真冬の発電ピークに対応できるかどうかというギリギリの綱渡りが続く。

反原発ゴロは、泊原発の老朽化云々としきりに騒ぐが、最も古いものでも平成元年稼働の泊と比べて、苫東厚真の1号機は昭和55年、2号機は昭和60年とかなり老朽化している。

また、他の火力発電所も砂川3号機昭和52年、奈井江1号機昭和43年、伊達1号機昭和53年と、いずれ劣らぬベテラン揃いで、発電の現場では24時間体制で、多発する故障や補修と闘い、廃止一歩手前の老体に鞭を打ち、いつ大事故が起きないかと冷や汗をかきながら、必死に電力の安定供給に努めているのが実状だろう。

北電が保有する主な火力発電所12カ所のうち、運転年数30年超のものが10カ所を占めるという、まさに薄氷を踏むようなギリギリの発電体制を余儀なくされており、どこかの発電所が緊急停止でも起こせば、たちまちブラックアウトの再来に見舞われても不思議ではない。

そもそも、原発施設の堅牢さは火力発電所とは比較にならぬから、運転年数が新しく、地震や自然災害に対する耐久性能も高い原発を再稼働させるのは、非常に適切かつ合理性が認められる。

泊原発の発電設備容量は合計207万kWで北海道内の電力需要の約40%を賄うことができる。
これを速やかに再稼働させれば、真冬のピーク期でもブラックアウトのリスクに怯える必要がなくなり、北海道の観光業界を苦しめている風評被害も一掃できるだろう。

何より、泊を稼働させている間に老朽化した他の火力発電所をオーバーホールする十分な時間とカネが生まれるから、今後の将来を見越した北海道内の発電体制の再構築に多大な貢献ができるのではないか。

だが、現実には、地上波のTVを中心に、司会からコメンテーターまで一様にブラックアウト発生の全責任を北電に無理矢理押し付けようと必死で、「原発再稼働」の一言を口に出すのさえ憚られる空気が蔓延している。
まさに、言論封殺と言葉狩りが横行する「野蛮で攻撃的な報道の横暴」だ。

先日も、北海道内の水産加工会社の経営者と電話する機会があったが、彼は、「今度の停電で倉庫の冷凍物がやられて滅茶苦茶になった。被害は数百万円になるかも…」と嘆息を漏らし、その後、電話口にも拘らず急に小声になり、「こんなことを言うと怒られるかもしれないが、本音を言うと、そろそろ原発を動かしてもらいたい。こんなこと(※大停電)がもう一度起きたら、うちは倒産する。再生エネの賦課金のせいで前から電気料金も高いし困ってるんだ」と漏らしていた。

社長なんだから、誰に遠慮することなく堂々と本音を言えばよいのにと苦笑いしたが、社長たる者が周囲の社員に話を聞かれるのすら憚られるほど、原発の話がタブー視されるのは尋常じゃない。

反原発ゴロが世論を制圧する社会では、原発再稼働の言葉を発するのも勇気が要るが、ちょっと突けば本音が聞けるものだ。

『大停電に関する北海道民のご意見①』(9/19 アゴラ編集部)
http://agora-web.jp/archives/2034786.html
「“日本初のブラックアウト”を体験された北海道民の皆様の率直な思いをお尋ねしたところ、数人の方からご意見を投稿いただきました。いずれも現場にいた方ならではの切実な思いを綴っていただきました。マスコミ報道では伝わらない「声なき声」がそこにありました。(略)」

上記サイトには、航空業界勤務の島田さん(男性:仮名)という男性からの意見が紹介されている。
「現在子供2人の4人家族です。多分、ほとんどの道民が心配しているのは冬同じ事が起きたらどうするか?と言うことです。職場でもその話でいっぱいで、対策を皆で考えています。今はとにかく、節電に努める毎日です。
本州の人は北海道の冬を理解するのは難しいとは思います。信じて貰えないかも知れませんが、少し前の冬、アイスバーン状態になった駐機場に止めてある大型旅客機が、風に煽られ朝見たら180度反転してた事がありました。北海道の冬は何もかもが凍り、時に信じられない事が起きます。ある人が、2、3日電気がなくても住めなくなるよりましだと言ったそうですが、北海道の冬はその2、3日で人が死にます。住む住めない所の話ではありません。(略)
本当に切実です。小さい子供達もいます。震える姿を想像をしたくありません。凍死なんかで子供達を失いたくありません。ジャーナリスト方々次第で、もしかしたら我々は死ぬかもしれない、生かされるかもしれない、、大袈裟かもしれませんが、そんな現状のような気がします。」

島田氏は、投稿の後段で次のように主張している。
・期間限定的な運用で構わないから原発を動かして頂きたい
・道民の誰もが思っている事なのに、テレビでは原発の是非に触れようとしない。北海道のテレビ局もそうだ。
・せめて、あらゆる選択肢をテーブルの上に並べて議論してもらいたい。議論すら出来ない現状では死んでも死にきれない

恐らく彼は、真冬のブラックアウトを危惧し、原発の補助的運用を訴える折衷案の支持者と思われるが、彼みたいな常識的で穏当な意見すら勇気を振り絞らぬと声に出せないほど、いまの言論空間は、反原発ゴロによる検閲が横行し、自由度を完全に失っている。

自分たちが信奉する偏った思想にとって都合の悪い事実を数の暴力で隠ぺいするのは、知性と理性を兼ね備えた大人のする態度ではない。

反原発派の連中は、前代未聞のブラックアウトを惹き起こした事実と向き合い、自らの責任をしっかりと認識したうえで、冷静かつ合理的な議論を行うべきだ。

2018年9月20日 (木)

バラマキよ永遠に

『自民党総裁選から見えてくる、日本経済のとても悲しい未来』(8/31 DIAMOND Online 岸博幸 慶応大大学院メディアデザイン研究科教授)
https://diamond.jp/articles/-/178634?page=1
「自民党総裁選は安倍晋三首相と石破茂氏の一騎打ちとなりましたが、安倍首相の圧勝となる可能性が高く、両者による討論会も最低限しか行なわれないようで、つまらない総裁選になりつつあります。(略)」

開票前から結果の明らかな選挙ほどつまらぬものはない。
自民党総裁選は本日投開票されるが、石破氏の勝利を予想する者は誰もおるまい。

上記コラムで岸氏は、いかにも改革かぶれの緊縮信者らしい見解を述べている。

石破氏に対しては、日本創成会議、地方創生機構、経済金融総合対応会議などの会議体設置を訴えるのみで改革に邁進する具体的な政策がまったく見えない、と批判している。

一方、安倍首相に対しては、憲法改正に本腰を入れるため公明党の協力が必要で、来春の統一地方選で公明党を勝たせるために地方票取り込みを狙って大規模なバラマキをやりかねない、と危惧している。

政権奪取当初ならいざ知らず、二年目以降の安倍政権は、政策経費は髪の毛ほどの微増に抑制、補正予算は毎年縮減といった具合に、聖域なき歳出カットの御旗の下で「緊縮的財政運営」に終始しており、地方への大規模なバラマキなんてやるはずがない。

緊縮信者の濁った眼には、安倍政権が“積極財政派”に映るようだが、事実誤認も甚だしい。

また、安倍首相が本気で憲法改正を発議するのではと懸念しているようだが、政権発足後6年近くも経ち、その間、公明党や維新などを含め、ほぼ改憲勢力を維持してきたにもかかわらず、発議はおろか、まともな議論すらやってこなかったのだから、この先数ヶ月で事態が急に動くとは到底思えない。

しかも、来年は統一地方選、新天皇の即位、参院選、消費増税と政治的ビッグイベントが目白押しであり、改憲の機運やタイミングを計るには都合が悪い。
恐らく安倍ちゃんは、こうした行事を言い訳にして改憲をはぐらかし続けるだろう。

さて、今回の岸氏のコラムを読んで気になったのは、「年末の予算編成でバラマキを行なうのは、もちろん来年10月の消費税再増税に伴う景気の落ち込みを防ぐ観点からも、必要ではあります」、「財政出動による景気浮揚の効果はせいぜい1年半くらいしか続かず」という記述だ。

つまり、彼のようなガチガチの緊縮信者であっても、財政政策の経済効果を少なくとも“短期的”には認めざるを得ないという点だ。

これまた緊縮石頭で有名な池田信夫氏も、別のコラムで、「たとえば政府が瓶に1億円を入れて深い穴の底に埋めると、GDPは1億円ふえます。企業がこれを掘り出す人をやとうと、彼らの給料も出るのでGDPは1億円以上ふえるでしょう。これを乗数効果といいます。むしろ景気回復のためだけなら、むだづかいのほうがいいのです。(略)」と、財政政策が乗数効果を伴い景気回復に役立つことを(嫌々ながら)認めている。
【参照先】http://agora-web.jp/archives/2029110.html

重度の緊縮信者を以ってしても、景気回復のスピード感で財政政策に勝るものはないと平伏せざるを得ないのが現実だが、彼らの負け惜しみが真価を発揮するのはこの後だ。

“財政危機の日本がバラマキを永遠に続けることはできない。金利が上がり、インフレになるからだ”とお決まりの脅し文句が飛んでくる。
だが、幼稚な脅迫文はすでに散々論破されており、もはや何の迫力もない。

我が国の国債は、大半が自国通貨建ての内国債で、かつ、所有者も国内機関で占められている。
また、発行額の4割以上を事実上の政府機関である日銀が保有しており、実質債務額はその分だけレスされる。

そもそも、十分な生産能力と通貨発行権という大権を有する近代国家であれば、自国通貨建て債務の返済に頭を悩ます必要などない。

よって、日本が財政危機というフレーズはまったく誤りであり、いまだにこうした言葉を使うのは、現実逃避を繰り返す経済素人だと断じてよい。

さらに、金利高騰やインフレに対する懸念だが、これは単なる杞憂だ。

実体経済の動きに疎い連中は、「バラマキ=金利高騰」だと騒ぎ立てるが、コンロにやかんをかけるとすぐに沸騰するかのように、勝手に公式化し、勘違いしていないか?

経済の動きは複雑怪奇であり、“コーヒーに砂糖を入れると甘くなる”ような訳には行かない。

なるほど、家庭用の小さなやかんの水なら、数分のうちに沸騰するだろうが、ドラム缶やプールの水、石油タンクレベルの膨大な量の水は、ちょっとばかりの熱エネルギーでは、到底沸騰させられない。

長引くデフレ不況下で、家計にしろ、企業にしろ、預金超過の量は膨大になる。

家計の金融資産は1,900兆円に迫り債務を除いた純資産は1,600兆円近くにもなる。
また、日本企業全体の借入残高は600兆円近かったピーク時より3割程度もダウンし、逆に現預金残高は200兆円超え、利益剰余金は400兆円超えと何れも過去最高を記録するなど、手元資金は有り余っている。

これは、国内銀行の預貸差が290兆円近くにも増え続けている(カウント外の郵貯、農協、信託、労金などを加味すれば、差額はさらに増える)のを見ても明らかで、世は空前のカネ余り現象の様相を呈している。
これは、とりもなおさず“巨額の貸出需要(需資)不足”を意味しており、財政政策で毎年十数兆円程度をバラまいたところで、急激に金利が上昇するような環境にはない。

“バラマキ→即、金利高騰”と怯えるのは、頭でっかちな妄想家の早合点に過ぎず、少々多目に資金を撒いても、銀行の融資金利が1%から5%とか10%に急騰する訳がなかろう。

バラマキで景気が良くなれば、実体経済を巡る資金の流れも良くなり、資金循環のスピードも上がるから、企業の手元流動性は潤沢になり、運転資金需要は思ったほど増えないと見込まれ、金利上昇のスピードはマイルド化するから、急激な金利高騰やコストプッシュ型のインフレは考えづらい。

ついでに、「バラマキは永遠に続けられない」という緊縮バカの決まり文句のアホらしさも指摘しておく。

財政支出は、実体経済活動のエネルギーやパワーの源泉となる「所得や売上に直結するおカネ」を産み出す経済の源流であり、これを堰き止めるのは「文明社会の放棄」にも等しい大愚行だと言える。

緊縮信者は新自由主義者の連中は、民間にあるマネーだけで経済成長できると勘違いしているが、貨幣を創造できない民間経済主体同士の商取引をいくら繰り返しても、世の中にある貨幣の総量(=所得や売上に直結する貨幣の量)は増えないから、やがて、カネの奪い合いと富の偏在に苦しむことになるだろう。

バラマキの経済効果が一年あるいは一年半もつなら、バラマキを100年続ければ100~150年経済が活性化されるはずだ。
つまり、バラマキをやり続けるだけ経済効果が持続するのだから、何も無理やり止める必要などない。

格好つけてバラマキを止めデフレ不況に苦しむよりも、間断なきバラマキと聖域なき財政支出を続け、経済が活況を呈する好環境下で、生産性UPや技術革新といった必要な改革に取り組む方が、社会的ダメージは遥かに軽微だし、改革の成果も出やすいだろう。

家屋を修理するなら、荒天の闇夜の最中よりも、たとえ猛暑であっても陽の高いうちにやる方が、はるかに楽なはずだ。

2018年9月19日 (水)

リスク論を感情で騙る反原発ゴロ

『みなかみ町:町長自動失職前田氏 最後まで反省や謝罪なく』(9/18 毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20180919/k00/00m/040/086000c
「セクハラ問題が浮上している群馬県みなかみ町の前田善成町長(51)に対し、町議会は18日、辞職ではなく全会一致で失職を突きつけた。セクハラ問題の発覚から4カ月半。前田氏からはセクハラ問題についての反省や謝罪の言葉は最後まで聞かれなかった。(略)」

件のセクハラ町長というよりも、「卑しい痴漢野郎」と呼ぶべきバカ者がようやく失職したようだ。

この事件は、今年4月18日に群馬県みなかみ町内で開かれた団体の送別会に参加した前田氏が、トイレから出てきた団体職員の女性(前田氏の娘と同じくらいの年齢)に無理矢理抱き着きキスをしたとして被害者の女性から訴えられたもので、こともあろうか、この痴漢野郎は事実関係を認める発言をしておきながら、反省の色すら見せず、逆に、女性に対し新聞への謝罪広告掲載や損害賠償を求める訴えを起こしたというのだから、呆れ果てて開いた口が塞がらない。

言い逃れできない証拠を眼前に突き付けられても、自らの行為がもたらした落ち度が公然の事実となっても、都合の悪い事は一切認めようとしない卑怯者は後を絶たない。

前田氏の醜態ぶりを見ると、前代未聞のブラックアウトを惹き起こしておきながら反省も謝罪の言葉も一切なく、北海道電力にすべての責任を擦り付けようとする反原発のゴロツキ連中と瓜二つだ。

原発アレルギー患者という生き物(だいたい緊縮主義者と“≒”なのだが…)には、理性もなく、国家全体を俯瞰する視点もない。

彼らは、自分が好まぬ“特定のリスク”をこの世から根絶やしにせねば気が済まないという「差別主義者」や「弾圧主義者」であり、理性的な議論を嫌う。

彼らが推す再生エネルギーの脆弱性や不安定さ、自然環境に及ぼす悪影響などのデメリットから目を背け、自分たちが忌み嫌う原発の安全性や電力安定供給性を認めたくないばかりに、「原発=リスクの塊」という事実無根かつ根拠ゼロのレッテル貼りをし、世論を総動員して言論封殺するしか打つ手がない。

合理性や論理性に劣るがゆえに、最後は暴力的なポリティカル・コレクトネスを振りかざして周囲を威圧するしかない未開の野蛮人そのものだ。

そんな野蛮人のひとりがイキって創作した“KYな汚物”が、いわれなき風評被害に苦しむ福島の方々の怒りを買い撤去された。

『防護服着た像、福島市が撤去へ 「賛否分かれ設置困難」』(8/28 朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASL8X4SLSL8XUTIL01R.html?ref=yahoo
「東京電力福島第一原発事故を受けて制作され、今月初めに福島市内に展示された子どもの像「サン・チャイルド」について、福島市の木幡浩市長は28日、撤去すると発表した。「賛否が分かれる作品を『復興の象徴』として設置し続けるのは困難」と述べた。(略)
市が18~27日に実施したアンケートでは訪れた110人中、移設・撤去を求める意見が75人、存続が22人だったという。(略)」

子供をダシに使うのは、エセ平和主義者気取りの反原発ゴロの常套句だが、子供に厳つい防護服を着せ、さも放射能汚染の危険性を煽るような虚像は、放射能被害など微塵もない福島市内に飾るモニュメントとしてまったく相応しくないことくらい一般常識で解るはずだ。

その程度の常識すらないのが、原発を敵視するゴロツキの教養レベルであり、人品の卑しさが滲み出ている。

作者のヤノベケンジ氏は、自身のHPで一連の事態を釈明している。
だが、型通りの謝罪文はあるものの、自分が反原発活動に目覚めた経緯を長々と謳い、防護服やガイガーカウンターといった「原発=放射能リスク」をいたずらに強調するアイテムを用いて根拠不明なレッテル貼りを意図した醜い行為を正当化しようとする痛々しい言い訳ばかりが並び、反省の色がまったく見受けられない。
【参照先】http://www.yanobe.com/

福島第一原発事故発生当初こそ、現場に近づくには厳しい規制が課され、皆が仰々しい防護服を着せられていたが、数ヶ月もすると、現場取材に行くマスコミは一様に防護服を脱ぎ、普通の格好をして原発施設内や周辺をうろついていたではないか?

また、福島第一原発に近い浪江町や南相馬市でも、野生のイノシシや猿が以前の10倍以上も捕獲されたとの記録もあるし、野生化した牛が数を増やして元気に草を食む様子も確認されている。

原発アレルギー患者の妄想どおりなら、事故現場となった浪江町内は市の街と化して然るべきだが、事実は見てのとおりで、動物たちの逞しい姿からは放射能の影響など微塵も確認できないではないか?

放射能バカのゴロツキどもは、自分の脳内という狭小な世界から外界に出て、事実と現実をじっくり見つめ直すべきだ。
妄想に溺れるのは勝手だが、野良電波や違法電波を外に向けて堂々と発信するのは止めてもらいたい。

原発に限らないが、この世に存在するあらゆるものにはリスクはつきもので、完全にゼロ化するのは絶対に不可能だ。

昨年我が国では自動車事故による死者は3,694名にもなり、世界中で飛行機事故は過去十年間の平均で26.6件発生し546.3人ずつの死者を出している。
また、2016年の大学病院や国立病院機構で起きた医療事故は3,428件あり、うち死亡事例は281件にもなる。

これだけ多数の事故や死者を出しておきながら、「自動車や飛行機の使用を止めろ、医者を監獄に入れろ」という声が上がらないのは、それらがもたらす社会的便益の大きさに皆が相応の経緯を払っているからだろう。

原発の事故リスクはこれらと比べて著しく低く、ほぼノーリスクと言っても差し支えないが、病的な原発アレルギー患者からいわれなき誹謗中傷を受け、世界で最も危険な破壊装置であるかのようなレッテルを貼られている。

だが、原発が社会生活や産業基盤の維持に欠かせない電力の安定供給を、数十年の長きに亘り続けてきた実績を推して、社会に与えた便益は自動車や飛行機、医療に引けを取らぬくらい大きなものだから、国民は原発やその稼働に携わってきた方々に対して謝意を表し、きちんとした敬意を払うべきだ。

リスクに怯え、リスクから逃げ回るのは、禁断の地の入り口に結界を貼り祈祷と生贄を捧げる未開の野蛮人か猿の所業であり、科学技術を以って明日を切り開こうとする先進国たる国家に暮らす国民の態度ではない。

筆者は、福島や福島第一原発を“フクシマ”や“フクイチ”と呼ぶことを忌み嫌う。

そうした軽率で心ない言い回しを安易に使うのは、福島を放射能汚染されたか土地であるかのように蔑視し、醜悪な差別や偏見を助長することにつながる。

今回の北海道胆振東部地震で起きたブラックアウトという大事故の再来を防ぐためには、北海道のみならず、全国的な電力供給体制の整備を理性的に論じなければならない。

なにせ、事故後の北電の発電構成には、北本連系による本州方面からの電力供給が組みこまれており、仮に本州で一時的な電力不足が発生すれば、北海道内で再度ブラックアウトが起きる事態に直結してしまう。

大規模リスクを防ぐ基本中の基本は、「分散による最適なポートフォリオ」を確立することである。

エネルギー政策であれば、火力(LNG・石油・石炭)と原発、水力、再生エネによるバランスの取れたエネルギーミックスを実現することが何より重要であり、東日本大震災以前の我が国のエネルギー構成は、これが高次元で具現化され理想的な状態だった。

しかし、反原発派の煽情的な放射能リスクに踊らされた国民が熱狂的にゴロツキどもを支持し、全原発の稼働を止めたため、エネルギー構成は極めて歪で不格好に変貌し、安全保障リスクは急激に高まっている。

さらに、原発全廃により増える化石燃料費は年間4.5兆円程度と推計されるから、この8年間で35~40兆円もの富が無駄に流出してしまったが、ゴロツキどもはこうした大失態にも知らぬ顔をし、原発稼働に反対し続けるなど、その態度は無責任極まりない。

エネルギー政策における原発稼働は、即効性と確実性を兼ね備えている点で、経済政策における財政政策の役割と共通するところがあるものの、狂信的な反原発論者や緊縮主義者の抵抗や妨害に遭い、日陰者扱いされているのは、我が国にとって大いなる損失である。

祈祷や念仏は、病人の治療に何の効果もないばかりか、症状を悪化させ重篤化するだけだ。
狂信者どもは、一刻も早く非科学的な迷信や妄信と手を切り、目の前にある現実や事実を直視すべきではないか。

2018年9月18日 (火)

原発再稼働は必然〜他人の不幸につけ込もうとする反原発ゴロの醜態

『地震の農林水産被害397億円 林地崩壊や漁港損壊』(9/17 北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/228988
「道は16日、胆振東部地震による1次産業被害について、現時点で約397億円に上ると明らかにした。内訳は、林業が胆振管内厚真、安平、むかわの3町の林地崩壊などで273億円、農業が厚真町の農地への土砂堆積などで114億円、水産業が漁港損壊で10億円。今後、畜舎の損壊や大規模停電による冷凍水産物などの被害の詳細が判明する予定で、金額はさらに膨らむ見通しだ。
 道は、宿泊予約のキャンセルに飲食、交通費を含めた観光消費影響額が292億円になるとの推計を発表している。1次産業を合わせた産業被害額は、現時点で689億円に達した。
 林業被害は、林地の大規模崩壊が225億円、林道損壊が48億円。このほかキノコ生産で死滅や菌床の傷みが発生している。
 農業被害は、土砂堆積や用排水路の損壊で93億円。停電による搾乳への支障や乳業メーカーの受け入れ停止で21億円。水産業では漁港損壊や冷凍品に加え、養殖施設でも被害が出ている。商工業は調査中。」

北海道胆振東部地震に伴い、反原発思想が惹き起こしたブラックアウトという“大人災”による損害は現時点で700億円近くにも及ぶ。

今回の大停電を「たった1~2日の停電くらいで」と軽く見るバカ者もいるが、現実は惨憺たるありさまだ。
社会の仕組みを知らぬ引きニートには解らぬかもしれぬが、実体経済やリアルな社会生活の運営を支える膨大な生産・流通機構は電気やエネルギーの供給なくして成り立たないという現実にきちんと向き合うべきだ。

「たった1~2日の停電」とやらが、700億円もの大損害を生み、調査中の商工業関連の被害額が判明すれば、全体の損害額は2,000億円近くまで膨れ上がるだろう。

これだけの被害を出しておきながら、いまだにネット上では、「今回の停電を機に原発再稼働派が跋扈している!」、「泊原発で事故が確認されていないのは“不幸中の幸い”と言うべき」云々と吐き散らかすクズが散見される。

クズどもには、「見苦しい言い訳や詭弁は聞き飽きた。現実を直視し、自らの過ちを認め、起きてしまった被害に対しておとなしく謝罪と賠償をしろ!」と言っておく。
この手に詭弁師たちに“good loserたれ”とまでは期待しないが、せめて“silent loser”として隅っこで黙っていろと忠告しておきたい。

北海道電力は、緊急停止中の苫東厚真火力発電所の全3基のうち、1号機を18日中に、2号機を月内に稼働すると発表(残りの4号機は11月以降)し、ピーク期となる冬期間の発電供給量確保に何とか目途を付けた。

しかし、その実態は、泊原発より10~20年以上も老朽化したおんぼろ火力発電所と、北本連系線による本州からの送電に依存したキッツキツの綱渡りにも似た発電体制であり、いつ事故が起きても不思議じゃない。
あたかも、“肘と肩と腰に爆弾を抱えたロートル投手陣”と“他球団から借りた外人部隊”で構成された弱小寄せ集めチームで真夏の死のロードを戦うようなものだろう。

反原発ゴロの連中は、“苫東厚真の復旧で必要な電力は確保できた、泊再稼働なんて不要”と目尻を釣り上げてキーキー騒ぐだろうが、外気温がマイナス10~30℃にも下がり、真冬日が当たり前の北海道の冬を舐めていると痛い目に遭う。

北海道内の暖房機器は、電気が必須のFF式暖房(ファンヒーター)が主流で、本州みたいにポータブル石油ストーブはほとんど普及していないから、いざ停電となると、速攻で暖房機能が停止してしまう。

健康な人なら布団を被ってやり過ごせるかもしれないが、健康を害した人や高齢者はそうもいかない。
大量の凍死者や健康悪化による二次的な死者は想像を絶する規模になるだろう。
本州みたいにカイロで何とかなると高を括っているとしたら、思い違いも甚だしいと警告しておく。

おまけに、室内の暖房が止まったまま一晩経過すると水道管が破裂し、あちこちで断水が多発するだろう。(※地震や停電のゴタゴタで水道管の水抜きを忘れる人も多いと思われる)

また、今回の大停電でも石油の汲み上げポンプが動かず、石油タンカーから港への陸揚げが不能となり、北海道内のガソリン需給が一時的に逼迫し、物流トラックが機能不全に陥り大混乱が生じた。

これと同じことが真冬に起きると、道路や施設、駐車場などの除排雪作業がストップし、場所によっては1~2mもの積雪が行く手を阻むから、混乱の度合いは今回の比ではあるまい。
物流や生産は、またも完全停止を余儀なくされ、電気の復旧後も元の生産体制に戻すのに今回の倍以上の期間が必要となり、産業被害額は4,000~5,000億円に達し、北海道経済は谷底に突き落とされ、瀕死の重傷を負うだろう。

北海道電力の電力供給体制は、継ぎ接ぎだらけのボロ布で何とか暖を取るようなもので誠に心許ない。
本来なら、老朽化した発電施設の修繕期間とコストを確保するため、速やかに泊原発を再稼働させるのが、真のリアリズムを理解する大人の決断と態度だと思うが、原発アレルギー患者のバカどもは、「活断層の存在が疑われる泊の再稼働なんてあり得ない」と金切り声を上げてヒステリーを起こし、現実のリスクから目を背け続けている。

そもそも安全面に何の問題もない原発を止める必要なんて一mmもないのに、北電は泊原発再稼働に向けて、他の電力各社のPWR(加圧水型原子炉)と歩調を合わせ新規制基準に適合するよう追加的な安全対策をきちんと進めてきた。

にも拘らず、原子力研究でも、地質学でも素人揃いの原子力規制委員会の連中は、“泊原発のある積丹半島西岸の海底に活断層の存在を否定できない”と、北電側に非合理かつ非科学的な「悪魔の証明」を強要したまま、再稼働問題からバックレる始末だ。

原発アレルギー患者は、打つ手に困ると活断層云々と言い訳を始めるが、活断層なんて日本中のそこかしこに存在が確認されており、特に京阪神~中京地域に密集している。
子供みたいに活断層を怖がるだけでは何の建設物も立てられず事業もできない。

リスクに現実的に向き合い、自然災害で被害を受けたなら、国の責任でいち早く復旧・復興に取り組むとともに、被災の原因を科学的に分析し、必要な対策に十二分の予算と人員を配置して次の災害に備えるのが理性ある大人の態度だろう。

リスクの発生を覚悟し、それを限りなくゼロに近づける不断の努力を払うのが先進国に生きる国民たる者のあり方であり、リスクに怯え、禁断の地に踏み入ってはならぬとばかりにリスクからひたすら逃げ続けるのは未開の土人でしかない。
我が国の国民は、いつからそんな卑怯な土人に為り下がったのか‼

活断層のリスクを盾に反原発の論陣を張るつもりなら、危険な活断層上に新幹線や主要高速道路を敷設している事実をどう説明するつもりなのか?
「活断層があるから、東海道新幹線や名神高速道路をいますぐに止めろ!」と、なぜ叫ばないのか?

ちなみに、今回の地震で損傷し緊急停止した苫東厚真火力発電所は活断層上にはなく、最も近い活断層から直線距離で6~12kmも離れているが見事に被弾してしまった。
活断層の存在が地震被害と何の関係があると言うのか、反原発ゴロは明確に説明してもらいたい

事実、原発は高度な安全性能を確保しており、再稼働に何の支障もない。
現に、我が国では2012年以降、大飯、高浜、玄海、川内、伊方など9基の原発が再稼働しており、その間、多くの自然災害が勃発したが、稼働中の原発は一度も大きな事故を起こしておらず、強風のたびにプロペラが壊れ、豪雨のたびにパネルが流出する事故を起こしまくっているどこぞの再生エネとは大違いの安全性や安定度を誇っている。

原発の安全性については、下記のコラムを参照いただくとして、国民は、再度のブラックアウトという悲劇を起こさぬため、エネルギーベストミックスの重要性と、その一翼を担う原発の再稼働の必然性をきちんと認識すべきだ。
『「原発を止めるリスク」北海道大停電が教えてくれた再稼動の意義』https://ironna.jp/article/10685?p=1

原発再稼働論議を巡っては、「原発推進を主張するなら、再稼働に慎重な発言を繰り返す安倍首相と菅官房長官だけを批判しろ」と見当違いな文句を垂れる偏執病患者もいるが、足を引っ張ることだけを目的に、論点をすり替え、問題を局所化したがるバカは、単なる足手まといにしかならない。

「真の戦犯は首相と官房長官だから、反原発大魔王に騙された哀れな国民を責めるな」と、いい格好をしたつもりで甘っちょろいセリフを吐く青臭い学級委員長気取りのクズには大局観がまったくない。

経済政策論議における緊縮派や構造改革派の害虫と同じく、反原発のゴロツキを見つけ次第、首相だろうが、官房長官だろうが、まとめて批判するだけのことだ。
行政のツートップを潰せば世論を変えられるとイキり立つのは、社会や世相の難解さや奇怪さを知らぬ赤ん坊の妄想に過ぎない。

さて、これだけの大事故を起こしておきながら、反原発派の連中には反省の色がまったくない。
彼らはマスコミの全面支援を受け強気の姿勢を崩しておらず、世間一般的に原発再稼働論議が盛り上がっているとはとても言えない。

しかし、ネット上ではリアルな世界よりは数段議論が盛んで、議論が熱を帯びれば、原発論議をガン無視し続けるマスコミの連中も放置できなくなる。

現に、北海道の地元紙である北海道新聞には小さな扱いながらも、「地震でくすぶる泊再稼働論」とのコラムが掲載され、『インターネット上では議論が活発化。著名な経済評論家が「(北海道は)電力需要が増える冬を迎えなければならない。政府が決定すれば早期再稼働は可能」と主張し、「冬までに泊原発を稼働すべきだ」との意見も目立ってきた』と原発再稼働論の勢いに抗し切れないもどかしさと焦燥感を露わにし始めている。

ネット上の反原発ゴロツキ叩きもまったく無意味ではない。

2018年9月17日 (月)

問題は財布の中身のキャッシュレス化

『補助金でキャッシュレス社会は実現できる?韓国にみる荒療治』(9/9 アゴラ 有地浩: 株式会社日本決済情報センター顧問)
http://agora-web.jp/archives/2034623.html
「来年度予算の概算要求が8月末に締め切られた。その概算要求の中で経産省は、キャッシュレス決済の普及に向け、中小企業での端末導入の支援などに30億円を求めたと報じられている(略)
 もし専用端末ではなくQRコード決済に使うスマホやタブレットの購入代金を補助するのであれば、今ではかなり安価なスマホやタブレットがあるので、お店の負担はほぼゼロになるかもしれない。しかし、仮にそうだとしても、10億円の予算で1台2万円のタブレットを全額補助したら、5万台しか手当てできない。加盟店が少ないと言われているJデビットでさえ全国に約45万店舗あるのだから、5万台では大海の一滴でしかない。
たしかに、これまで述べてきたように、日本のクレジットカード決済や電子マネー決済の普及のボトルネックの一つが高い端末代にあることは間違いないが、単に補助金を支給して安く端末をばらまくだけでは、キャッシュレス化は進展しない。(略)」

経済誌や場末のブロガーを含めて、クレジットカードや電子マネーの普及によるキャッシュレス化をやたらと持ち上げる論者が後を絶たない。

彼らが何を目的にキャッシュレス化を信奉するのか、筆者には解せない。
現金と電子決済を共存させ、低額商品は現金で、高額商品は電子決済でと使い分けすればよいだけだと思うが、“電子マネー教の信者”たちは、世の中の資金決済が120%電子化されないと納得できぬご様子だから呆れるよりほかない。

そもそも、政府や一部企業が電子決済やキャッシュレス化を推進する目的は、次のように整理される。
①実店舗の無人化や省力化によるコストダウン
②不透明な現金資産や現金流通の見える化による税収向上
③支払データの蓄積や分析によるマーケティング力向上

政府や経済界を挙げてキャッシュレス化の旗が振られ続けている割に、我が国のキャッシュレス決済比率は、下記実績のとおり、他国に比べて著しく低い。(2015年時点)
韓国 89.1%
中国 60.0%
カナダ 55.4%
イギリス 54.9%
オーストラリア 51.0%
スウェーデン 48.6%
アメリカ 45.0%
フランス 39.1%
インド 38.4%
日本 18.4%(※アメリカが50%未満なのは意外…)

日本より低いのはドイツ(14.9%)くらいというありさまで、キャッシュレス決済比率の内訳も、クレジットカード18.0%、電子マネー1.7%、デビットカード0.3%(※2016年の数値)といった具合で、電子マネー教徒おススメのEdyやnanaco、Applepayなどの利用度はお寒い限りだ。

ちなみに、日本は一人当たり7.7枚のカード(クレジットカード・デビットカード・電子マネー)を保有しており、これは約10枚のシンガポールに次ぐ2位に位置する。
キャッシュレス化が進んでいる韓国でも5枚強、米国・中国の約4枚、ドイツ・オーストラリア・カナダの約3枚より、カード類を多く持っている。

にも関わらず、日本人のキャッシュレス決済利用頻度が格段に低いのは、単にキャッシュレス決済に大した利便性を感じていないだけのことだ。

電子マネー信者たちは、「世界基準はキャッシュレス」、「いまどき現金で財布膨らませてるの(笑)」と懸命に揶揄するが、彼らがいくらキャンキャン吠えても世の体制は揺るぎない。

いまや大手企業が運営する小売店や飲食店で電子マネーやクレカが使えぬ場所は皆無であるにも関わらず、日本のキャッシュレス決済が一向に進まないのは、電子マネーの野放図な乱立(楽天Edy1億480万枚、WAON6,660万枚、Suica6,371万枚、nanaco5,609万枚、PASMO3,399万枚、iD2,541万枚等々)と、「どれだけお金を使ったか把握できなくなるから」、「カード払いにすると使いすぎてしまうから」という現金派の素朴な不満を解消できぬからに過ぎない。

何より電子マネー信者が見落としているのは、現金派の不満や懸念の奥底にある真の問題、つまり「財布の中身のキャッシュレス化」である。

キャッシュレス決済を敬遠する層が一様に感じているのは、“少ない収入や貯蓄がいたずらに目減りすることに対する強い不安”であり、それは決済手段を電子化したところで何も解決できない。

正直言って、一般消費者にとって、支払い手段が現金だろうが、電子マネーだろうが、どうでもよいことで、最大の関心事は支払いに使える財布の中身が潤沢かどうかに尽きる。

収入が増え、今後も増え続けると確信できさえすれば、気前よくクレカを切れるし、残高を気にせず電子マネーを使えるのだが、肝心のおカネが無ければ、怖くてクレカなど使えない。

電子マネー教やキャッシュレス教の間抜けな信徒たちは、現金使用を止めれば世の中が発展するかのようなバカ論に酔っているが、世の消費者の使えるカネに限度がある以上、現金から電子マネーへ決済手段の置き換えが進んでも、何の意味もないことに気付くべきだ。

愚か者の眼は、大きな問題を見逃し、小さな問題ばかりに焦点が合うようにできている。

いま重要なのは、消費者の財布の中身を「キャッシュレス化」させる病原菌、つまり需要不足による長期不況を早急に退治することであり、決済手段の電子化といったチマチマした施策に拘泥することではなかろう。

2018年9月15日 (土)

他人の不幸につけ込むしかなくなった詐欺師

台風や長雨による風水害、地震、竜巻等々、我が国には毎年数多くの自然災害が襲来し、そのたびに多くの人命や財産が失われ、不幸な被災者を生んでいる。

理不尽な災害により、突然、家族や家屋、財産などを失った被災者の胸中を思うと、掛けるべき言葉すら見当たらない。
ただひたすら、被災者の方々の生活再建がスムーズに進むよう、国や自治体が物心ともに十二分な支援を行うよう、きちんとした災害被害者生活再建制度の創設を望みたい。

最低でも、生活再建資金として世帯当たり3,000~5,000万円くらいの補償金を国が給付、向こう5年程度は所得税や固定資産税、医療費、学費、社保料などを免除、災害で失職した方は公務員として雇用するくらいの万全な支援制度にすべきだ。

国やマスコミは、災害のたびに「命を護る行動を最優先すべき」と訴えているのだから、災害に遭遇した人々が、資産や財産を惜しんで逃げ遅れることが無いよう、特別な配慮が必要だ。

“被災者の焼け太り”といった不謹慎極まりない批判の声など踏みにじればよい。
災害発生時に国民が自分と家族の命を護る行動に専念できる環境を創ることのが大切だ。

さて、西日本本豪雨や近畿地方を襲った台風21号による風水被害、北海道胆振東部地震など、大災害の記憶が新しいが、被災地ではいまも多くの方々が、家族の命や財産を奪われ、悲しみの底に沈んでいる。

そうした被災者や被災地の住民を苦しめるのは、自然災害が立ち去った後にやってくる気の利かない勘違い野郎による風評被害や迷惑行為による二次被害だ。

被災者や被災地にとっての迷惑行為として、次のようなものが挙げられる。
①役に立たないゴミの押し付け…古着、千羽鶴、寄せ書き、生鮮食品、賞味期限切れ食品、乾パンの類い
②“絆”の安売りと押し付け…五流芸能人のチャリティー活動、SNSなどを通じた下らぬポエムの創作
③風評被害の拡散…大したことにない原発事故や鳥インフルなどを危険視
④観光キャンセル…被災地に迷惑が掛かる云々という意味不明な動機
⑤バカマスコミの存在…不眠不休で働く行政の対応を責めるだけの悪質な報道、被災者へぶしつけにマイクを突き付ける非礼さ

とあるブログを除いてみると、「(北海道南西沖地震発生の際に)私は直ぐに自宅にある全ての服や下着、靴下、靴、布団を宅配便で無記名で奥尻島に送りました」と自慢げに書いてあるのを見かけたが、奥尻島の人々は、“善意”の熨斗紙付きで送られてきた中年オヤジの加齢臭いと汚い汗が滲み込んだ汚物を見て吐きそうになったのではないか?

●個人の物資支援は、被災地の自治体職員に一層の負担を強いる
●報道を通じての支援呼びかけはタイムラグがあるため、時期を逸した救援物資が届くことも多く、不良在庫を生み出してしまう
●物資よりはお金を送るべき
というのが被災者支援の基本であり、思い上がったポエマーから押し付けられた古着なんて、ゴミ以下でしかないことを肝に銘じるべきだ。

ましてや、東日本大震災の折に反原発ゴロがまき散らした風評被害など言語道断だ。

“メルトダウンだ”、“東北は終わり、いや、東日本は完全終了”、“放射能塗れの福島産野菜は食えない”等々、聴くに堪えない暴言や妄言を吐き散らかし、福島や東北の方々の想いや心情を踏みにじった罪は重い。

筆者は、福島第一原発の事故など局所的な事故に過ぎず、周囲が余計な邪魔をせず東電に任せておればよい。資金面で不足なら国がバックアップすれば十分と思っていたから、事の最初から放射能云々などまったく気にならなかったし、福島産のコメや野菜、水産物などを目にすれば率先して購入し食してきた。

東電は他の被災者同様、自然災害の被災者の立場として扱われるべきであり、原発事故の元凶視する偏見や詭弁に対しては、言いようのない憤りを覚える。

地震発生後、東京の世田谷辺りで、原発アレルギーのバカ主婦どもがガイガーカウンターを手に放射線量を測り回っていたが、ああいう底抜けのアホの所為で福島のブランドが汚され、復興が邪魔されてきたことを忘れてはいけない。

浪江町辺りの放射線量ですら何の問題もないのに、遠く離れた東京で放射能被害を心配するなんてバカの極致だ。
「放射能よりも、お前ん家の汚い台所と便所を掃除しろ‼」と叱り飛ばしたい気分だった。

原発アレルギー患者は、原子力発電の対抗馬として、やたらと太陽光や風力発電を推したがるが、いずれも金喰い虫の役立たずで話にならない。

中部電力のHPに、「太陽光発電は、夜に発電できないのはもちろん、雲の動きによっても発電量が変化します。風力発電は風まかせになってしまいます。それぞれの発電能力を100とした場合、太陽光はたった12%、風力も20%しか本来の力を発揮できていないのが現状です。これらを大量導入した場合、その変動幅も比例して大きくなるため、火力発電などのバックアップが必要になります」と解説されているとおり、再生エネの類いは、所詮、火力や揚水発電による裏方のバックアップなしには成り立たぬ極めて脆弱な存在でしかない。要は、先輩や同僚のフォローなしにまともに仕事もできない手間ばかり掛かる“問題社員”といったところか。
【参照先】
http://hamaoka.chuden.jp/special/sp_story_005.html
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180819/mca1808191303001-n1.htm

風力発電は、建設コストや修繕コストばかり高いくせに、ちょっとばかりの強風でポッキリ折れてしまい、バードストライクや低周波被害を生じさせるなど弊害ばかりが目立つし、何より景観を損なうことこの上ない。(しかも、肝心のプロペラがほとんど回っていない)

筆者も北海道へ出張した際に、道北地域や胆振西部地域、檜山地域などの海岸線にずらりと並ぶ風力発電装置を目にしたが、そこから感じるのは北海道の美しい自然を冒涜し、威圧感すら覚える羽根突き電信柱の殺風景な姿であった。

また、太陽光発電も、FITという姑息な電力課税制度によって、ようやく命脈を保っているだけの無駄飯喰らいでしかない。

太陽光や風力発電を信奉する“再生エネルギー信者”は、「太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーは安定供給出来ている」、「太陽光発電や風力発電が飛躍的に進歩を遂げて、今では、もう近い将来は原発も火力発電もゼロにしたほうが発電コストも安くなるのは客観的な事実」とありもしないデマや大嘘を撒き散らしている。

それが真実なら、北海道の田舎で広大な土地でも借りて、太陽光と風力だけに頼り切った発電システムだけで1年間暮らしてみる実証実験をやってみればよい。

恐らく三日ともたずに電力供給が潰え値を上げるのは目に見えているし、炊飯器や電子レンジを使った途端にブレーカーが吹っ飛ぶだろう。
まぁ、外気温がマイナス20℃以下になる真冬なら、半日ももたないないだろう…

近頃は家庭用太陽光パネル向けの蓄電池もある(半日くらいしかもたないが…)ようだが、産業用の使用に耐え得る蓄電池といえば、夢のまた夢で、雲を掴むようなヨタ話レベルだ。

いまや、“太陽光や風力発電は未来のクリーンエネルギー”という標語をまともに信じるのは世間知らずの幼児だけであり、再生エネは飛躍的に進歩するどころか、そのリスクが飛躍的に顕在化しつつある、というのが正しい。

「有毒物質を多数含む蓄電池を、管理の行き届かない1000万戸もの一般家庭に取り付けるなど、寿命がきたときや、故障したときの産業廃棄物処理の観点からいえば、完全に悪夢である。またソーラーパネル自体は、現在、シリコン系とカドミウム・テルル系の二種類が主流だが、いずれにしても寿命が来れば大量の産業廃棄物を生み出す。特にカドミウムは、日本の四大公害のひとつであるイタイイタイ病の原因物質であり、非常に毒性が強い」
【参照先】https://matome.naver.jp/odai/2149014802933383701

放射能の害悪を訴えるゴロツキが、カドミウムや鉛、強酸などの有害毒素をそこら中に撒き散らかそうというのだから、矛盾も甚だしい。

とある再生エネ信者のブログには、「(再生エネで経済の自立を目指す)北海道の夢のプロジェクトは広く市民にも出資を募り、子供たちが小遣いでも出資できるよう、一万円や五千円の低額(※これが低額なのか??)での出資を計画」されていたと、北海道民が聞けば呆れて白目を剥くような妄想が書き散らかされていたが、事業性ゼロで破綻必至のインチキ話を基に、市民や子供からカネを巻き上げようとするのは、ケフィアや円天を彷彿とさせる悪質な詐欺行為だろう。

いい大人になって、やたらと「夢」とか、「絆」といった浮ついた言葉を口にしたがるポエマーは、息を吐くように平気で他人を騙そうとする詐欺師だから、よくよくお気をつけいただきたい。

2018年9月13日 (木)

苦し紛れのウソ統計

『統計所得、過大に上昇 政府の手法変更が影響 補正調整されず…専門家からは批判も』(9/12 西日本新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180912-00010000-nishinpc-soci
「政府の所得関連統計の作成手法が今年に入って見直され、統計上の所得が高めに出ていることが西日本新聞の取材で分かった。調査対象となる事業所群を新たな手法で入れ替えるなどした結果、従業員に支払われる現金給与総額の前年比増加率が大きすぎる状態が続いている。補正調整もされていない。(略)
 今年に入っての「現金給与総額」の前年比増加率は1月1・2%▽2月1・0%▽3月2・0%▽4月0・6%▽5月2・1%▽6月3・3%-を記録。いずれも2017年平均の0・4%を大きく上回り、3月は04年11月以来の2%台、6月は1997年1月以来21年5カ月ぶりの高い伸び率となった。安倍政権の狙い通りに賃金上昇率が高まった形だ。
 しかし、調査対象の入れ替えとならなかった半数強の事業所だけで集計した「参考値」の前年比増加率は、1月0・3%▽2月0・9%▽3月1・2%▽4月0・4%▽5月0・3%▽6月1・3%-と公式統計を大きく下回る月が目立つ。(略)」

GDPの統計に続いて、厚労省の現金給与総額のデータも政府による改竄が疑われている。

厚生労働省が全国約3万3千の事業所から賃金や労働時間などのデータを集計して行う「毎月勤労統計調査」で、給与総額の値が高めに出るよう調査対象を恣意的に入れ替えたのではないかという疑いが浮上している。

安倍信者による大本営発表の割に、景気ウォッチャー調査や家計消費支出調査の結果が思わしくなかったのは、こういうことかと納得させられる。

今夏のボーナス支給は近年稀にみる高水準との呼び声のわりに、6月の消費支出は前年同月比▲1.2%と五か月連続の前年比マイナスという体たらくだった。

要するに、「景気は回復&雇用も絶好調」という大本営発表は真っ赤な大嘘だったということらしい。

一方、7月の消費支出は名目で+1.2%、実質で+0.1%と盛り返したかのように見えるが、その中身をよく見ると、「食料▲0.3%(名目値、以下同じ)」、「住居▲1.3%」、「家具▲2.4%」、「被服▲10.0」、「教養娯楽▲2.9%」と軒並みダウンしている中で、なぜか「保健医療+6.9%」、「交通・通信+11.6%」、「教育+13.9%」の三つが異様なほど高い伸びを示しており、これらでかろうじて総計プラスを維持した格好だ。

だが、過去の値を見ると、7月に保健医療や交通・通信、教育がこれほど高い伸び率を示したことはなく、ハッキリ言って異常値としか言いようがない。

今夏は記録的な猛暑や酷暑に襲われたにもかかわらず、「光熱・水道」は名目+2.3%でしかなく、実質は▲0.8%と4か月連続減に沈んでいる。
死にそうなほどの熱さに我慢を強いられ、飲食料すら買い控えた国民が、交通費や通信費、教育費だけを大盤振る舞いで気前よく払ったとはとても思えない。

消費の鈍化を誤魔化すために、政府の意向を汲んだ現場が、統計対象や統計値を弄っていないか注意が必要だろう。

日銀の「生活意識に関するアンケート調査(平成30年6月)」の結果を見ても、「現在の景況感D.I.」、「暮らし向きD.I.」、「現在の収入D.I.」はいずれも大きくマイナスで、少なくとも2015年9月調査以降、一度たりともプラス化していない。

国民が実感・体感している景況感はずっと「不況のまま」で、法人の経常利益や東証一部上場企業の配当総額が過去最高云々は、実体経済の冷え込みを知らぬ素人の妄想でしかない。

政府の景気基調判断が、壊れた鳩時計みたいに「景気は、緩やかに回復している」を繰り返さざるを得ず、日銀の物価目標が何年経っても達成できないのは、政官財報の連中が揃も揃って実体経済の実情から目を背け続けている所為だろう。

市井の人々の生活に分け入り、その苦境に耳を傾ければ、いま採るべき経済政策はどうあるべきか、たちどころに理解できるはずだ。
ましてや、この不況下で来秋に消費税率を引き上げるなどという明らかな自殺行為を口にできるはずがない。

我が国は20年以上にもわたり、経済をシュリンクさせ、国力を脆弱化させる毒薬を飲まされ続けてきた。
少なくとも、この先20年は、体力を元に戻し、未来に向かって力強く成長するための良薬や栄養を摂らねばならない。

何をやるべきか、どのような経済政策を採るべきか、答えは極めて簡単かつシンプルだ。
基本的には、経済財政諮問会議や産業競争力会議、規制改革推進会議等々、政府系会議で堂々と論じられている経済弱体化政策とは真逆の政策を採れば問題ない。

聖域なき歳出拡大、日銀による無制限の国債買取、消費税廃止、大企業の法人税引上げ、通貨発行による社会保障財源の確保、地方交付税交付金の大幅UP、老朽化するインフラ整備の促進、防災省立ち上げや防災専門公務員の創設、科学研究費や防衛費の潤沢な手当て、大学運営費の漸増、国内産業を保護育成するための適正な輸入規制、農業や公共インフラ企業等の公営化、外国移民の原則禁止、日本人や日本を揶揄するヘイトスピーチの厳格な取り締まり等々、潤沢な予算をバラ撒き、それらを効果的に浸透させるために必要な知恵は広く国民から集約すればよい。

それが高水位のインフレを招くなら、国民や企業へ生産性向上や供給力UPへの努力を促し、それでも抑えきれぬなら、お得意の金融引き締めや歳出削減に踏み切ればよかろう。

まずは景気に火を点けることが最優先だ。
国民の懐が暖められ、気力も充実した状態なら、多少の困難や難儀も楽々とクリアできる。
過去の高度成長期やバブル景気下で経済問題がスピーディーに解決されてきた歴史を思い出せばよい。

荒海に漕ぎ出した船の上で、どの荷物を棄てようかと誰の特にもならぬ無駄な議論を延々と続けている暇はない。
まずは、荒れた海を鎮める努力をこそすべきで、それを成し得るのは、通貨発行権という大権を持つ政府だけなのだ。

2018年9月12日 (水)

詭弁や言い訳は無用。おとなしく原発を再稼働しろ

北海道胆振東部地震発生から1週間余りが経過するが、北海道内の仕事上の知人にその後の様子を尋ねたところ、相変わらずパンやカップ麺、乳製品、日配品などが不足しており、あちこちのコンビニでは商品棚がガラガラのままだそうだ。

『具材そろわず商品出せない 弁当工場 コンビニ規格が壁』(9/12)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/227379
「(略)「そばはあるんですが、ネギがない。弁当の素材はあるんですが、漬物がない。そうすると『ざるそば』や『幕の内弁当』という商品は作ることができないんです」。大手コンビニチェーンの道内店舗に弁当類を供給する会社の幹部は目いっぱいに涙をためながら、苦しい胸の内を吐露した。「食材はいっぱいある。でも、チェーンの規格に合わない商品は出せない。この苦しいとき、地域の役に立てない。非常に切ない(略)
「50個材料があったとき、1個でも食材がないと作れない。ラベル表示もあり、勝手に規格は変えられない」」

『札幌市のごみ搬入過去最多 冷食多く火消えるトラブルも』(9/11)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/227311
「道内の停電がほぼ解消する中、札幌など都市部のごみ焼却施設には、停電の影響で販売できなくなった冷凍品や冷蔵品など事業系ごみが大量に持ち込まれている。札幌市内2カ所の焼却施設では、稼働を再開した10日以降の2日間で、6千トンが搬入された(略)
 駒岡清掃工場の富樫隆徳・運転担当係長は「1年で最もごみが多い正月明けをゆうに超す。15年以上勤めていて、見たこともない量だ」と語った」

上の記事はいずれも北海道新聞のネット記事から抜粋したものだ。

店主の裁量や融通が利く個人店ならよいが、大手食品工場やコンビニ関係の流通ともなると、たかが弁当の製造一つを取っても、何かと制約が多くなる。

上記の記事ではないが、主役のトンカツや空揚げが揃っていても、どうでもよい脇役の沢庵の切れ端一つが欠けただけで、弁当製造全体をストップせざるを得ない。

グリーンピースなしに崎陽軒のシュウマイ弁当を造れないのと同じことで、1週間以上もモノ不足に直面し、温かい弁当を待ちわびる消費者を相当苛立たせていることだろう。

これは、食料を求める消費者のニーズが蔑ろにされるだけでなく、製造業者にとっても、ビジネスチャンスの逸失や販売機会ロスにつながる大きな取りこぼしになる。

一方で、厳しい衛生基準や安全基準をパスしてせっかく造った冷凍冷蔵食品が、わずか1~2日間の停電であっけなく廃棄され、正月明け以上に大量のゴミと化してしまったのだから、もったいないことこの上ない。

このように、北海道で発生したブラックアウトは、需要サイドと供給サイド双方に甚大な社会的不便を課し、甚大な損失をもたらした。

言うまでもなく、前代未聞のブラックアウトという“異常事態”をもたらした真犯人は、泊原発(発電設備容量の合計207万kWで北海道内の電気需要の約40%を賄える電源)という主軸を冤罪によって幽閉し、北海道電力の発電能力を故意に脆弱化させた反原発ゴロや原発アレルギーの愚か者ども、それを熱狂的に支持した民衆らに他ならない。

いま現在、北海道内の電力需要は380万kwほどだが、真冬のピーク時には510~520万kwにまで膨れ上がると推計される。
今回の地震で故障し停止した苫東厚真火力発電所(発電能力165万kw)の全面復旧が11月以降になるとの発表を受け、北海道電力は急遽、京極発電所(合計40万kw)や知内・苫小牧火力発電所(合計60万kw)、小樽LNG火力発電所(57万kw)を稼働させ急場を凌ぐ計画だが、泊原発を不可触扱いする状況下では、発電需要ピークへの対応は苫東厚真火発抜きには成り立たない。

だが、これは相当に危ない橋だ。

主力の苫東厚真火発は最も古い1号機で稼働から38年が経過し、以前から故障が頻発しており、2015~2017年の停止・出力抑制件数は年平均91.6件にも上る。
また、他の発電所も老朽化が進んでおり、砂川(稼働後41年)、奈井江(同50年)、苫小牧(同45年)、伊達(同40年)、知内(同35年)と、何れもベテランというよりも、既にロートルの域に達した老兵ばかりだ。

「原発なんて必要ない、道内の電力供給量は確保できている」と強弁する者も多いが、彼らは、道内の発電供給体制が無故障・無事故のまま未来永劫維持できるという何の根拠もない夢想論に頼り切ろうとする幼稚で頑迷なバカとしか言えない。

冒頭の弁当製造の話もそうだが、何事にも冗長性やバッファーを準備しておかねばならない。
特に、社会機構や産業機構が互いに複雑かつ重層的に連関しあう現代社会では、どこか一つの綱が切れただけで機構全体がストップし、震源とはまったく別の部門にまで悪影響が及んでしまう。

複雑怪奇かつ脆弱な現代社会の歩みを止めないようにするには、慎重なうえにも慎重を重ねて冗長性を十二分に確保することが何より重要なのだ。

北海道内の電力需要ピークが520万kwなら、発電能力をそれより数パーセント上乗せすればよいという今の風潮では、自然災害による攻撃をとても防ぎきれない。
おとなしく泊原発を再稼働させ、200万kwもの発電能力を確保できれば、道民も安心できるし、その間に老朽化した他の発電所の補修や修繕ができるではないか。

原発アレルギーのヒステリックなバカどもは、原発と聞くだけで身の毛がよだち、「原発=危険・リスク」という妄想で脳内が一杯になるようだ。

しかし、泊原発は1989年の1号機稼働後、冷却水漏れなどの軽微な故障はあったものの、大した事故も起こさず何の問題もなく稼働し、道内の電力安定供給に多大なる貢献をしてきた実績がある。

泊原発で起きた事件と言えば、反原発ゴロの過激派が、フェンスを乗り越えて敷地内に不法侵入し、人糞を撒いたり、仮設トイレに放火したりした“外部侵入者による悪質な犯罪”ばかりではないか。
その間、原発や作業員の方々は、ゴロツキどもの嫌がらせにも耐え、黙々と安全稼働を続けてきたのだ。

今回の地震で、もし泊原発が動いていたなら、外部電源が停止し大変な事故を起こしていたはずだ、と騒ぎ立てる阿呆もいるが、仮に泊原発が稼働していたなら、そもそもブラックアウトが起きていないし、実際に大停電を惹き起こしたのは「泊抜きの火力発電偏重の発電体制」だったという免れ得ない現実に対して、どう言い逃れするつもりなのか?

"原発が稼働していない時でも、日本人は普通に生活できていたよ“

"安全っていうんなら東京湾岸や大阪湾岸に建てればいいのに"

“核のゴミをどうするつもりか”

“原発稼働は日本の核保有につながる”

等々、原発アレルギー患者の譫言は聞き飽きた。

彼らには、「見苦しい言い訳はよせ‼ 目の前で起きた全県レベルのブラックアウトという前代未聞の“大失態”の責任をどう取るつもりか?」と厳しく詰問するだけだ。

責任逃れに終始するクズどもには、次のとおり返答しておく。

"40基以上の原発が元気に稼働していた時でも、日本人は安全かつ普通に生活できていたよ?“

“原発の安全性に問題はないから、東京や大阪、名古屋に造ってもいいんじゃない? その方が送電コストも安いし。ゴミで埋め立てた場所をウォーターフロント呼ばわりし悦んで暮らす都民がいるくらいだから、何の問題もないと思うよ”

“核のゴミなら、再処理し、それ以外はフィンランドみたいに大深度の地下に埋めて保管すればいいんじゃない? 世界中で400基以上の原発が動いているんだから、原発はもはやグローバルスタンダードだよね? 心配なら他国に処理方法を聴いてみればよいし、ロシアみたいに他国から処理を受託して外貨稼ぎする手もあるよ。外貨好きの日本人にピッタリじゃない?”

“原発稼働で核保有国として認められるなら、日本も常任理事国の仲間入りだね。パワー外交もできるようになるし、アメリカや中国に舐められずに済むんじゃない?”

2018年9月11日 (火)

節電は残業禁止から

『計画停電、11日まで実施せず 綱渡りの発電は長期化も』(9/9 朝日新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180909-00000058-asahi-soci&pos=4
「地震に襲われた北海道の電力需給は、綱渡りの状態が長引く恐れが強まってきた。大規模停電の発端となった道内最大の火力、苫東厚真(とまとうあつま)発電所(厚真町、165万キロワット)の復旧の見通しが依然、立たないためだ。
 世耕弘成経済産業相は9日夕、2割の節電を道民と企業に改めて呼びかけた。(略)」

世耕大臣の呼びかけ内容は「北海道の皆様への節電のお願い」(経済産業省)なる資料に記されている。
【参照先】http://www.enecho.meti.go.jp/category/others/setsuden/pdf/onegai.pdf

同資料の冒頭には、節電要請のポイントが次のように説明されている。

●9⽉の平⽇では、電⼒需要が増加するのは8:30〜20:30(節電コア時間帯)であり、この時間帯に最⼤限の節電をお願いします(他の時間帯の節電は効果がありません)
●⼤規模停電を避けるため、節電コア時間帯に道内全域で平常時よりも1割程度の節電(東⽇本⼤震災後の節電⽬標並み)が不可⽋です
●⽼朽⽕⼒発電設備の故障等のリスクや、病院・上下⽔道等の節電困難な施設があることも踏まえ、家庭・業務・産業の各部⾨に対し、節電コア時間帯(平⽇8:30〜20:30)において平常時よりも2割の節電を⽬指すことをお願いします

資料を読んだ後の率直な感想は、
①平常時比2割の節電目標は相当に厳しい数値である
②家庭部門ばかりに節電負担を押し付け、エネルギー消費量が圧倒的に多い産業部門への呼びかけを意図的に弱めていないか?
といったところだ。

確かに、家庭では無駄にTVを垂れ流し、人のいない部屋の電気を点けっぱなしにしていることも多く、そうした無駄を細目にチェックすればある程度の節電は可能だろう。

だが、既に家庭部門は長引くデフレ不況下で、他人から言われなくても節電を余儀なくされており、家庭部門全体のエネルギー消費量(※消費電力量とは異なるが解りやすい目安として取り上げる)は、2005年/2,205PJ→2013年/2,012PJへと9%近くも減っており、これをさらに2割減らせというのは相当無理がある。
【参照先】http://www.enecho.meti.go.jp/statistics/total_energy/pdf/stte_018.pdf

優秀で真面目かつ努力家に、さらに努力せよと強要するようなもので、言う相手を間違っていないか?

この傾向は、企業・事業所部門や運輸部門とて同じだが、敢えて高レベルの節電要請を行うのなら、やはり、部門別最終エネルギー消費量で62.5%(2013年)もの圧倒的なシェアを占める企業・事業所部門、中でも構成比の大きな製造業(42.4%)と第三次産業(18.1%)に対して、最優先で節電要請をすべきだ。

家庭部門のシェアなんて全世帯合わせても14.4%しかないのだから、個々人の節電効果なんて高が知れている。

経産大臣が真っ先に節電を訴えるべき相手は企業部門であり、節電要請の内容も照明や空調、OA機器の調整や電源オフといったチマチマしたものではなく、残業禁止や就業時間短縮に踏み込むべきだろう。

経済産業省の資料には、19;00前後が電力需要のピークと明記されており、残業禁止や就業時間削減の節電効果は大きく、実施する意義や合理性が十分認められる。

なのに、政府や自治体、マスコミの連中は、家庭部門向けの節電努力ばかりを訴え、企業サイドへの配慮を滲ませたつもりか、残業禁止や早帰り促進を訴える者は誰もいない。

今回の節電要請は、ワーカホリックの日本人に残業を止めさせるよい機会だから、働き方改革とやらに魂を入れる意味合いも込めて、政府は企業部門に対して残業の自粛や禁止をきちんと呼びかけるべきだ。

そして、働く側の人間も、“残業は必要悪”、”無償の労働奉仕は善“、”労働の価値は質より量“という悪しき慣習を改め、効率的な働き方への意識改革を図ってもらいたい。

筆者も銀行員時代に、さんざん無駄な残業に付き合わされたが、正直言って残業タイムに処理する業務なんて、業務日誌のまとめや大蔵省検査や日銀検査対応の資料作りといった事務作業ばかりで、まったく付加価値を生んではいなかった。
要は、周囲の目を気にして嫌々やらされる付き合い作業に過ぎず、収益に直結する行為と言える代物ではなかったのだ。

いまも日本のあちこちで無駄で悪質な残業が罷り通っていることだろう。
そんな下らぬ作業に貴重な労働力を割く必要などない。

家庭への配慮や明日の業務への英気を養う意味でも、業務は契約時間内に終了させることを当然とする習慣を身につけたいものだ。

2018年9月10日 (月)

反原発のゴロツキに反省の色なし

『<北海道震度7>電力供給、なお綱渡り 平時を大幅に下回る』(9/9 毎日新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180909-00000011-mai-soci
「北海道地震が引き起こした道内全域にわたる大規模停電(ブラックアウト)は8日、ほぼ解消された。しかし、電力の供給可能量は平時を大幅に下回っており、平日の10日以降に需要が増えれば再び大規模停電が発生する恐れがある。(略)
 地震で停止した苫東厚真発電所は、北海道電力の8火力発電所の最大出力全体の4割を占める主力だ。北電は6火力発電所を稼働させるなどして乗り切る考えだが、北電の火力発電所は老朽化が進み、安定供給を続けられるかは不透明だ。
 苫東厚真は1号機(35万キロワット)、2号機(60万キロワット)、4号機(70万キロワット)の3基がある。地震直後、4号機のタービン付近から出火したほか、1、2号機のボイラーから蒸気漏れが確認された。3基とも損傷したとみられるが、高温の設備内の冷却が進まず、技術者が直接、損傷箇所を確認できていないという。(略)
さらに、北電と他社の計約80カ所の水力発電所を動かすほか、地震で停止したり点検作業などで止まったりしていた火力発電所を次々に稼働させている。
 ただ、他の火力発電所は1968年に運転開始した奈井江を筆頭に、70、80年代に運転開始した施設が大半で、「老朽化設備の故障リスク」(世耕経産相)を計算に入れるしかない状況だ。」

北海道胆振東部地震では、いま現在、死者41名、負傷者300名以上にも及び、その他にも、建物残半壊多数、道道16路線43カ所で決壊や橋梁損傷、断水6万戸以上、停電295万戸もの甚大な被害が発生した。

改めて、お亡くなりになった方に謹んでご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
また、救助や復旧活動に従事された皆様、流通網や小売の最前線で奮闘された皆様にも、心から御礼を申し上げます。

今回の震災により多大なる人的・物的被害が起きたことは本当に残念だ。

一方で、北海道内の住民や企業を苦しめたのは、震災が惹き起こした大停電だった。

大停電が起きた原因は、既に報じられているとおり、以前から限界に近かった道内の発電供給体制の主力発電所が被災したことに端を発するもので、改めて発電供給体制の分散と適切なエネルギーミックスの重要さを認識させられる。

北海道電力は、本州や他社から110万kwもの電力融通(全体の1/3にもなる‼)を受けてなお、最大需要見通しに対して1割不足する惨状とのこと。
しかも、これは風力や太陽光といった、いざという時に何の頼りにもならない脆弱な発電元の数字(合わせて20万kwほど)を見込んだ供給量ゆえに、需要ピークに対する実態的な不足量はさらに増える。

まさしく、ヒステリックな反原発派のバカどもが惹き起こした必然的な“人災”と言えるが、当の張本人たちは、自分たちの責任回避のため現実に起きた被害をガン無視し、
「想定外とか言ってる人達には原発の運用なんか無理」、
「苫東厚真発電所が道全体の半分の発電量を担当し、それが止まればいくら他が正常でも機器の保護のため道内全域で停電って最初から分かっていること。北海道電力や経済産業省や政府の怠慢。どうせ原発停止のせいにするのだろう」、
「必要なのは自己完結能力でそれに対する備え。平時にそっちにお金使ってお金回したらいい。まあ原発ひとつ動かせばいろんな利権やお金が沢山動くだろうけど生活してる個人には危険なものとしか認識出来ない」
云々と、見苦しい詭弁や言い訳に終始するありさまだ。
盗人猛々しいとは、まさにこう言う薄汚い連中のことだろう。

原発と聞くだけで、「危険・利権」という言葉しかイメージできない狂信者には、何を言っても無駄だ。
反原発教というインチキ宗教にハマった頭の弱い連中は、たとえ日本中でブラックアウトが発生しても、原発は危ないと壊れた目覚まし時計みたいに叫び続け、電力会社や行政の不手際をひたすら責めるだけだろう。

東日本大震災以前の我が国の電源構成は、石油・石炭・LNG・原子力・水力の5つが非常に強靭かつ美しい構成バランスを維持していた。
【参照先】http://standard-project.net/energy/best-mix.html
それがいまや火力系エネルギーが8割以上を占め、全エネルギーの9割以上を輸入に頼らざるを得ないという、とても歪な形に変貌してしまった。

『豪雨で太陽光パネル崩落 住民ら不安の声 姫路』(7/13 神戸新聞)
https://www.kobe-np.co.jp/news/himeji/201807/0011442893.shtml
「西日本豪雨の影響により、兵庫県姫路市林田町下伊勢で傾斜地の太陽光発電施設が約3600平方メートルにわたって崩れ、住民や通行人から不安の声が上がっている。これまでに周辺の人や建物への被害はないが、住民らは「雨が降る度に心配」「何か起きてからでは遅い」と設置者の企業に早期の対応を求めている。(略)」

反原発ゴロおススメの太陽光発電は、元々、夜間や曇天・雨天時の発電能力がなく、コストや手間が掛かるだけのお荷物に過ぎなかったが、ここにきて各地で野放図に設置された太陽光パネルの事故や破損による感電リスク、廃棄コスト、環境汚染などの問題が指摘され、自然エネルギーの仮面を被った迷惑者の素性が暴露されている。

太陽光発電は、「高コスト! 環境破壊! 危険!」の三拍子揃った害悪ばかりの超迷惑発電だとの意見もあり、太陽光や風力発電を手放しで称賛してきた反原発ゴロの失態が白日の下に晒されている。

現在の北海道内の電力供給量は8日時点で340万kwほどだが、うち1/3を本州からの電力融通に頼らざるを得ないという異常事態で、もはや北海道における主要電力会社の態を成していない。

プロ野球チームが他球団から急遽レンタルした選手を3~4名使わぬとチームを維持できないのと同じ状態だが、泊原発というエース格の出場を無理矢理禁じられた北電としては熱鉄を飲む思いだろう。

経済問題にしても、エネルギー問題にしても、財政政策や原発再稼働という最も即効性があり、効き目も確かな手段を真っ先に封じられては、有効な対策など取りようがない。
しかも、最善手を禁じる理由には一mmの合理性も、論理性もなく、非常に非合理かつ感情的、教条的な集団ヒステリーが醸し出す中世の魔女狩りに似た野蛮な行為でしかない。

原発アレルギーのクスが生んだ大停電により、被災地から遠く離れた地域で発電機の長期作動による一酸化炭素中毒で3名の方が亡くなり、停電の影響で札幌市内の病院に入院していた0歳の女の子が酸素吸入器の停止により重症に陥るという二次被害も報告されている。

季節により外気がマイナス20~30℃にもなる北海道で、この先同じ事故が起きてしまうと、凍死や餓死による被害はさらに深刻かつ甚大なものになるだろう。

現実に起きた停電被害や、そこから得るべき教訓から眼を反らし続ける反原発ゴロのバカ者どもは下らぬ詭弁を吐いたり、見苦しい言い訳をするのは厳に慎み、大いに猛省するとともに、被害に遭われた方々に謝罪をすべきだ。

右を向いたら増税派、左を向いても緊縮派

『石破茂氏、消費税率10%引き上げ「先送りいけない」』(8/25 産経ニュース)
https://www.sankei.com/politics/news/180825/plt1808250010-n1.html
「自民党総裁選に立候補する石破茂元幹事長は25日の読売テレビ番組で、来年10月の消費税率10%への引き上げは予定通り実行するべきだとの考えを重ねて強調した。財政が悪化すれば次世代への負担が増すとして「今度の先送りはあってはいけない」と述べた。(略)」

石破氏は、自民党総裁選を睨み安倍首相との政策の違いを鮮明にすると意気込んでいたが、案の定、経済無策の緊縮能ぶりを発揮し、政策の違いどころか、聖域なき歳出カットを進める安倍首相の緊縮思想を追認するかのようなバカ発言をやらかし、周囲の失笑を買っている。

緊縮能のバカ政治家が“先送り”し続けているのは、増税の決断ではなく、“国民生活の回復への努力”であろう。

彼みたいな、一見、政策通気取りの緊縮信者の石頭は死んでも治るまい。

一方、安倍首相サイドも、相変わらず経済成長を無視した財政再建最優先主義をひた走っている。

『<首相>「岸田氏は一心同体」 政策提言受け配慮』(8/29 毎日新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180829-00000091-mai-pol
「9月の総裁選で安倍晋三首相(63)を支持する自民党岸田派は29日、来年10月に消費税率を10%に確実に引き上げることなどを求める政策提言を首相に手渡した。
 首相官邸を訪れた岸田派の望月義夫事務総長らに対し、首相は「岸田文雄政調会長には日ごろから政権を支えていただいている。この政策を一心同体でやりたい」と述べ、立候補を見送った岸田氏への配慮をみせた。(略)」

次の次を狙うと公言する岸田氏が、精一杯の自己アピールを狙って首相に託した談判状の中身が「消費増税の断行」とは聞いて呆れるし、それを受け取り、増税断行を改めて宣言した首相の暗愚ぶりにも開いた口が塞がらない。

事前の報道では、今回の自民党総裁選は首相圧勝の予想がなされ、よほど大きなスキャンダルでも起きぬ限り、既に大勢は決したと言ってよい。

なにせ、次の総理の座を狙うはずの大物議員が二匹とも現役総理との違いを一mmも示すことなく、安倍ちゃんのハチャメチャな経済政策や通商政策を黙認しているのだから…

まぁ、どちらか勝っても、安倍首相と石破氏による緊縮合戦が始まるのは目に見えており、正直言って総裁選事態に興味が湧かない。
実行力のある首相より、口だけで統率力のない石破氏の方が組みしやすいとの意見もあり、それには同意するが、国会論戦や政策審議会の場で、この先長々と経済逆噴射政策がまことしやかに騙られることにうんざりする。

それにしても、自民党には人がいない。
日本経済を力強く牽引するに足る能力や手腕を兼ね備えた人材が見当たらぬ。

当の安倍首相は、歳出カット最優先主義に邁進し、拉致問題や北方領土・尖閣・竹島を巡る領土問題は完全放置、中韓鮮の三馬鹿トリオには下手に出るだけの弱腰対応、憲法改正は議論だけ、といった迷走ぶりなのだが、それを追撃するはずの岸田・石破・野田らが、揃いも揃って緊縮政策の先陣争いや歳出カット自慢を始める体たらくで、まったくお話にならない。

お話にならないのはコンマ以下の存在でしかない野党の連中も同じで、アベノミクスを放漫財政だと的外れな批判をし、消費増税に賛意を示す党首も目立つ。

共産党みたいに増税に反対する政党もあるが、あくまで「増税する以前に歳出カットに邁進しろ」との立場から反対しているだけで、財政金融政策を敵視する経済オンチぶりは与党と大差ない。

いまの政界に巣食っている連中で、まともな経済観を持っているのはごく僅かだろう。
国会の議席はたった700余りしかないのに、失着を繰り返すだけのジャンク屋ばかりがそこに濃縮されるのは見るに忍びない。

以前のエントリーでも触れたが、すっかり形骸化し、二世議員という既得権益の巣窟になってしまった既存の選挙制度をかなぐり捨て、議員定数を大幅に増やし、多選を禁じたうえで、コンピュータによる無作為抽出システムでも導入する方が、政界の常識レベルや知的水準が向上するのではないか。

2018年9月 7日 (金)

原発アレルギーのクズが拡大させた地震被害

6日未明に起きた北海道胆振東部地震は最大震度7を記録する壮絶な規模だった。

いま現在の被害状況は、死者5名、心肺停止6名、安否不明32名、負傷者300名以上と報じられている。

 

お亡くなりになられた方や怪我を負われた皆様には、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

また、安否不明の方々が一刻も早く無事に救出されることをお祈り申し上げます。

 

この非常時にあたり、行方不明者の救出・捜索やライフラインの維持・復旧に従事されている方々や、買い出し対応に当たっておられる小売店やガソリンスタンドの従業員の皆様にも、心から感謝申し上げます。

 

筆者も出張先の北海道内で今回の地震に遭遇し、夜中に飛び起きた。

かなり強い縦揺れが十数秒続いたものの、宿泊先は大きな被害を受けることはなく物的損害はなかった。

 

しかし、地震直後に点けたTVを見る間もなく停電が発生し、被害状況の把握に手間取った。

外に出て夜空を眺めると、これまで見たことないくらい多数の星々が美しく輝き、これほど大きな地震の直後にもかかわらず街が異様なほどの静寂に包まれていたのがとても印象的だった。

 

その後30分ほどして、新聞配達のバイクを見かけたかと思うと、夜明け前のしんとした時刻の中を行き交う車が目立ち始め、こんな地震の後にどうしたのか?といぶかしんだが、地震発生後に街中をぶらついてみてその理由が分かった。

予想以上に多くの人がコンビニに買い出しに走り、コンビニの駐車場は溢れかえり、近所も路上駐車の車両が10台以上あった。

 

街灯も信号も灯っていない街中で、コンビニも周囲だけがぽっかりと人のにおいがする空間だった。

 

コンビニの店内を覗いてみると、すでに菓子パンや電池、カップ麺は完売状態で、残っているのはスナック菓子やチョコ菓子、アルコール類のみ、停電により冷凍食品コーナーは販売停止状態だった。

 

あくまで筆者が歩いてみた範囲での様子だが、セブンイレブンとファミマは営業、ローソンと地場コンビニのセイコーマートは閉店しており、空いている店舗はどこも来店客が溢れていた。

 

地場のスーパーやドラッグストア、ホームセンターも開店直後に電池や食料、水を買い求める人々が殺到し、早朝から長い行列ができていたし、数少ない営業中のガソリンスタンドにも、数百mにも及ぶ車の行列ができていた。

 

当日の道内は快晴で気温も27~28℃と、かなりの暑さの中を数時間待たされながら買い物せざるを得ない人々と、突然の災害の中を家族の世話もできずに販売の現場に立たざるを得なかった従業員の方々に同情を禁じ得ない。

 

店の中は薄暗く、レジも現金のみの取り扱いの店が多く、また、ATMの類は全面停止しており、現金の有難味を知るとともに、現実を省みずにキャッシュレス化を叫ぶ愚論のか弱さを実感した。

 

今回の大停電は、震源近くにある北海道電力の苫東厚真火力発電所が緊急停止し、その影響で北海道内全体の電力需給バランスが崩れ、北海道全体の電力がすべてストップするというブラックアウトを惹き起こしたことによるものだ。

 

大きな災害があったとはいえ、全県レベルでの大停電というのは筆者も記憶になく、震源から遠く難の被害もなかった地域、例えば稚内やオホーツク海辺りの住民は、「大して揺れてもいないのに、なんで電気が止まるの?」と、停電の原因が判らずポカンとしていたのではないか。

 

幸い、筆者の宿泊先周囲は発生から15時間くらい経って電気が復旧したが、その間、スマホの電池が持つかと気が気ではなかったし、Wi-Fiも止まっているから、データ通信料を気にしてスマホを満足に使えぬ状態が続き大きなストレスだった。

 

また、新千歳空港やJR、高速道路、路線バスばかりか、自然災害に抜群の強さを発揮してきた地下鉄まで停電のせいで完全停止してしまい、北海道内はほとんど身動きが取れず、観光客や外国人旅行者も、さぞ心細い思いをしたことだろう。

 

製造や物流もストップしたが、水産物や冷凍食品などの倉庫も大量の廃棄を余儀なくされ大丈夫だろうかと心配になる。

ただでさえ、不漁や不作続きで経済が落ち込んでいる北海道ゆえ、今回の大停電で蒙った被害は深刻なものになるだろう。

 

大停電の起点となった苫東厚真火力発電所は道内全体の50%もの電力需要を賄っていたそうで、改めてエネルギー供給バランスの重要性を思い知らされる。

 

東日本大震災後に、下らぬ妄想と風評被害によって強制停止させられた北電泊原子力発電所がきちんと稼働していたら、このような大災害を惹き起こすことはなかった。

頭のおかしい反原発ゴロと教条的な原発アレルギー患者の集団ヒステリーと、それに乗っかった不勉強かつ無責任な世論のせいで、起きなくてもよい大停電が発生し、多くの道民が被害を受けたのだ。

 

全道域での電力復旧には一週間以上を要するとの報道もあり、農水産物の生産や観光業のピークを迎える北海道経済にとって大きな足かせや重荷を背負わされることになる。

 

また、今回の地震による被害は、不幸にも厚真町や安平町などの日高地域、札幌市内の一部地域に集中しているが、その他の地域では大きな物的被害は確認されておらず、電力さえきちんと確保できていれば、これほどの騒ぎにはならなかったはずだ。

 

電力がストップしているせいで、被災地への救援活動が遅れ、それだけ復旧や復興が遅延し、救われたはずの命さえ救えなくなる。

 

全国の薄汚い反原発ゴロの連中と、それを支持し続けてきた間抜けな国民には、全面的な謝罪と猛省を強く求めたい。

2018年9月 6日 (木)

日本の低成長神話は単なる捏造

『経済政策の「第3の道」』(8/17 日経新聞「大機小機」)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34296430X10C18A8920M00/
「経済政策についての議論はこれまで、もっぱら「リフレ派」と「構造改革派(改革派)」の2つの陣営で戦わされてきた。しかし、どちらの陣営も非現実的な政策を提言せざるを得なくなっている。(略)
 経済産業省のあるOBは、「第3の道」があり得ると主張する。氏によれば、日本の実力相応の成長率は実質1%ほどで、リフレ派や改革派が目指す2~3%以上の成長はそもそも不可能。超長期的な低成長を甘受したうえで、漢方薬的な「体質改善路線」を目指すべきだというのだ。
 具体的な処方箋は次の通りだ。
 今後30年程度の超長期の間、名目経済成長率1%、インフレ率0.5%、名目金利0%を維持するように、緩和的な金融政策を続ける。これは0.5%の実質成長とマイナス0.5%の実質金利の組み合わせだから、政府の債務膨張は抑えられる。この間の社会保障費の支出増や景気対策は国債発行によって賄い、痛みをもたらす大増税や歳出削減はしない。
 この金融政策でマクロ経済環境を安定させている間に、30年かけて労働市場や雇用慣行の改革を進める。これで75歳まで働くのが当たり前の社会になれば、高齢化がピークを過ぎる30年後には、社会保障給付費が単年度黒字になる可能性が十分あるという。(略)」

アベノミクスの停滞ぶりに業を煮やしたのか、さしもの日経も構造改革派(緊縮派を含む)やリフレ派の的外れな“ど根性経済政策”の失敗を認めざるを得ないようだ。(※大機小機の執筆者は外部識者ゆえ、=日経の論調とはならないが…)

なにしろ、7月の景気ウォッチャー調査では現状判断DIが前月差1.5ポイント低下の46.6と年初からずっと低迷したまま。
6月の消費支出(二人以上世帯)も267,641円と前年同月比で実質▲1.2%、名目▲0.4%と、こちらも今年2月以降連続で対前年比マイナスの低空飛行が続いている。

一敗地にまみれた個人消費の惨状を突きつけられてなお、“アベノミクスは大成功”と胸を張れるバカはよほどの変わり者だ。
これまでアベノミクスへの賛辞を惜しまなかった日経も、そのバカの一人だったが、さすがにフォローし切れなくなったのか。

ただし、一見、反省の色を見せる日経が、積極財政金融政策を柱とする経済政策の大転換に賛成するかと言えば、決してそうではない。

経産省OBとやらの声を借りて、「この間の社会保障費の支出増や景気対策は国債発行によって賄い、痛みをもたらす大増税や歳出削減はしない」と国債の大規模発行による社保や景気対策の財源捻出に触れたのは一歩前進だと言える。

だが、すかさず、
①日本の実力相応の成長率は実質1%ほど。超長期的な低成長を甘受しろ
②30年かけて労働市場や雇用慣行の改革を断行しろ
③75歳まで働くのが当たり前の社会にしろ
と、“改革・緊縮ワード”を無理やりぶち込んでくるあたり、彼らが本当に反省しているとは思えない。

①は低所得社会の常態化、②は終身雇用制度や年功逓増型給与の撤廃、③は年金支給開始年齢の引き上げを意図したものであり、いずれも日本経済を低成長型の虚弱体質に貶めた“病原菌”だ。

“漢方薬的な「体質改善路線」を目指すべき”なんて呑気なことを言っているが、上記①~③は漢方薬どころか、ボツリヌス菌のような毒薬でしかない。

日経的緊縮・改革礼賛思考に染まった連中は、「景気が上向いてきた→改革のチャンスだ‼」か「景気が悪い→改革が足りないからだ‼」と、寝ても覚めても改革しか言わぬ九官鳥のようなものだ。

だいたい、日本は20年以上も世界でも稀な「超低成長」に甘んじてきたのだから、成長の余地は十二分にある。
衰えたりとはいえ、世界トップクラスの供給力と消費力を有する先進国の地位にありながら、日本の実力相応の成長率はせいぜい実質1%程度なんて知ったかぶりをするのは、経済のダイナミズムを解さぬド素人の勝手な妄想に過ぎない。

90点を取り続けた優等生に95点を取れと命じるのは酷だが、30点しか取れぬナマケモノに60点取れと要求するのは、何も難しいことではなかろう。

いまの日本なら、政府が国債発行や日銀買取による財源創出を基に、公共インフラ整備や社会保障費の拡充、科学技術振興、教育無償化、防衛力強化、農林漁業振興、先端医療開発などを軸とする15~20年の超長期需要拡大計画をぶち上げれば、名目値で7~8%の成長を遂げても何の不思議もない。

人材、教育水準、高度な規範意識、生産力、技術力、流通網といった成長の基盤なきところにいくらカネをばら撒いても何の化学変化も起き得ないが、そうした素地が整備されている日本なら、投じた需要(消費や投資に直結するカネ)の大きさに比例して高度な成長を遂げることができるだろう。

緊縮や改革の押し付けにより経済成長の源泉を締め上げておきながら、「日本はもう成長しない」と嘆くふりをする病原菌の大嘘に騙されてはならない。

2018年9月 3日 (月)

仮想通貨とインチキ財政破綻論

地球温暖化論や財政破綻論に傾倒するエセ論者には共通項がある。
それは、都合の悪いデータや現実を眼前に突き付けられ、何度論破されても、粗悪な言い訳を繰り返し、論点をコロコロ変化させて詭弁を垂れ流すことだ。

最近、インチキ経済本を書き散らしていた財政破綻論者の一人が、国家の通貨発行権を渋々認めたかと思えば、また別の破綻信者から、聴くに堪えぬほどレベルの低い愚論が出てくるありさまだ。

件の破綻論は次のとおりだ。

・国内で国債消化に使える個人の純金融資産は、家計負債を除き約1500兆円ある。一方、国の借金は地方債を含めて約1300兆円に迫っており、その差は僅かに200兆円。
・このまま、年間30兆円のペースで国債を発行すると、およそ7年で資金は枯渇し、外国人投資家に買って貰わないと政府は資金を調達出来なくなる。
・そうなると、政府は年金支給や公共事業、自衛隊の維持費、公務員の賃金が支払えなくなり、あっさりと財政破綻する。
・アマゾンが仮想通貨を発行すると仮想通貨需要が増大し、個人は銀行にお金を預ける行動から円を仮想通貨に置き換えてるから、国債を国内で消化できる資金が枯渇する。

使い古され、もはや攻撃力を失った財政破綻論のテンプレートに、流行りの仮想通貨でちょっぴり味付けした程度の愚論なのだが、こんなものは酔っ払いの居酒屋談義でしか通用しない。

都合の悪い事実から逃げ回る破綻信者のバカどもにもよく聞こえるように指摘しておくが、国債消化に使われているのは個人の純金融資産だけではない。

国債を買った銀行にでも出向いて、「貴行が買った国債の原資は、すべて個人預金ですか?」と間抜けな顔で尋ねてみればよかろう。

そもそも、日銀の資金循環表を見れば解るように、10年以上前から、家計だけではなく民間非金融法人も“資金余剰”が続いており、国債消化余力など何の問題もない。

銀行や生命保険など機関投資家が国債を買わぬなら、法改正して日銀が買い取れば済むだけの話だ。
既に国債発行残の4割以上を日銀が保有しているという事実がある以上、いまさら日銀が国債保有することの是非を問う方がどうかしている。
日銀が国債を持つのはルール違反云々と寝ぼけたことを言っていないで、目を覚まして現実を見ろ、と言っておきたい。

国債発行残高が個人資産額を上回ると財政破綻するといった愚論が絶えないが、国債が産み出す公的支出は、最終的に企業や個人の所得に変わるから、そのほとんどは国内の金融機関のどこかに「個人預金」か「法人預金」として堆積し続ける。

よって、国債を発行し続けると、いつか個人預金が食い潰されるといった類いの与太話は、幽霊やUFOの目撃談と同レベルの妄想でしかない。

破綻信者は、7年後に国債消化資金が枯渇すると叫んでいる。
同じようなバカ話をバラまく狼少年は20年以上前からいたが、いまだに国債消化に支障を来すような事態は一度たりとも起きていない。
頭の悪い狼少年は、7年後に間違いなく反省文を書かされることになるだろう。

最後に、破綻信者が持ち出した仮想通貨の件も指摘しておくが、家計が仮想通貨を買おうが、大根を買おうが、馬券を買おうが、支払った代金が売り手の預金口座に移動するだけだから、国債消化に何の影響も及ぼすことはない。

件のバカは、仮想通貨の購入者が増えると、国内から預金が消失するかのように吹聴しているが、それが本当なら、個人金融資産のうち270兆円余り(仮想通貨取引額の約4倍)を占める株式や投資信託金が買われた時点で、とっくに国債消化に支障を来しているはずだが、現実には何も問題は起きていないではないか。

仮想通貨を買ったカネだけが、未知のブラックホールに吸い込まれて消えてしまうかのような妄想は、恥ずかしくて小学生にも聞かせられない。

財政破綻信者の連中は、いい加減自分の非を認めて経済の基本を勉強し直すべきだ。

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